
韓国ドラマ「青い海の伝説」第9話⑭
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 9 ⑭
第9話⑬
ナムドゥは驚いてみせる。
「お名前は…」必死に思い出してジンジュは声を振り絞る。「キム・ジェイさんとその婚約者では?」
「どうしてそれを?」
満ち足りた顔をしているジンジュにナムドゥは口止めする。
「騒ぎになるので他言しないでくださいね」
ジンジュはナムドゥの背を追いながら、ソファでくつろぐジュンジェたちに観察の目を向けた。
★★★
ジュンジェと肩を並べ、颯爽と歩きながらセファはジュンジェの耳元に口を近づけて囁く。
「もう、腹ペコ」
ジュンジェは気品を漂わせて言葉を返す。
「いいね。ハングリー精神は大事だよ」
セファはもう一度手を添えて囁く。
「トッポッキが食べたい」
「うむ、マーケティングとして手ごろだな」
セファはまた口を近づける。
「スンデも加えて」
「あっはははは。多くの分野で君は欲張り屋さんだ」
ナムドゥは後ろに従うガードマンに指示を出す。
「それは私が持つから」
近くで観察していたジンジュがナムドゥのそばに駆け寄ってくる。
「ちょっと、いいですか」
ナムドゥは困惑を見せる。
「あの~、お願いがあるのです」
「…何でしょう?」
ためらいつつジンジュは切り出した。
「あの方々とお食事など一席設けていただけませんか?」
「それは…私一存で決められることでは…」
「私は投資に関心があるので…1度、お話をさせて頂きたいのです。お願いできませんか…?」
ジンジュは甘えた声になった。
ナムドゥはちらと主の方へ目をやった。
「そういえばキム代表は…久しぶりに韓国の家庭料理を召し上がりたいと口にはされていましたが、残念ながら私が独身なもので困ってはいたのです」
「家庭料理ですか」
ジンジュはしめたとばかり喜色の声になった。
「でしたら、我が家にご招待しますわ。私の家には家庭料理の名人がいるんです」
「そうなのですか?」
ナムドゥは感心してみせる。



家に帰ったジンジュは早速その話を亭主のドンシクにした。
「うまくいけばひと儲けできるわよ」
「ラッキーだったな」
「ええ。急にツキが回ってきたわ」
ジンジュはユランを見た。
「その日はよろしく頼むわね」
「いつもの料理をお出ししますね」
「誰なんです?」
黙って聞いていたシアが訊ねる。
「聞いたら驚くわ。王族とゴルフ仲間なんだから」
「ひょっとして詐欺なんじゃ?」
「まさか…」
「でも、何だか胡散臭い話だわ」
「どうなんだ?」
ドンシクはジンジュを見た。
「心配ないわ。L建設の奥様にもあたってちゃんと確かめたんだから」
「そうだよな」ドンシクは箸を握った手を振り上げ、妹を見た。「だったら間違いない」
「いい気分でいるのに水を差さないでくれる。L建設の奥様でさえ門前払いされた人なんだから」
シアは冷淡な声で言った。
「またとない機会と思わせて判断力を鈍らせる。それって典型的な詐欺の手口よ」
ジンジュ夫妻は黙って目を見合わせる。
「だったら」
ジンジュは切り出した。
「うちで食事する時、あなたも同席してよ」
ドンシクも頷く。
「そうだ、それがいい」
「いいわ。そうしましょ」
この時、シアの携帯が鳴った。
事が上手く運んで、ナムドゥたちは帰りのクルマの中でご機嫌だった。
「今日のシムチョンは最高だったな」
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