"The Black Space Ray"【ライオンブックス⑦】
昭和31年 おもしろブック付録より
突然ですが惑星探査船ボイジャー1号と2号の近況レポート。
Distance from the Sun 太陽からの距離
Voyager1 18,609,000,000 Km(11,563,000,000 Mi)
Voyager2 15,231,000,000 Km( 9,464,000,000 Mi)
Distance from the Earth 地球からの距離
Voyager1 18,485,000,000 Km(11,486,000,000 Mi)
Voyager2 15,136,000,000 Km( 9,405,000,000 Mi)
NASAによると来年くらいには太陽系と外宇宙の境い目にあたるヘリオポーズをボイジャー1号が超えると予想していますが、ヘリオポーズというのは太陽からの放射線(太陽風)と外から来る宇宙線(宇宙空間を飛び交う高エネルギー放射線)や星間物質(水だったり一酸化炭素だったり、二酸化炭素やメタンの氷だったり・・・)が完全に混ざり合う境界面なのだそうです。
うんちくですがボイジャーは『地球の音 The sounds of Earth』という金属製レコードを積んでおり日本の"音"として『鶴の巣篭もり(奏者: 山口五郎)』を収録。一方、2003年壮大な行方不明を成し遂げたパイオニア10号は太陽系と素っ裸の男女を描いた金属プレートを載せてます。
A series of murders occur in the heart of a town and each time a mysterious man in black suit is found litering near the scenes of the killings. Futaro, whose uncle is Prof. Unazuki, an expert on radial rays, sees the man in black and is involved in the crimes. The criminal is Prof. Dorian Gray, a friend of Prof. Unazuki, who had discovered a radial ray which could change the energy of life freely, while he was in exile on mars. Futaro catches us with the criminal and Prof. Dorian Gray is killed by a light ray shot by Futaro. (Work of 1956)
科学文明が進んでくるとそういう不合理な死の不安もますますしてくるんじゃないでしょうか? そんな切り口で攻め入る本作の舞台は通りの道もエスカレーターになり、そして火星の開拓が始まったばかりの未来。
捜査第二課下田(げた)警部は突如としてポックリ死に襲われる『黒い宇宙線事件』を追っていた。その背後に謎の怪人がつきまとうところまで突き止めたものの、真相はなかなかつかめずにいた。
一方、宇奈月博士とその甥・ボン太郎は、火星で30年の服役を果たした宇奈月博士の旧友・ドリアン博士と出会い、彼がM87星雲から届く宇宙線を服役の傍ら研究していたことを知る。そして宇奈月博士は気づく。かつてドリアンと共に共同研究し闇に葬ろうとしたその成果が今、目前にいるドリアンの知識欲を駆り立てているのだと。
それから間もなくして追い詰められる怪人。ボン太郎や下田警部らが目にしたのは人の生気を吸い取る異形の生命体だった。
これ、今読み返して真っ先に思い浮かぶのが映画『アメージング・スパイダーマン』、そして同じく映画の『スペース・ヴァンパイア』。それぞれ博士が変身する要素と、宇宙から帰還して変身するっていうシチュエーションから。でも生気を吸うとかいうのであれば後者が近いか・・・博士が女だったらよかったぁ・・・。