阪神ファンは、全国に2億人いるので(しらんけど)、良く知っているとは思うけど、横田慎太郎という阪神の選手がいた。
有望な選手だったが脳腫瘍を患い、一度は復帰したが再発し今年7月、28歳の若さで急逝した。ドラフト同期は、岩貞投手、岩崎投手、梅野捕手である。
横田の追悼試合となった7月25日の甲子園での巨人戦でリードされて迎えた6回裏、逆転2ランを放ちベンチに戻った4番大山がヘルメットを天に突上げた。試合は同期の岩貞が投げ、最後は岩崎が締めくくり、横田に勝利を捧げた。
そして昨夜、優勝を決めるクローザー岩崎は横田の登場曲である「栄光への架け橋」が流れる中をマウンドに向かった。何が何でもここで抑えて横田にリーグ優勝を捧げる、そうした強い気持ちの表れだったんだろう。球場のファンもテレビ観戦のファンも、もちろん俺もこの曲を聞いた瞬間、岩崎だけではなく、監督をはじめとする全選手・裏方さらには球団役職員全員の熱い想いを感じ、熱い涙が溢れ、勝利を確信した。
後のインタビューで岩崎が最後のマウンドでふわふわした気持ちだったと言っていたが、そんな岩崎に横田がちょっと力を貸したのかもしれない。
おれは、ここから涙が流れ続けていたんだろう。最後の打者がフライを打ち上げセカンド中野がキャッチして、野手、ベンチの選手がマンウドへ一斉に駆け寄るシーンは溢れる涙で滲んでいた。18年分の想いと横田の熱い想いが具現化した阪神の各選手に感動して暫くは嗚咽していた。
気づいたらどんでん岡田監督の胴上げが始まり、岩崎は同期横田のユニフォームと一緒に宙に舞っていた。また、涙が溢れた…。
泣けるね…泣けばいいよね…みんな泣いて泣いて…野球解説者の高木豊氏も自信のユーチューブでこのシーンを思い出し泣いてしまっていたよ…。
今年の阪神は硬軟相まって監督コーチ陣、選手間の暖かい間というものがいろんなシーンで見られた。お互いを信頼し切磋琢磨して個々の技量をUPしていく姿が、1985年のベンチ内よりもはるかに素晴らしく、安心して見ていられれた。
1985年以来の日本一を奪還できる、と俺は信じている。