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キムヨナと浅田真央が戻ってきてソチオリンピックは面白くなりそうである。
いや、当人たちにとってはそれどころじゃないオリンピックとなっていきそうな気配である。
二人がソチを目指すのが現実のものとなって、バンクーバー前と似たような華やかさと緊迫感が漂いだしたが、二人がソチを目指す主役であるかどうかは予断を許さない情勢となってきているのだ。
中国大会に登場した浅田真央は若々しさと安定感で復活の演技を見せてファンの期待に応えた。
「今年初めてなので最初は緊張感もありましたけど、滑り出すとそれもなくなり思い描いていた通りの楽しい演技ができました」
苦手のショートをミスなく滑り終えた彼女の表情は明るかった。
キムヨナも独ドルトムントで開催されるNRWトロフィー大会で復帰を果たす。小学生時にトリプル5種のジャンプを教えてもらった恩師シン・ヘスクをコーチに迎え、彼女も本気モードである。
シンコーチは自信ありげに語った。
「ヨナの調子はピーク時の70~80パーセントといったところだが、半月もあれば100パーセントに持ってくるのも可能だ」
しかしキムヨナが100パーセントの調子に戻ったとしてもソチを制すことができるかどうかはわからない。
GP第一戦スケートアメリカで優勝したアシュリー・ワグナーは、キムヨナと同期の選手だがここにきてぐんと力をつけた。ジャンプに安定感が出て、持ち前のスピードを生かせるようになったからだ。
GP第二戦で優勝したケイトリン・オズモンド(カナダ)は16歳だが、パワフルでジャンプも演技も流れを持っている。
GP第三戦、SPで浅田真央を押さえトップに立ったリプニツカヤ(ロシア)はまだ14歳だが、すでに選手としての完成イメージすら漂わせて空恐ろしいものを感じる。ジャンプをしっかり飛べる上に、柔軟な身体を活かしたスピンなどは新体操選手の演技を思わせてじつに美しい。年齢的に幼いせいでパーツ演技にとどまり、演技の全体は弱さを感じるがこの辺の掌握が進んでくるとキムヨナの再来となって他を寄せ付けなくなる可能性だって否定できない。
というわけで、二人のソチは厳しいサバイバルの戦いとなっていきそうなのである。