八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信343号をアップします。

2019年03月03日 | 八障連通信
八障連通信343号をアップします。


八障連通信343号【PDF版】はこちらから

八障連通信343号【音声版】
・2019年新年の挨拶 八障連代表 杉浦 貢【音声版はこちらから】
・編集部より【音声版はこちらから】
・福祉課懇談会報告1【音声版はこちらから】
・福祉課懇談会2【音声版はこちらから】
・福祉課懇談会3【音声版はこちらから】
・福祉課懇談会4【音声版はこちらから】
・連載コラム B 型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久 闘病史 その 28【音声版はこちらから】



ここからは通信本文です。

【2019年新年の挨拶 八障連代表 杉浦 貢】
今年は平成という時代の節目にあたります。昭和の末に産声を上げた八障連も、ほぼ平成と共に歩んだことになります。そう思うと感慨もひとしおです。
新しい元号の時代には、何が起きるでしょうか。依然として福祉や医療の分野には、不安が大きく横たわる反面、テクノロジーの急激な発達は、それまでになかった変化を障害当事者にもたらすような気がします。これまで...昭和や平成の時代に考えられていたような障害者の就労、社会参加のあり方が大きく変わるかもしれません。私の個人的な願望を含んだ予測ではありますが...AI(人工知能)やロボットの支援を受けることで、より重度な障害を持った人々が、自宅や病室を出ずに社会とふれあえる技術...また、そうした人々が、いざ移動の自由を求めた場合にも、自動運転などの新しい技術が、安全と安心を支えてくれる技術が確立されることを願ってやみません。
少子高齢化が進んでいくことに伴う人口減少も深刻な課題ではありますが...だからこそ過去には事あるごとに『生産性が低い』と見なされがちであった障害者も、晴れて社会に認められる機会が増えることでしょう。
八障連も、時代とともに変わるでしょう。もしかしたら、今までの時代にみなさんに周知されてきた八障連とは、違う形になっていくかもしれません。しかし、いつの時代も、より多くの困難を抱えた人たちに寄り添える団体であるべき...誰もが暮らしやすいまちを考え続ける団体であるべきだと思っていま。
活動の停滞、縮小が叫ばれて久しい八障連ではありますが...その時その時にできる事を、一生懸命に取り組んでいくことに、変わりはありません。加盟団体のみなさまには、引き続き変わらぬご支援ご協力をお願いいたします。
今年一年...そして新しい元号で始まる新しい時代が、どうぞ、みなさまに取りまして実り豊かで幸多きものになりますように。




【編集部より】
会員の皆様、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。通信 343号をお届けいたします。342 号に続いてフルカラーでのお届けとなります。/昨年の 12 月 17 日に「福祉課との懇談会」が開催され、ポリオの会、リサイクルわかくさ、こあらくらぶ、ヒューマンケア協会、地域生活支援センターパオ、工房みどりの風、ほっとスペース八王子、CES 八王子生活館、IL みなみ tama、ころぽっくる、プレワークの 11 団体・16 名の会員に参加いただきました。懇談会報告の本文には紙面の関係で掲載できませんでしたので、ここで改めて表記させていただきます。/福祉課との懇談会のあとは、市議懇談会となります。
日程、懇談内容の詳細が決まり次第お知らせいたします。またこんな議題を取り上げてほしいなどの要望があれば事務局までお知らせください。





【福祉課懇談会報告】
2018 年 12 月 17 日(月)18 時 30 分より、クリエイトホール第 2 学習室において、福祉課との懇談会が開催されました。出席者は、障害福祉課より小池育英課長以下 9 名、八障連からは杉浦代表、鈴木副代表以下 11 団体 16 名の方が参加されました。司会は八障連事務局の有賀が、また書記は同じく事務局の立川が担当しました。以下懇談会の議事録となります。(文責/事務局立川)

1.市からのお知らせ

☆障害児通所施設の指定に関する事務権限の移譲と条例改正について/南大沢事務所における障害者福祉分野の業務拡大について(別資あり)/日中活動系施設等運営安定化事業補助金について

◆参加者質問◆ 「南大沢...」の業務について、手帳の申請ができても、受け取りができないのは不便である。手帳交付について説明など文書化するにしても、システム化をして手続きを行い南大沢で対応できるようにしていただきたい。
・市からのお知らせについて、ホームページの資料が PDF になっていて、テキストデータにないために、読み上げソフトが反応せず、情報を受け取れない。改善をお願いしたい。
・日中活動系施設等運営安定化事業補助金について、「安定化事業補助金」がなければ運営はやっていけない。工賃活動ができない利用者が多く、収入もなく今年の 4 月から減算対象になってしまっている。そのため運営上は家賃補助をもらえないと施設として運営していけない。
・安定化事業補助金の見直しについて、市としてのビジョンはないのか。見直しの大まかな期日や内容など決まっていれば早目にお知らせをしてもらいたい。また事前に八障連に相談して意見を聞いてほしい。

◆市の回答◆現状としては手当や助成など様々な支援制度があるため、その説明や手続きは本庁舎で行っている。その関係で、どうしても交付に関しては本庁舎のみでの対応になってしまう。提案のあったことに関して、より改善はしたいが人員配置の問題もあり、即改善ということは難しい。
・PDF からテキストデータへの変更については、早目に取り組む。
・「安定化...」について具体的にというと、現段階ではお話しすることが難しい。補助金事業について、今年で 10 年目になり、以前からお話しているとおり見直しが必要な時期であるため、今年度末までには方針を決めていく予定。
2.市としての取り組みに関する説明について


☆福祉事業者内にて慢性化しつつある人材不足状態に対する市の取り組みについて

◆参加者質問◆介護の現場に外国人人材が入ってきていることは知られているが、障害のヘルパーさんの中にも入ってきており、介助という考えの中で、なかなか意思疎通ができない問題点もある。

◆市の回答◆人材確保について、来年度より就職フェアなどでブースを設けて取り組んでいく予定。直近では、12/6 に行われた高齢者福祉分野の就職フェアに参加したが反応があまりなかった。今後もっとより良い方向で考えていきたい。それには事業所の協力を得て、体験雇用なども検討したいし、大学へのチラシ配布も検討していきたい。また、情報発信として「ふくむすび」(東京都福祉人材情報バンクシステム)に情報を各事業所が記載していただき、八王子内の事業所が登録をしていることを発信していきたい。外国人労働者に対してのフォローについては、現状としては市としての対応については現在検討していない。


☆「生活福祉課窓口対応について」今年度の状況はどうなっているのか

◆参加者意見◆ 生活福祉課に限らず、最近南口の職員さんからの声掛けがあり、手続等やりやすくなってきていると思う。
・他市からの移管の時に、時間がかかりすぎて利用者のモチベーションが下がってしまい、支援に支障がきたすことがある。
・支援区分の調査の時に、予約せず行ったときに窓口で調査され、プライバシーのことなど隣の方に聞こえてしまうのではないかと不安になる。(事前に申し込んだりすると、面談の部屋は用意されているが...)
・他の自治体から当事業所を利用したくて移動をしてきたが、トラブルを起こし、簡易宿泊所を出なくてはならなくなり行方不明になってしまった。その際、市に情報を欲しいと言っても、家族に対しても教えてもらえない。これでは支援をしている関係者として、何かあってからでは遅い。個人情報といえども場合によっては生き死にもかかわるので、何とかならないのか。
・緊急時(救急搬送)の対応について。生活福祉課の方に連絡なく休んでいる利用者さんの自宅に同行してもらって、自宅を開けてもらったときに倒れていたため、救急搬送をお願いしたが、緊急車両への同乗は拒否され、通所先の職員が同乗した。生活福祉課の人は対応してくれないのか。

◆市の回答◆近年、生活福祉関連の窓口を担当する職員の障害理解の必要性についてお声をいただいており、平成29年11月下旬に、障害当事者を含めた八障連さんの御協力を頂いて、生活福祉関連所管の全職員を対象とする個別のケース研修を行った。障害福祉課は差別禁止条例や障害理解に関する全職員対象の研修を年2回実施しており、生活福祉関連所管についても出席してもらっているが、そうした取組を引き続き行っていきたい。
・他市からの移管の際に時間がかかりすぎるという点については、課題と捉えている。
・支援区分の調査時における席の配慮については、この件だけでなく各種相談についても同様と考えている。スペースの問題もあるので、できる限り事前に申し出ていただければ、場所に関する配慮をしていきたい。
・個人情報については、同じ市役所内においても、他の課との個人情報の共有は簡単にできることではない。正当な理由がなければ、出せないというのが現状であると理解をしていただきたい。
・緊急時(救急搬送)の車両の同乗については、生活福祉課へ確認をしておく。


3.八障連からの提起
☆グループホーム都加算問題について(なみき福祉会:質問内容別紙参照)

◆市の回答◆ より重度の方々の対応をしている事業所に対して上乗せできる。ただ利用者外泊などは今までと違い外泊日数分の減算や、区分3以下の人に対しても単価が落ちてしまったことは理解している。現在第三者評価について、特別な加算は考えていないが都に要望は出していきたいと考えている。

◆参加者意見◆ 先週市から概要はもらったが、都から加算の試算が出されているが厳しい状態。今後実態を各事業所と、市で一緒に出していければと思。


☆難病・高齢・障害者の防災対策について(八障連事務局)
ここ数年、気象、地殻の急激な変動に伴う災害被害の大規模化が懸念されている。八王子市もいつ深刻な被害に見舞われるかもしれない中での障害者や高齢者、難病患者に対しての防災対策はどうなっているのか、とりわけ 2 次避難所等の対応はどのように考えられているのか。

◆参加者意見◆ 重度心身障害児などは広域避難所に移動していくことも厳しい。また、電源をとれなければ、吸引器なども使えない。広域避難所では、話にならない。直に 2 次避難所に行けないものか。
・医療的なケアが必要な方々がそのスペースや衛生面、ケアを行う上での環境整備など、市としてどれくらいの対応力があるのかなど提示はできないのか。

◆市の回答◆ 2 次避難所については、1 次避難所においてどれだけの 2 次避難所の対応が必要な人がいるのか把握をし、その状況において 2 次避難所の開設に動く。また、2 次避難所において、そこでの建物等 2 次避難所を開設できる環境なのかなども確認。その上で、受け入れ体制を整えて、必要な方への連絡となる。そのため最初からそこが避難所になり得るのかということも、そのときにならないとわからない。
・2 次避難所は病院や、入所施設が受けていることが多く、そこには患者さんや入居者の方々もいることもあり、その状況により左右されてしまうことは理解できるが、重度心身障害児・者の方々や、難病患者さんや、透析患者さんなど医療的なケアが必要な方々への「環境整備ができる準備がどれだけできているのか」ということについて、お知らせしてもらいたいことを要望する。


☆市営ジム団体登録利用について(ほっとスペース八王子)
前回出された時の回答として「手帳などを忘れる可能性などがあり不安だという方は、利用前に手帳の写しなど提出をしてもらいたい。」が出された。ほっととしては、自身が障害であることを公表したくない人にも出させるのか等の意見があったが、市としてどのように対応していくのか説明をお願いしたい。

◆参加者意見◆ ほっとスペース八王子では、市内公共施設の団体での利用方法について調べた。結果、施設によって利用手続きがバラバラで、障害者団体登録証一つでは利用できない施設もある状況。八王子市以外の公共施設でも利用できた経験もあり、市内でも障害者団体登録証だけで利用できる施設は存在する。合理的配慮の観点からも障害者団体登録証が利便的に使えることは必要と考える。
・バス乗車の際も手帳提示が必須になっている。IC カードなど 1 枚で済めば利便が良い。IC 化も進むことを考えると複雑な仕組みではなく簡易的に利用できることは必要と考える。
・医師の診断などで施設利用をしている人たちで、受給者証が発行されているということは、何らかの障害を認められたために施設利用ができているのだから、受給者証のみでの利用ができないというのはおかしいと以前から思っていた。現状は障害者手帳がないと利用できないことも多い。

◆市の回答◆ 団体登録証で利用可能なのは、個々で使用するのではなく、団体(複数名)で利用することが前提の設備利用となる。個々の所管の判断になるので利用方法の統一は現実的に難しいと考える。富士森体育館のジムについては、事前に受給者証と、手帳(身体・知的・精神)の提示をして登録をすれば、毎回提示しなくても利用することは可能と聞いている。個人利用の際の割引について、意見の中にあった障害者手帳がなくても受給者証で利用できたらということについては、条例等再度確認をし、検討課題として持ち帰る。
☆他の質問 移動支援について
現状だと移動支援に関して小中学生は認められていない。しかし、今後子供たちの成長で考えると、早くから家族以外の人たちとふれあうことにより、成人したときの成長に差が出てくる。そのために、移動支援の対象年齢の引き下げについて、再度討をしてもらいたいという要望が出される。

【連載コラム B 型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久 闘病史 その 28】
あけましておめでとうございます。異常気象が最早日常のこととなり、人間社会も世界中で薄ら寒い様相をしっかり身にまとい始め、大きな変革期に差し掛かっているようですが、八障連については今年も相変わりませず、宜しくお願い申し上げます。
さて、前回「インターフェロン(以下 IFN)投与は 1990年 10 月 31 日を最後としている」と書いたが、どうもデータを子細に検討してみると 10 月 3 日が最後のようで、3、6 月にウイルス量が「0」を記録していたものが、10 月 31 日には 590 というべらぼーな値を示しており、この三桁の数字はその後 8 月間も続いている。
IFN 投与を止めた為に来したリバウンドではないかと考えられる。それにつれ GOT、GPT も少しは上昇しているが、こちらは大したことはなかった。ステロイド離脱療法との違いがはっきりと見える処である。半年間様子を観察した後、取り敢えず肝臓の炎症を抑え、発癌抑制効果もある強力ミノファーゲンシー(以下強ミノ)という薬剤を週 2~6 日静脈注射するということになった。この頃には肝硬変に突入しており、ウイルスの存在は癌を引き起こしやすい状況にあった。根治療法ではなく、ウイルスを消失させるような効果はないものの、肝硬変になってからの進行を遅らせ、癌にもならないように延命を図る対症療法である。1991 年 4 月15 日に開始してから、実に 15 年間にわたって打ち続けた。
強ミノを打ち始めてから、ウイルス量も肝機能値もいずれも少しずつ低下し、落ち着いた状態になって行った。一般血液検査を見る限り、病気の存在を伺わせるような異常値は殆ど示しておらず、八王子中央診療所の山田 Dr が「この検査からはとても病人とは思えないね」といつも仰っていた。身体のだるさ、しんどさも以前に較べて随分楽になっていった。今日此処に「闘病記」が書けているのも、強ミノのお陰と言えるかもしれない。肝硬変を前にして、肝硬変になったら 10 年位の命だなと漠然と覚悟していたことが嘘のようだ。
強ミノは 1938 年に合資会社ミノファーゲン製薬本舗・蓑内免疫薬理研究所という会社で開発されたもので、後に社名を(株)ミノファーゲン製薬と変えている。はじめはアレルギー治療薬として発売されたが、肝機能改善に効果があるということが分かり、1979 年に肝治療薬としての保険適用が始まり、業績が拡大し本社ビルが建つほどになった。60 歳代以上の人にしか分からないだろうが、平和を訴え続けた真のリベラリストであった宇都宮徳馬という政治家が創業した会社である。政治屋ではない「政治家」として私の脳裡に刻まれた人であり、彼のお蔭で今日まで生き延びられたような気もしている。
週 1 日は朝から夕方までの仕事が都心であったので、週 6 日注射するのは殆ど叶わなかったが、半日の仕事の場合は朝早く注射を打って都心へ出掛けるか、夕方までに八王子へ戻って、中央診療所へ駆け込んでいた。平均すると恐らく週 4 日近くは注射をしていたと思う。15 年間にわたるこの努力。自分自身を褒めてやりたいと思う。いや、子供たちの存在に感謝かも。そういう意味では自身の真面目さと血管の丈夫さには感謝しなければならないと感じている。半分以上は親のお陰だってか?おや、まぁ~。


通信本文はここまで。

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