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ウルトラセブン1999 最終章 6部作

2015年03月20日 | MOVIE
「ウルトラセブン1999 最終章 6部作」を見ました。

昔、少年だったウルトラセブンのファンが、大人になった今に見るべき深い内容のオリジナル作品です。

第1話「栄光と伝説」



フレンドシップ計画という、とても友好的な名前のプロジェクトだが、事実は宇宙人から攻撃される前に、先制攻撃してしまおうという、、、
守るより攻めろ、、、という計画です。

そしていきなりバルキューレ星人を犠牲にしちゃう。

果たして、セブンは、、、


第2話「空飛ぶ大鉄塊」

昔、地球に不時着したキュルウ星人が、故郷の星に帰るために宇宙船の修理の必要があったため、科学に強い手助けしてくれる仲間を見つけるために、空想科学小説を書く。
その本には、とても優れたロボットの製造法が書かれてあって、その本質を見抜いてくれる人こそ、宇宙船修理の力になってくれると信じたため、、、



だが、その小説の本質を見抜いたのは地球侵略をたくらむガロ星人で、キュルウ星人はガロ星人に狙われる羽目に。

しかし、その小説は上巻で、それだけではロボットはまだ未完成。
下巻に書かれたコントロール方法がなければ、、、
その下巻を幼いころ一緒に暮らしてた、ウルトラ警備隊のサトミ隊員にあずけられる。(サトミ隊員の父とキュルウ星人は友人関係だったので)

その本に書かれたコントロール方法は、自分とロボットが合体してひとつになること。
命を犠牲にしないと完成しないという結末を読み、サトミ隊員はキュルウ星人を止めに行くが、、、


第3話「果実が熟す日」



レモジョ星人が生態兵器ボラジョの実験場所に地球を選ぶ、その兵器がなければ故郷を守れないらしいが、実験場所の地球は生物のすめない星になってしまうという。

核実験をした側と、される側の立場、、、そういうのテーマだと思います。

しかし、ボラジョは木の実のようなもので、熟すまで待たないと効果を発揮できない。
レモジョ星人はボラジョが熟すまで都内で身を隠しつつ逃走しつつ、、、

しかし、地球に潜伏してたレモジョ星人の女性にウルトラ警備隊のミズノ隊員が恋をしてしまい、、、

ミズノ「そんな計画はやめて地球で一緒に暮らそう」
レモジョ「故郷の仲間を見捨てる分けにはいかない」

悲しい結末が、、、・゜・(ノД`;)・゜・


第4話「約束の果て」



ある町に異常な電磁波が集中、、、調査に行ったウルトラ警備隊の前に変な爺さんが、、、

実は、この爺さんは浦島太郎で、過去の世界からやってきた。

あけてはならないと手渡された貝殻を開けたことで、乙姫は絶命。

ここが浦島太郎の玉手箱と少し違う設定。

そして、過去の竜宮城から乙姫の妹が「浦島太郎が約束を破ったことで姉は死んだ」と復讐に来る話。

「どうして人は約束を守らないの?」というテーマでした。


第5話「模造された男」

1万2千年前に滅びたムー大陸の神殿にあったラハカムストーンが出現。
ラハカムストーンには人間の願いを叶える力があると言われ、その石に願いをかける女学生。

傲慢な父をやさしい人にしてほしいと、、、

でも、それは優しくなったわけではなく、本物そっくりにコピーされた別の人間で性格だけは修正されていた、、、

それと同じようなロボットの性質を変える計画が進んでいた。



かつてぺダン星人が地球侵略のために使った最強のロボット・キングジョー
ウルトラセブンに倒さた残骸を海から引き上げ、地球防衛のための武力にしようという計画が、、、
姿はそのままだが、電子頭脳は防衛軍が開発したのを埋め込むので安心だという、、、

やっぱり暴走しちゃうのでしたww

この6作中で一番セブンの戦闘シーンがかっこいいのがこの回。
セブンの攻撃をことごとく跳ね返すキングジョー。
何度も何度も攻撃を繰り返し、やっとの思いで倒すが、セブンのアイスラッガーにもヒビが、、、


第6話「わたしは地球」

昔のセブンでも傑作と名高い「ノンマルトの使者」の続編にあたるストーリー。

数万年前宇宙から飛来し、地球文明を滅ぼし、その後地球に居座った人間が現在の地球人であるという、、、
つまり今の地球人は侵略者の末裔という話。



そして滅ぼされ、海に逃げ海底人となったノンマルトたちがウルトラセブンに対し「侵略者の味方をするのか?」と問う。

その真実を過去にタイムワープさせ、侵略現場を見てきたフルハシ参謀(かつてのウルトラ警備隊員で、現在は参謀の地位、ダン=セブンの仲間であり、親友)に真実を聞くセブン。

そして、それでも地球人を守りたいセブンは、侵略者の味方のレッテルを貼られM78星雲追放という、、、

話を摩り替えれば、戦争のあとのことと同じかな?

過去に侵略をした国はその末裔までも一生殺戮国家ということに。
重い話が多く、やはり大人向きドラマでした。

でも、こういうとこが昔のセブン本来のストーリー。

テーマと描写が重すぎて1967年放送当時の子供向けヒーロー番組には不適となったため、制作の円谷プロと、テレビ局側での調整も厳しかったんだろうと思います。

ゴジラも原爆実験や核兵器をやめようというメッセージを盛り込んだ怪獣映画でしたが、特撮怪獣映画では、怪獣の脅威=武力の脅威という形を置き変えた見せ方がほとんど。

でも、そういう深いテーマを伝えようとする、製作スタッフの情熱は特撮ファンをとても楽しませてくれます。
 


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