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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第8話(7)






韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第8話(7)
Korean drama "You're Handsome" Episode 8 (7)



 生徒役のエキストラはミニョが気になってならない。またミニョの方を振り返ってしまう。
 テギョンは男の様子がおかしいのに気付いた。最初は自分を見てると思ったが、どうやらミニョを気にしてるようだ。
「カット!」
 監督はOKを出した。
「照明だけ移動してほかはそのままだ。いいな」
 撮影は休憩に入った。
 テギョンはミニョの腕を小突いた。
「何ですか?」
「お前を見てるのがいるぞ」
 ミニョはじっとテギョンを見ている。
「どうした?」
「誰ですか?」
 ミニョはテギョンの視線の先に目を走らせる。
 男はあわてて顔を背けた。
 テギョンは怪しい者を見るような目付きになった。
「さっきから素振りがおかしい。知り合いじゃないのか?」
 ミニョは首をかしげた。
「さあ・・・知り合いはそんなに多くないんだけど・・・」
 しかし、男が横顔を見せた時、ミニョはハッとなって台本で自分の顔をかくした。
 テギョンに小さな声で伝えた。
「あの人・・・兄の友達です。高校の時の親友です」
 男はまたじっとこっちを見始めている。
「どうしましょう。親友なのに知らない振りはできません」
 テギョンはあっさり言った。
「普通に挨拶すればいいじゃないか」
 ミニョは両目をつぶった。目を開けた。
「だけど、名前が思い出せません。兄貴・・・」
 ミニョはテギョンに助けを求めた。

 男が出てきたところをテギョンが呼び止めた。
「どうやら、僕のファンみたいですね」
 男は困りながら答えた。
「別にあなたを見てたわけじゃないですが・・・」
 男の話を聞かずテギョンは言った。
「サインをしてあげます。名前は?」
「けっこうですよ」
 テギョンは食いつきそうな目で迫った。
「名前を教えてください」
「キ、キム・ドンジュンです」
「キム・ドンジュンね・・・」

 ミニョは男のところに駆け寄った。
「ドンジュナー」
 後ろから肩を叩いて男の前に立った。
「ミナマー、俺がわかったのか?」
「親友なんだから当然だろ。はっはは」
「こいつ」
 男はいきなりミニョを抱きしめた。
「無視されてると思って寂しかったんだ。そんな俺の気持ちが分かるか」
 そこにテギョンが様子を見にやってきた。
「そんなはずないだろ。落ち着けよ。ああ、く、苦しい。ドンジュナー、落ち着けって」
 男はミニョを放した。ミニョをコ・ミナムと信じて疑っていない様子だ。
「ほんと、久し振りだ。とうとう歌手の夢をかなえたんだな。カッコいいぞ、こいつめ・・・!」
 男はまたミニョを抱きしめた。もっと力をこめて抱きしめた。
 それを見ていてテギョンはいい気分じゃない。ツカツカ二人のもとに歩み寄った。ミニョに呼びかけた。
「コ・ミナム。スタンバイするぞ。早く来い」
 男はミニョを放した。
「はい、兄貴」
「忙しそうだ。主人公だから仕方ないや」
 男はミニョの肩を叩いた。互いの拳固を合わせ、手を握り合い、ガッツポーズを取った。そんな男をテギョンは呆れて見ている。
 しかし、ミニョの手を見た男は急に不思議そうにする。
「ここにあった傷は?」
「えっ?」
「お前が自転車から落ちた時の傷だよ。でかい傷だったのにな・・・!」
「おお、そ、それは・・・」
「友達にまで隠さなくていいんじゃないか」
 動揺しているミニョにテギョンが助け舟を出した。
 二人はテギョンを見た。
「デビュー前に手入れしたじゃないか、コ・ミナム」
「はい、そうですね」
「そうだったのか・・・芸能人も大変なんだな」
 男はミニョに顔を近づけた。ジロジロ見られてミニョは戸惑う。
「そういえば、顔もきれいになったみたいだ」
「あちこち、いじったんだ。あまり見るなよ」
「いいからいいから。わかってるよ」
 この時、集合の合図がかかった。
「撮影再開するぞ。トイレはいいか?」
 男はこれを聞いてミニョの首を抱いた。
「ミナマー、連れしょんするか?」
 強引に引っ張って行こうとする。
「どっちが飛ばせるか、よく競争したよな。久し振りにやってみるか?」
 テギョンの横を強引に連れて行かれながら、ミニョは必死でテギョンに助けを求めた。
「兄貴! た、た」

 そしてミニョは男トイレに連れてこられた。
「さあ、小便だ」
 トイレの仲間で引っ張ってこられ、ミニョはやむなく小便器の前に立った。

――ど、どうしよう・・・!

 二人を追ってテギョンも入ってくる。
 男の左側に立ち、声をかける。
「キム・ドンジュンさん」
 男は振り返る。
「A.N.JELLの曲で何が一番好きかな?」
「すみません。よく知りません」
 ミニョの方を見ようとすると、すぐまた声がかかる。
「では」
 男はやむなく振り返る。
「この歌は? I will promiss you お前だけを見つめていきる~♪」
「ああっ、それ!?」
 男はテギョンに乗せられて歌いだす。
「I will promiss you お前だけを見つめていきる~♪」
 この間にテギョンは(早く出ろ)と目配せする。
 ミニョは息を合わせた。
「ああ、終わった」
「もうっ?」
 男はミニョを見る。ミニョはピンチを逃れてご機嫌だ。
「うん、先に出てる」
 男もすぐ後を追おうとする。
 出て行く時、テギョンに言った。
「トップスターと一緒に歌えて光栄です」
 二人の方を見ながらテギョンはつぶやく。
「シヌにバラしてたら、あいつが歌ってたかもな・・・」

(続く)



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