糖尿病にこそフットケア

つらい症状の患者さんに癒やしの時間を

看護師のフットケアの具体的な手順について

2023-07-31 05:00:13 | 看護

看護師が行うフットケアの手順は、大きく4つに分けられます。手順の1つ目は観察で、傷やひび割れ、皮膚の色の変化などがないか注意深く観察しないといけません。糖尿病の合併症の1つ、神経障害の症状が現れると、痛みなどの異常を感じにくくなります。患者さんは足のトラブルに気づかないことも多いので、危険な徴候を見逃さないよう、細心の注意を払いたいところです。かかとや土踏まず、指の間は患者さんが目視で異常を確認しにくい場所なので、特に注意が必要です。

手順の2つ目は、お湯で温めながら足を綺麗にする足浴で、石鹸を使用して細かいところまで洗っていきます。タオルで水分を拭き取る際は、指の間の拭き取りを忘れないよう注意しないといけません。

手順の3つ目は爪切りで、糖尿病の合併症の1つである視力低下が起こっている人にとって、爪切りは非常に危険な行為です。視力が低下している状態で爪切りを行うと、傷などのトラブルの原因になりかねないので、看護師が爪切りを行うのが最も安全です。足浴により温まった状態は爪切りに適しているため、スムーズに進められる場合が多いものの、それでも爪が厚めなどの理由で爪切りをしにくい場合もあります。爪切りをしにくい場合、手早く処理しようとすると失敗につながりやすいので、ヤスリによる処理を入れるなどの臨機応変な対応が必要です。手順の4つ目は仕上げで、足の保湿や皮脂の補充のため、足に軟膏やクリームを塗ります。