

韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第14話(8)
Korean drama "You're Handsome" Episode 14 (8)
眠いのはミニョだけじゃない。テギョンも同じだった。今日はテギョンもいろいろあったのだ。
二人はいつしか額と肩を寄り合わせて眠った。
そして時間は過ぎた。
二人は外に出た。
「映画はどうでしたか?」
ミニョはテギョンに訊ねる。
「そうだな・・・まあまあだった」
ミニョは頷く。
そうか・・・ちゃんと見たんだ――。
「空は近いのに星は見えませんね」
「でも、その分、夜景がきれいじゃないか」
「またあ・・・兄貴は知らないでしょうが、夜景とは違います」
「コ・ミナム、星が見えるからって偉そうにするな」
「星が見えない人にすみませんね」
テギョンはギロッとミニョをにらみつける。ミニョは目をそらす。
「兄貴にも星を見せてあげます」
ミニョは目の前のガラスに息を吹きかけた。そこに指で★のマークを入れた。テギョンはマークを子犬のように小首をかしげて見つめた。
「★です。おっ、服にも」
さらに前方に走った。テギョンの目もつられて動く。
★マークのネオンの前に立った。
「ここにも」
笑顔が弾ける。
「はいはい。おかげさまで星をたくさん鑑賞できました」
「暗い夜でなくても星はたくさん見えますね。・・・兄が戻って遠く離れたら、兄貴を思いながら星を探します」
「遠く離れるだと?」
「本物のミナムが帰国したら、そばにはいない方がいいです」
テギョンは頷いた。
「頑張って探せよ。成果のほどをひんぱんに見に行くからな。期待してるぞ」
ミニョは愛らしい表情で応じる。
はい。もちろん。
ミニョは空を見つめあげるテギョンの背中に自分の思いを伝える。
・・・だけど、一番大切な星を残していくから会いたくて仕方ないと思います。
ミニョの思いが聞こえでもしたようにテギョンが振り返る。
「コ・ミナム」
ミニョは我に返る。
「星を見せてやろうか」
人差し指で招く。
ミニョはテギョンの前に立つ。
テギョンは拳固をつくった。
「この拳骨で★が五つ見える。いいか、いくぞ。ハァーッ」
「ほ、本気ですか?」
テギョンは殴る振りしてミニョを抱きしめた。拳骨の代わりにキスをした。心のこもった甘く長いキス。目を見開いたままミニョはそのキスを受けた。
唇を離したテギョンは、
「ブタウサギになるな」
と言ってもう一度キスをする。
見開いていた目を閉じ、ミニョはやわらかなキスの甘みに溶けていった。
(続く)
<script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?cb=googleTranslateElementInit"></script> google-site-verification: google3493cdb2db9