hatoko in Deutschland

ドイツでの生活など綴っていこうと思います。

村の犯罪史

2006-09-27 04:57:34 | ドイツ生活
昨日ここを管理している不動産屋が来た。なんでもうちのお向かいの部屋を借りたいという。ダンナと10分くらい立ち話をしていた。「いちいちそんなこと聞くんか」と思ったら、どうやらワケありだったらしい。なんでも来月ムショから出てくる人で、その親戚が不動産屋に物件を聞いたらしい。
「うちだけじゃないんだよ。下の人たちにも聞いてたよ」
話し込んでいたのは下の奥様連中に捕まってたらしい。なんでもその人は隣村に住んでた人で10年くらいぶち込まれてたらしい。
「10年も・・・・そんな悪いことしたんだ」というと、「なんでも自分の娘を犯したらしいよ」とのこと。ダンナはその人の顔は知っているけど、話したことはないという。
私「でもタナコのそういうことまで事前に住民に知らせちゃうもんなんだ」
ダンナ「そりゃそうさ。ここは個人経営のアパートだし。いつもっていうわけじゃないよ。今回は事情が事情だし。奴は隣村に住んでて、この辺の人は顔や素性をみんな知ってるし。下の連中とも話したけど、みんな反対してたよ。俺ももちろん反対。下手したら毎日顔を見合わせるしね」
私「それにしても、なんで戻ってくんだろうね。新しいとこの方が都合がいいじゃん。みんな知らないし」
ダ「なんでだろうね。でも母さんがこの情報を事前に掴んでいたよ。最近パーマ屋に行ったしね」
村の情報は村のパーマ屋で仕入れるらしい。
私「それにしてもこの辺、ムショ帰り多くね?夏に散歩してたときもそういう人みかけたよね」
ダ「そうかも。でもみんなアネキんとこの村からだね」そして「そうそう、俺なんか車2、3回くらい盗まれてる。あと原チャも」と自分の被害の歴史を語ってくれた。

おじさんとの隣の家の息子もムショの出入りが激しいらしい。彼は15、6歳のときにダンナの車を盗んだらしい。ダンナは腹いせにぶん殴っている。今は別のところに引っ越したかまたムショ入りしているかは不明らしい。
それからダンナは防犯対策としてエンジン部分に小細工をした。盗まれても車が速く走れないようにしたらしい。盗まれた事が発覚した朝、とりあえず仕事には行かなきゃならないので、警察に連絡した後バイクで出勤。実はダンナの盗まれた車はちょっと離れた空き地で燃やされてたらしい。速く走らないことに腹を立てたのか定かじゃないけど、この小細工がアダになったようだ。警察がこのことを知らせようとしたけど、ダンナは留守だし、とりあえずいつも人がいる村の入り口にあるおじさんのレストランに立ち寄った。この当時ダンナのいとこはおじさんところでフルで働いていて、午前中はペンションの掃除をしていた。いとこが電話で「お前の車が見つかったらしいよ。半分くらいになってるかもしれないけど・・・」

ダンナとお買い物道を通ったときちょっとガタイのいい人会った。お互い「Hallo・・・」といってすれ違う。
私「どこの人?」
ダ「奴はアネキんとこの近くに住んでる。奴は俺の原チャを盗んだことがあるんだよ。ぶん殴っといたけど」
彼とはそうは年齢は違わないようだ。ガッコも一緒で遊んでたのかもしれないのに・・・・。知り合いからも盗むのか・・・・。

とりあえず試してみて巧くいったら儲けもん、巧くいかなかったら「運がなかった」と開き直る。これはバスや路面電車での無賃乗車でよく見かける。「とりあえず試してみる。バレたらバレたで・・・・」という精神はこういうところにも現れているのかもしれない。

クルミの木

2006-09-18 18:20:20 | Weblog


アパートの駐車場にはクルミの木がある。実の形から長いことプルーンだと思ってた。ドイツにはあちこちにプルーンの木がある。8月末になると実が熟して食べごろになる。そのまま食べたりケーキにしたり、ジャムにしたりといろいろ。ホームステイしていたとこのおばあちゃんが「3時のお茶に」とよく焼いてくれた。うちのはいつまでたっても緑色なのでダンナに聞いてみた。「クルミの木を見たことがないのか?」とダンナはちょっと驚いてた。なので「じゃ、この緑色の実がいつかしわくちゃになって・・・・」とまたまた勘違いしていた。この間ダンナが教えてくれた。「この緑の殻を破るとクルミが出てくる。もう少し乾かさなきゃだめだけどね」と取り出してくれたクルミはモモの種ぐらいで、丸っこくなかった。あまり手入れもされてないからかな?


プルーンケーキ。これに生クリームを添えて食べる


お買い物の道ではリンゴが生っている。誰も手入れをしないので実は小さくて酸っぱそう。誰も食べようとしないので熟したらそのまま地面に。なのでこの時期は森はちょっと臭い。よく買い物するスーパーにはヘーゼルナッツが生っていた。変などんぐりだと思っていた。森ではもうそろそろきのこ狩りができる。この季節ドイツでは食いっぱぐれることはないだろうな。


ローマ法王のお里帰り

2006-09-14 22:03:06 | Weblog
ここ数日「爽やかな暑さ」が続く。しまおうと思っていたノースリーブを引っ張り出した。「夏休みが終わったとたん暑くなったよ」、とぺトラが嘆く。天気が悪かったので子供たちがずっと家にいて鬱陶しかったのかもしれない、ちょうど彼女も夏休みだったし。



子供たちと一緒にいてもやっぱり悪人に見えてしまう法王


先週末から今日までローマ法王が故郷のバイエルン州に滞在していた。最近ドイツでは「教会離れ」が進んでいて、そこに数年来の不況が重なって「教会税」を払いたくない人も増えてるとか。そのため、財政難で閉鎖される教会も増えているとか。ドイツ出身の新しいローマ法王に教会関係者はちょっとした望みをかけているのかも。今回のバイエルン訪問はお里帰りみたいなもんなのかな。ミュンヘンでは「ベーネディクト、チャチャッチャチャ(手拍子)」と若者が歓迎していた。それを見ていたダンナが「サッカーの試合かっつうの」と突っ込みをいれていた。79歳というにもかかわらず、ほぼ毎日教会のイベントに参加していた。そのもようを毎日テレビで生中継されていた。レポーターが「・・・・お昼寝をされた後××での会場で・・・・」と言っていたのでお昼寝の時間はもらえたらしい。

「おらが法王」を一目見ようと教会までの沿道にはたくさんの人が集まっていた。法王は人だかりに赤ちゃんを目ざとく見つけては口づけをしていた。今週ダンナは遅番なのでいつものドキュメンタリーチャンネルをつけてたんだけど、ほぼ毎日法王のイベント中継をしていたのでうんざり気味だった。「なんかなぁ、悪人面だよな」とダンナは言う。以前イタリアマフィアの本を読んでいて、法王の顔を見るとなんとなくその表紙を思い出すらしい。昨日私が別のチャンネルをかけていると、のろのろ起きてきて「法王はどうしたんだよ」といつものチャンネルをかける。「うんざりしてたくせに・・・・」と思ったけど、毎日変わる法王の衣装を見るのもいいかと一緒に見てたら、いつものドキュメンタリーだった。「なんだよ、せっかく見てやろうと思ったのに。なにさぼってんだよ」と毒づくダンナ。「今日は午後からの仕事なんじゃないの」と言っておく。この日は法王の年齢を考慮した「自由日」だったらしい。でも、「疲れていない」からということで滞在先の街で教会の式典に参加したらしい。この日はプライベートということもあって彼の弟(牧師)も一緒だった。でもテレビ中継されてたんだけどね。


バイエルンの街は「法王グッズ」が売られていたようだ。街から街への移動はヘリコプターを使っていたのかな。ダンナがいつものようにテレビをつけて「まだこんなところでくちゃべってんのかよ」といっていた。なんでも教会でのイベントが10時からなのに、ヘリコプターから降りて警護に当たっていた人たちと握手したり記念写真を撮ったりしていた。10時半近くになってからこの車に乗って移動を開始。「なんかこの車間抜けだよね」とダンナ。メルセデスだけど、昔はやった(?)トッポという車にも似ている。ガラスは防弾ガラスになっているけど、窓開けて手を振っているのであんま意味ないかも。車といえば、この法王が以前所有していたVWのGolfが去年eBayで高値で競り落とされたのを思い出す。その年は法王がらみのオークションが話題になった。シュニッツェル(カツレツみたいなもん)を作ったら焦げ目がなんとなく法王の顔に見える、ということでeBayに出品したら儲かったとか。


今日のお昼にミュンヘン空港からバチカンへと帰っていった。空港には教会のえらい人やバイエルンのえらい人、バイエルンの民族衣装を身につけた人たちが見送りに来ていた。法王との別れを惜しんでいる間見送りの子供たちがバイエルン州の旗を振りながら「ベーネディクト、チャチャッチャチャッ(手拍子)」と言っていた。やっぱり場違いだ・・・・。

*まゆみちゃん*
返事が遅くなってしまったね。確か国営放送で皇室の特集をやってたけど、見るのを忘れてしまったよ。皇室特集は去年だか一昨年にもあったよ。年に数回再放送もあるからその時にでも見てみるよ。紀子さまの出産前に「男の子」というネタはドイツでもつかんでいたようだよ。出産当日もメインのニュースで伝えてて「よかったね」という感じ。ダンナは「これでマサコの肩の荷が下りたね」と言っていたよ。
オーストラリアでの生活もエンジョイしているようだね。「タダでこんなことができる」というのは意外にも知られていないと思うので有意義なレポートだよ。