民主党
菅首相(民主党代表)の後継を決める民主党代表選が27日午前告示され、前原誠司前外相(49)、馬淵澄夫前国土交通相(51)、海江田万里経済産業相(62)、野田佳彦財務相(54)、鹿野道彦農相(69)の5氏が立候補を届け出た。
民主党代表選に5人が立候補するのは過去最多。新代表は29日午前の両院議員総会で党所属国会議員398人による投票で選出される。
代表選は菅政権を支えてきた「主流派」から前原、野田両氏、「中間派」から鹿野、馬淵両氏が名乗りを上げる一方、「反主流派」は党内最大グループを率いる小沢一郎元代表が支持した海江田氏で一本化した。1回目の投票で誰も過半数に達せず、1、2位による決選投票となる可能性がある。選挙戦では、菅首相が進めた「脱小沢」路線への対応が対立軸となりそうだ。政策面では、東日本大震災復興のための臨時増税や消費増税の是非、2009年衆院選政権公約(マニフェスト)の見直しなどが争点となる。
立候補の受け付けは午前10時半で締め切られ、5氏の戦いが確定した。
前原氏は27日午前、都内のホテル前で「速やかな震災復興、原発対応、エネルギー政策の将来像をしっかりまとめ、経済を成長させて日本を元気にさせると訴え、正々堂々戦い抜きたい」と決意を語った。その後、「挙党一致体制の確立」を訴える政権構想を発表した。
馬淵氏は都内のホテルで開いた出陣式で「問われているのは国家の危機管理機能強化だ。震災復興と原発事故収束は首相が先頭に立って取り組まなければならない。代表選を数合わせや密室協議ではない、開かれた政策協議の場にすることを伝えていこう」と訴えた。
海江田氏は都内のホテルで記者団に「正々堂々と戦い抜きたい。民主党の持てる力をすべて結集し、日本の抱える課題に一つ一つしっかり取り組んでいく」と述べた。また、マニフェストの「理念の堅持と現実的深化」を訴えた政権構想を発表した。
野田氏は都内のホテルで政権構想を発表し、「経済成長を実現するために様々な政策を行っていく必要があるが、中心となるのは震災の復旧・復興だ。(政府の)復興の基本方針に基づき、財源を作って理解を得ながら、5年間の集中期間で可能な限り復興を成し遂げたい」と語った。
鹿野氏は朝から民放のテレビ番組に相次いで出演し、「民主党に対する国民の目は厳しい。政権党であることを一人一人が自覚することが必要だ。党が一つでなければ野党との話し合いもできない。議員の良いところを発揮できるような体制を作ることが大事だ」と、挙党態勢を訴えた。
(2011年8月27日14時25分
読売新聞)
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