4月29日は50代最後の日。仕事で会社にいる。
祝日4月29日、現代では「昭和の日」だそうだ。
以前は「天皇(昭和天皇)誕生日」だった。次の日が誕生日だから若いころ「おれは天皇の次に偉いんだ」と冗談をいっていた。
あす30日、いわゆる還暦を迎えてしまう。
昔で言えば赤いちゃんちゃんこに 身を包まれ、縁側で孫3,4人に囲まれてお茶でもすすって日向ぼっこ。「じいちゃんはな、昔、こういうことがあったんじゃ」と微笑みながら、余生を送っていたはず。
しかし、現実には娘2人いるが、孫はいない。
縁側で茶をすすることもない。もちろん、赤いちゃんちゃんこなんて欲しくもない。
ところが、我を振り返ってみれば、アラ還でもって単身赴任。
華のお江戸に来て、まだまだ、働かねばならない身の上。
昔の年齢と現代では、8掛けだ、ともいわれる。
だ、とすれば48歳。
まだまだ、老いてはいられないのか。
懐かしい記事を朝日新聞の夕刊で拝見した。
1967年4月30日。ボクシング世界Jウエルター級王者に挑戦して、その日王者に就いた藤猛が登場していた。日系3世でハワイの強打のボクサーだ。
鮮烈に覚えている。ボクシングが大好きで、当たればKOの荒っぽいボクサーだった藤に注目していた。ハンマーパンチは代名詞だった。
王者はイタリアのダンディーな王者。
野獣そのものの藤と華麗なサンドロ・ロポポロ。
それが我が誕生日に世界奪取。「オカヤマのおばあちゃん」「勝ってもかぶっても(カブトの)緒を締めよ」のたどたどしい日本語の迷文句で、一気に大人気者になったのがわが誕生日だった4月30日。テレビにかじりついていたころを思い出した。
そのころ18歳の受験準備中。
ああ、それが明日で60歳・・・・・か。
ついこの間のような気がするし、もうはるか彼方の昔日のような気もする。
がんばらなきゃ。ふうううううううううう。