これは、人は自分が欲しいものがないとき、それが手に入らないことにより不幸を感じることがない、つまり傷つくことがない、ということらしい。確かに始めから何も求めなければ傷ついたりすることはないから、余計なことで悩まずにいられ、強くなれるのかもしれない。
「ひとは、無性に欲しいものがあり、それをほとんどの他人もまた望んでおり、しかもそれを手に入れることが可能な場合、確実に不幸になる。
しかし、人間とはこういう条件のもとに、また幸福をも感ずるものだから、ぼくは幸福にも不幸にもなりえない。幸福と不幸との彼岸にいる。ぼくは厳密には幸福でも不幸でもないが、世間一般の基準からすれば、こうした境地は確実に不幸であろう。」(「カイン」より引用)
一般的な意味での幸福を求めようとするとき、それは同様の幸福を求める他者との競争にしかなりえず、その結果として、その競争に負けて追い求めた幸福を得ることができない人が必ず生まれることになる。
なら、始めからそんなものは求めなくともよい。
この考え方がよいのか悪いのかは僕には分からないが、余計な欲望を絶ってしまうこと、またはそれを完全にあきらめてしまえば案外上手くいくこともあるのかもしれない。余計なことは考えていたくないものであるし。
しかし、その考えを突き詰めていった先の人生は、味気ないものになりそうだ 笑。
あくまで「一般的な意味において」という条件付きであるが…。
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