ある日本人留学生の手記 ―スウェーデンより

2006年の1月よりスウェーデンでの留学生活を始めました。北欧での生活は自分に何をもたらしてくれるのでしょうか・・・。

元「ある日本人留学生」の今

2010年11月30日 02時08分47秒 | 留学日記
スウェーデンから帰国してからというもの月日は流れに流れて、もう20代後半です。

留学の経験は確実に自分の人生に大きな影響を与え、そしてその延長線上に今の生活があります。

現在は、東京で大学院生をしています。きっと、当時の僕は想像していなかったことでしょう。

久しぶりにあの頃を振り返ってみようとアクセスしたのですが、こんな凍結したブログでもまだアクセスは月に何百とあるようでちょっとビックリしました。

この『ある日本人留学生の手記 ースウェーデンより』が、皆様にとって、これからも留学というものについて少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

元「ある日本人留学生」の今http://twitter.com/#!/Tai_Uchi

留学日記80 『最終話:ある日本人留学生のその後』

2007年07月19日 22時29分42秒 | 留学日記
今からちょうど1年前・・・

パリにいました。


(凱旋門。懐かしいです。詳しくは↓)
http://blog.goo.ne.jp/heart-warming-7201984/e/44736893fdfa8407c7998ca59f33a2ed

そこで22回目の誕生日を迎え、そして23回目の誕生日の今日、(元)ある日本人留学生は日本の福岡にいます。

帰国してすでに4ヶ月以上が経過し、ついにこのブログを閉めるときがやってきました。

というわけで、今日は最終回『ある日本人留学生のその後』です。

これまでの更新を読んでいただけたらわかることですが留学期間は2006年1月から2007年3月までの1年2ヶ月間で、今は福岡で大学5年生をやっています。正直、もっと向こうにいたかったのですが、そろそろ日本の大学を卒業するための準を始めないとマズくなってきたので、“できるだけ長く”スウェーデンに滞在した結果というのが今年の3月までだったというわけです。それでは振り返ってみます。

<3月>

帰国直後はなんか変な感じでした。周りに結構スウェーデンに限らず留学してた友達がいたので聞いていた話ですが、けっこう生活の変化に適応するのがしんどかったです。例えば・・・

○ 新しい携帯電話の登録とかつての友人達への連絡(返信してくれた皆さんありがとうございます)
○ 運転免許証の更新(期限がすぎていたためお金と手続きにけっこうな手間がかかりました)
○ 久々の運転(40km/hで最初はけっこうビビってました、はは)
○ 福岡での新しい家への引っ越し(今は実は大学の寮に住んでます)

などなど・・・。まぁ、概して久々の日本での生活はなかなかに新鮮で退屈はしてませんでした。

日本に帰って1週間ほど実家のある岡山県で休んでそれから福岡に戻りました。

それからもかなりのタイトなスケジュール。福岡到着の翌日には卒業旅行に出発しました。大学入学以来ずっと仲良かった友達と6人で割と近場の宮崎、熊本にレンタカー借りていってきました。卒業旅行といえば、海外に行く人も少なくないこのご時世、「絶対に温泉」という自分のワガママを聞き入れてくれた友よ、ありがとうw

だって、帰ってすぐまた遠くになんて行きたくないですよね、逆に日本的なものに飢えてました。


(割と身近にあるんですね、”世界一”って)

卒業旅行から帰ってきてすぐ今度は大学の卒業式がありました。

その日に大部分の大学の友達と再会を果たすことになりました。

「あーー!まじ久しぶり!!(直後)じゃ、またどっかで会おうな!」

まさにハロー&グッバイでした。刹那的ですね・・・。

感傷に浸るヒマもなかったです、実際。


(アルバムも記念品ももらっちゃいました)

<4月>

花見の季節でした。こういうのを見るとやっぱり日本っていいなって思います。


(いやーやっぱ奇麗ですね、桜)

大学5年生をスタートさせ、大学のに住み始めました(留学前はアパートで一人暮らしでした)。

寮は男子寮でスウェーデンみたいに男女混合で洗濯機に女ものの下着が入ってることなんてまずありませんw

アメニティはまぁ、最低ランクといってもいいですけど何しろ安い。卒業までどうせあと1年ですし、ここに厄介になる予定です。


(スウェーデンの旗とヴェクショーのパーカーを住み始めて早速飾りました)

<5月・6月・7月>

あまり変化のない生活を送っていたので3つまとめましたw

5月から6月にかけて教育実習があって母校で2週間、英語教えてきたことぐらいですかね・・・。


(後ろの黒板の字がやばいぐらい下手です)


(高校のころの同級生と。うまい具合にネクタイの色が青、赤、黄)

そういえばありましたね、スウェーデンでも教育実習。


(空手の話はけっこう好評でした↓)
http://blog.goo.ne.jp/heart-warming-7201984/e/dee008fbddcf4e14211354545d3794c4



帰国して1~2ヶ月もするともう自分がスウェーデンにいたこと自体が何となく遠い過去のことのように思えますね。

日本でもやらないといけないことはけっこうあるので、割と忙しくしています。今やっていることは言えば大学院に進学するときに必要な英語資格であるTOEFLの受験勉強と卒業研究です。ほぼ毎日図書館に閉館時間まで入り浸ってます。
よく一緒にいた大学の友達はほとんど卒業してもう先生してたり働いてたりしてるので、基本的に一人、いや独りです。

ほとんど一日言葉を発しない日もたまにありますね (-_-;)

まぁ、そういう時期があってもいいか、ぐらいに考えてけっこう本はいっぱい読んでます。

あと、日本に帰ってけっこうたちましたけど、まだスウェーデンであった友達とよく連絡をとってます。つい最近新潟で地震が起こったことどこで知ったのか遠くフランスやイタリアの友人から「日本、地震大丈夫?」と連絡がきました。
今はなんか世界がものすごく近くに感じますね。

こうして海外に知り合いがいるというのもなかなかいいもんです。

今月末にはスウェーデン人の友人が福岡を訪ねてくるので楽しみにしてるところです。意外に日本に帰ってきてからも外国人と接する機会というのはけっこうあります。

GWにたまたま熊本の黒川温泉で会ったアメリカ人ヒッチハイカーや、日米なんとかプログラムに通訳ボランティアとして参加したときに知り合った先生と高校生、それに大学にも何人か留学生いますし、大学で自分の面倒みてくれてる先生はオーストラリア人です。なんか工夫次第で日本でもけっこうインターナショナルな生活を送れるもんだなと改めて実感しました。


(初通訳しました。福岡県警と検察庁に行きました)

そして、もうすぐ夏休みです。

8月にはまた去年みたいに自転車で、今度は日本を旅します。

ちなみにこれはヨーロッパ自転車の旅。


(丁度去年の今頃ですねー。出発の日から読み返したい人は↓)
http://blog.goo.ne.jp/heart-warming-7201984/e/dec19aec97c299b52fd101ee9d9328c3


というわけで・・・とうとうこの『ある日本人留学生の手記 ―スウェーデンより』も終わりですね。

自分にとって初めてのブログで色々スウェーデンでの生活をみんなに伝えよう、という目的で書いてましたが、結果として自分のこれまでの足跡を忘れないために残るんだな、と今は思ってます。ホント書いてよかったです。

更新中に1000人程度の小さなランキングでしたが、このブログで1位をとれたこと、“ブロガーとして”これ以上の喜びはなかったです。

自分の胸にある大きな感謝の気持ちを単純な言葉、稚拙な文章でしか表現できない自分にもどかしさを感じますが、お礼の言葉で締めくくられてください。

これまでのお付き合い、本当にありがとうございました!


                 -The End-

留学日記79 『ある日本人留学生、1年2ヶ月ぶりに日本の土を踏む』

2007年04月09日 22時38分07秒 | 留学日記
お久しぶりです。前回の更新から丁度一ヶ月

もうなんかばたばたして帰国前にしっかりブログを書く時間なんてありませんでした。

というわけで何をしてたかを振り返ってみます。

もう記憶もおぼろげですが、スウェーデンを発つ2~3日前にグッバイパーティを開きました。ここスウェーデンですみ始めてから出会った人を全員招待するぐらいの勢いで宣伝し、個人的なパーティと呼ぶには大きすぎるぐらいの人が来てくれました。



そこでは事前に買っておいたスウェーデンの国旗にみんなにメッセージを書いてもらいました。これは本当に宝物です。


(見えますか?びっちり旗に文字が書かれています^^)

スウェーデンで最も幸せな1週間はもちろんそれだけでは終わりません。

よく愛子先生のアシスタントとして通ってた日本語のクラスでも嬉しいサプライズが用意されてました。


(この写真右の女の人の持ってる包みがプレゼントでした)


なんでしょうかね、これは・・・?


・・・。

いつかブロンドのかつらかぶってダテ眼鏡かけてセクシーポーズとってた自分の写真をこんなにデッカく引き延ばしてくれました、はは(苦笑)

ですがサプライズはまだ終わりません、見てくださいこれ・・・



Tシャツにまで・・・

I am a big fan of ME!!!!!! T.A.I.C.H.I TAICHI YEAH--------!!!!

とか言えばいいんでしょうか・・・。

これ着て外なんか出れません・・・(T-T)

そしてこれが最後の全体写真



「ゲンキデスカァ!!!タイチーサン!!」って会う度に声をかけてくれた日本語クラスのみんな、とっても素敵な人たちでした。

そして出発の日前日の夜には、自分にとって最後のステューデントパブに行きました。


(ダンスホールです)

いやー楽しかったです。本当に最後なもんで皆さんの優しいことといったら・・・。「喉が渇いた」といえばお酒を買ってくれ、「お腹が空いた」といえば食べ物をおごってくれましたw

みんなにそこでお別れを言って回りました。自分の為に涙を流してくれる友までいました。1年2ヶ月という時間は実に様々な出会いをもたらしてくれました。またみんなに会いたいな。うーむ。

そして

ステューデントパブから帰った後はパッキングの仕上げをしなければなりませんでした。

ここで今僕がこの文章を書いてる間に思い浮かんだ“自分の嫌いなもの3つ”を紹介します。

・ 健康サンダル
・ やたら距離が近い後続車

そして…

旅行前のパッキング
です。

ほぼ毎回と言っていいほど、荷物の選択や重量制限を考えながらのパッキングは僕を混乱させ、時に激しくイライラさせます。やはり、1年2ヶ月前にスウェーデンに来るときも全く同じことで頭を悩ませていました。そして今回も例に漏れず…。
まず、自分の持って帰りたいものをスーツケースに詰めるだけ詰めます。体重計で測ると航空会社の荷物の重量制限(このときは20kgでした)を簡単にオーバー。そこから自分は苦渋の選択を迫られるわけです。アレはいらない、コレは必要だけどまぁ日本で買い直せばいいか、ソレは…、といった感じで。
出したり入れたりを繰り返すだけで作業はなかなか進みませんでした。日本語のクラスでもらった変な写真+額縁ももう少しでスウェーデンに放置して帰るとこでした(実際、今は自室のクローゼットの中でそれは怪しげなポーズをとり続けています)。

そんな感じで朝を迎えました。

ヴェクショー最後の朝、さよならスウェーデン。



乗り込んだ電車は静かに走り出しました。実際動いているのは電車で、去っているのは自分の方でしたが、そのときの自分には、ヴェクショーが、スウェーデンが、そこにまだ住む自分の友人達が、その場に立ち止まる自分を置き去りにして遠くへ離れていっているように感じられました…。

そして帰りの途中で立ち寄ったコペンハーゲン。デンマークの首都です。以前に来たことがありましたが(といっても空港の中だけですけど)ストックホルム(スウェーデンの首都)に負けず劣らず、いい感じの都市でした。写真で紹介しますね。


(アンデルセンのデカい銅像とチボリ公園の入り口です。1倉敷市民としてここは外せないポイントですw)


(観光名所である人魚姫の像。飾りっけも何もなくなんとも言えぬ雰囲気を発していました。)

そんな感じでコペンハーゲンの観光を堪能した後、自分に待っていたのは半日以上のフライトでした。


(上から見るコペンハーゲン)

ヘルシンキ(フィンランド首都)経由で、移動中の機内では村上春樹の『ノルウェイの森』の英語版を読破し、フライト中ほとんど寝ませんでしたが、退屈することもなく楽しく過ごせました。

そして日本時間3月12日午前10時頃・・・

ある日本人留学生たいちは1年2ヶ月ぶりに日本の地に降り立ったわけです。


(関西国際空港にて。)

ふぅ。

次回はいよいよこのブログの最終回、「ある日本人留学生のその後」をお送りします♪

留学日記78 『さよならスウェーデン、ありがとスウェーデン』

2007年03月09日 14時15分18秒 | 留学日記
今日!

3月9日!!

スウェーデンを発ちます!!!


短くてすいません。ここ1週間のバタバタっぷりは尋常ではありませんでした。


でも1つ言えることは今までで最高の1週間でした。人の心の温かさに涙しそうになりました。

今回は時間なくてすいません、でも帰国後に書かせてもらいます。



そしたらこのブログも閉鎖ですね・・・。


更新はおそらくあと残り2回です。

『ある日本人留学生の手記』、最後までお楽しみを♪

留学日記77 『3月来(きた)る』

2007年03月01日 09時19分26秒 | 留学日記
冬来たりなば、春遠からじ・・・






とかよく言われてますが、ここスウェーデンでは






うそです。








雪はジャンジャン降り、気温はいつも氷点下。







日照時間が短い上に昼間も空は分厚い雲に覆われ、




最後に太陽を見たのなんていつのことか全く覚エテマセンw







まだ春の気配は感じられない3月1日・・・。



そんな日を迎えた“ある日本人常駐的ツアーリスト”(注:旅行して回ってるわけでも大学で勉強してるわけでもないので)です。





お久しぶりです♪あ、TOPの画像はVÄXJÖ大学のキャンパスです。





日本帰国まであと10日ほど・・・。






そろそろ帰る準備もし始めました。












帰ったら携帯のメアド何にしようかな、とかも考えるようにもなりました。








いやはや・・・







1年と2ヶ月なんてほんとにすぐですね・・・。


なんか最近こればっかいってますけどホントにそう思います。








でもその間に日本では








ボーダフォンがソフトバンクになり







週間少年ジャンプの目次には半分ぐらい自分の知らない漫画が並び
















恋愛運に恵まれていなかった友人に彼女ができてました。







感覚的にはあっっ!!!!という間にすぎたスウェーデンの生活でしたが、日本ではその時間分相応の変化が起こっていたようですね。













自分の中で2006年1月16日で止まってた日本時計




ようやくその針をグリっと動かすときが近づいてきました・・・。