アル中サラリーマンの週末登山&本の話

登山と読書と酒を語る。

勇気ある撤退2

2008年11月16日 | 
金曜夕方~深夜は近所で会社飲み。さらに日付変わってから渋谷で友人&その友人と始発まで飲む。
自分でも若いな~と思いつつも結構きつい。最後の方は眠くて仕方なかった。

今更ながら高村薫のマークスの山を読んだ。犯人の境遇と自分の境遇がある意味非常に似て
いるのが印象的。まあいろいろと。

今日は会社の先輩2人をつれて丹沢にいく計画を立てていたが朝起きたら外は雨。
初心者2人を雨の中連れて行く気は起らない。今年の紅葉はもう見れないかな~。
雨の週末程無意味なものはない。

出雲の鷹

2008年11月04日 | 
久々に戦国モノを読む。山中鹿之介の本である。どうせなら「出雲の鹿」にすればいいのに。
これぞ侍という男で、彼の台詞「我に七難八苦を与えよ」はあまりにも有名。
たしかドラえもんの道具の名前にもなっていた気がする。

毛利の猛攻を受ける尼子氏の居城月山富田城で、多くの味方が敵に寝返る中、
主君(義久)に嫌われながらもその主君のために戦い続ける。降伏して義久
が捕まるもこれを救出に向かうが、やる気をなくした主君に「もうめんどいからいいよ」
といわれトボトボ帰るも尼子の血を引く勝久(当時は京の坊主)を見つけ出して
お家再興のために奮戦する。毛利に再び撃退されるもこんどは信長を頼って秀吉の
先峰として戦うが上月城で織田軍に見捨てられて捕縛される。鹿之介の執念と戦闘力
を恐れた吉川元春にだまし討ちにされるという悲しい話。ああ滅びの美学。

そんな彼は相当モテたらしい。彼に惚れた美女あづまは鹿之介に一生振り向いてもらえ
ない可哀想な女だが、彼のお家再興と命のために体を張って助ける。いい女じゃあないか。
海賊の娘こまは鹿之介のお家再興軍のために大友宗麟と寝て鉄砲をゲット。鹿之介の
正妻をラチったりやばいこともするが。極めつけは桔梗!彼を助けるために義久に
嫁ぎ、毛利と停戦させ、さらに山名豊国を鹿之介に引き入れるためにそいつにも嫁ぐ。
しかもみんなそれぞれが絶世の美女。何とも憎い奴だ。そんな彼も2度結婚しているが
これもだいたいが成り行き。純情派じゃなかったら鹿之介は鹿之助と後世に伝えられて
たのではないかと思ってしまう。というか彼の周りの男がみんなエロい。彼に惚れた女
に憧れ続けた多くの男共の多くは童貞(もしくは素人童貞)を貫いて死んでいったのだろう。
久々にベタな戦国モノだったが長宗我部盛親並にアツい武将だ。鳥取といえば砂丘でも
大山でもなく鹿だと声を大にして叫びたいが実は出雲は島根らしいがどっちでもいいか。


平日BBQ

2008年10月29日 | アウトドア(山以外)
本日は午後半休で友人と辻堂海岸でBBQ。
残業時間が制限を超えたため、強制帰宅という会社のルールにのっとる。
昨年までは残業無制限だったらしいがさすがに今年は不況で見えないところで
コストダウンがされているようだ。サービス残業しないだけマシか。

アマゾンで購入したバーベキューセット&バーナーの初陣である。

もうさすがに肌寒いが昔仙台にいたころとは大違い。
2年前は広瀬川で震えながらやって火にあたっていたが、さすが南関東
だけあって半袖でもいけるくらいの気候だ。
サーファーたちでにぎわう海岸で男二人で肉やら海鮮物を食らう。
ホタテにのせるバターを間違えてレーズン入りを買ってしまうがご愛嬌。
焼き干しぶどうというのもまた一興。
仙台いたころほど自由度はないが(家の前が河原だったため)関東にしては
アウトドアに対して寛容なところだと思った。

夕日に浮かぶ富士山が美しい。もう登りたくはないけど。


アンチ東軍ですが

2008年10月27日 | 日常
江戸博にいってみた。
2週連続でインドアな活動だが週末天気がわるいと仕方ない。
酒浸りになる危険性を阻止するため。
建物の形がガメラに見えてしかたない。
しかも隣は国技館だし。

600円と比較的リーズナブルな入場料のわりにはまる一日楽しめた。
江戸時代の武士と現代サラリーマンの勤務時間や賃金の比較という項目が
興味をひいた。昼が短いためか出勤時間が非常に短くてうらやましい。
多い月で出勤日13日。少ないとひとケタ。
それでしっかりメシを食っていけるのだから驚きだ。
現代人はその文明を持ってして豊かになったのだという事実にも疑惑の
念を抱かざるを得ない。

別会場でやっていた江戸時代の日本画展にも寄ってみた。
ボストンにある美術館から借りてるらしく、滅多にお目にかかれない
北斎や広重の名作を生で見ることができた。
中には当時の美女を描いたものが多かった。今で言うエロ本。
眉毛がはるか高い位置にある和服女の絵を見て世の男たちはさぞかし
コーフンしていたのであろう。解説に「プロマイド」とある。笑える。
やはり渋谷や原宿のギャルを100年後に見たらこんな風にみえるのだろうか。
ギャル男が歌舞伎者のように見られるのだろうか。
というかそんなもの後世に残さなくてもいいって話。

廊下

2008年10月23日 | 日常
週末は山にはいかず、めずらしく現代美術展示会などへ足を運んだ。
横浜トリエンナーレという、定期的にやってる展示会だ。
ひたすら奇妙なオブジェや映像を見る。
最先端のゲイジュツはよくわからななかったが一つ行列に並んで見たものが印象に残った。
タイトルは「廊下」
狭い廊下に道を塞ぐように衝立てのようなものがあり、殴り書きしたような字で言葉が綴ってある。
長い廊下で、その廊下を人の人生に例えているらしい。
狭い道で一方向にしか進めない。そして決められた道を歩く。
(途中で非常口があり、そちらにもいけるのだがそこは目をつぶる)
長いと思っていた廊下も気付いたら半ば。そして終焉。
所詮人間の人生はこんなもんだと。その廊下が終わっても同じなんだと。

以前横山大観美術展に行った時にみた、「生々流転」に何となく似たような感じがしたのだ。
仏教思想である「輪廻転生」を絵に表したと意味で。考え方としては真逆だが。

芸術には思想とか作者の強い思いが込められているものなのか。
自分には不似合いだがゲイジュツというものも結構おもしろいものだと思えるひと時だった。

建物をでると、オタクイベントがやっていて、舞台上のアイドルたちの歌声にあわせて、
「ハーイ!ハーイ!」と声を上げてハッスルする姿を見て思わず爆笑。

こちらのイベントには美的な価値観は全く感じ得なかったが、燃(萌)えるオタク
たちの気合いの入り方を見ると、これが彼らの青春なんだなと思えて、全面的に否定してはいけない
と感じるのだ。彼らにとってハッスルすることが生きることそのものなんだと。

でもキモいのは確か。

2008年10月14日 | 
とはいっても80年代のロックの話ではない。
三連休にいった山の話。
今回は北アルプスの奥穂高岳。
紅葉を見れる今年最後のチャンスである。



1日目は上高地から横尾へ。
が、それまでが長い。初の午前様残業で出発4時間前(AM1:00)に準備を開始。
24時間SEIYUで食材を買い込み、帰ってザックに必要なものをガツガツ積み込む。
寝ようと思ったらすでに4時!ヤケクソでヱビスをかっくらって出発。
それでもなんとか松本行きの電車で友人と落ち合い予定通り上高地へ。

横尾でテントを張り、24時間SEIYUで前夜に買い込んだ食材で鍋。
今回同行するのは大学時代からの山仲間M。
石油採掘業者に就職した彼にとって最後の日本の山となるであろう。
彼の持参したビールを飲んで暖かいテントで日頃の睡眠不足を解消。

2日目朝は凍ったテントをザックにねじ込んで暗闇をスタート!
20kgを優に超えるであろう重さのザックに悲鳴を上げつつ涸沢へ。
そこにテントを張って軽装になってから北穂をめざす。
日頃の無理がたたったか、異常にすぐにばてるも北穂、涸沢、奥穂と縦走。
天気は願ってもない晴れ。遠くに富士山まで見える。そして紅葉真っ盛り。
一面の紅と抜けるような青空。そして道には人・人・人!
ザイテングラードという怠い道を下りて涸沢で生ビール。うますぎる。
この夜も鍋&焼いた魚肉ハンバーグをつまみにビールを飲んで就寝。

3日目はひたすら下り、景色は超いいのだが頭にはビールと温泉しかない。
我慢できずにシャトルバスで地ビールを飲む。これまた美味い。
松本でスーパー銭湯に行き、三日風呂に入ってない身を清める。
電車で東京に帰ってもこの日はおわらない。
Mが和歌山の実家からみかんが届くから帰ると言い出して帰りかけたが
親友KAZが新宿にいることを思い出して誘い出す。
90Lザックを背負いながら歌舞伎町を歩き、ボロボロになるまで遊ぶ。
玉を撞いたり打ったり、食ったり飲んだり。いつものパターン。

全身ぼろぼろで今朝会社に向かったのは言うまでもない。

久々に山はなく

2008年10月06日 | 
いつものように酒+αという週末を過ごす。
山+αというよりはこっちの方が正しいようだ。
山はないがこうゆう週末も悪くない。

金曜夜会社から帰ってきて藤沢のフットサルに参加するという友人Nと
同期飲みに乱入してビールをヒタスラ飲む。そして気付いたら朝。
起きてフットサルに参加し汗を流す。
スーパー銭湯で疲れを取りつつ風呂上がりのビール!
Nと別れ東京で友人Mと八重洲飲みという希有な体験。
なぜか錦糸町でコーヒーを飲み、
翌日は喫茶店でビールを飲みつつ読書。
後は酒→寝る→酒→寝る のインターバル。酷い。
友人と玉突きにいこうとするも雨で断念。

平日真面目に働いてるとこういう乱れた生活に飢えてくる。
やってることは様は学生時代と同じ。
学生時代に
「たった200円で幸せを買える」と思って買っていた缶ビールが
500円前後になって「生」という言葉が付いたのである。
週末という人参を頭上にぶら下げてサラリーマンという馬は走り続ける。
仕事が楽しい、楽しくないなんてカンケーない。
週末山に行かないとホント酒浸りになってしまうから山に行こう。

浮浪者と間違われ

2008年09月29日 | 
先輩と二日酔いでフラフラしながら登山
→温泉入って生ビール
→歌舞伎町でラーメン
→秋葉のメイド喫茶でオタク鑑賞
→なぜか銀座でビリヤード

いつも思うがバグースは台が滑る。仙台の勝◯とは大違い。慣れるまでが大変だ。
下北駅前のなんとかっつうビリヤード場もよかった。安さだと歌舞伎町のアシベ会館か。


その後、

深夜都内を歩いてたら警察に包囲されて職務質問された。
自分のバックやら財布やらをあらいざらいチェックされた。
もはやそこらへんのベンチで寝ている方々と一緒にしている模様。
凶器とか他人の銀行カードとかクレジットカードとか持ってないか
丁寧にチェック。何故か免許証内容をすべてチェックされてるし。
やたらと逃げ出さないか、へんなことしないか警戒してるし。
そしてなんで免許証住所変更してないかあやしまれる。
ただでさえ急いでるところイライラしているのに。
「テメーらが平日昼しか受けつけないから更新してるヒマないんじゃボケ!」と、
でかい声だそうと思ったが本気で公務執行妨害とかになるかと思ってやめた。
国家権力には逆らえまい。

好きな山

2008年09月24日 | 
仕事の後はウイスキーを麦茶に割って飲む今日この頃。
ブランデーを紅茶に割る、かのヤン・ウェンリーのように。

自分の登った百名山を振り返ってみた。

<北海道>
羅臼岳・・・サークル先輩と。晴れ。ヒグマの糞を発見!
斜里岳・・・サークル同期と。R大4年の青年と知り合う。
大雪山・・・サークル先輩&後輩2人と。視界ゼロ。
トムラウシ山・・・大雪山から縦走。同じく視界ゼロ
<東北>
八幡平・・・サークル後輩とツーリングで。ややガス。
鳥海山・・・サークル先輩&後輩2人と。仙台から日帰り強行日程。
岩手山・・・サークル先輩2人&後輩と。山頂で雨。
早池峰山・・・サークル後輩4人と。快晴。
蔵王・・・サークル先輩&同期と。快晴。お釜に侵入。
月山・・・サークル同期2人&後輩と。ガスのみ。残雪多し。
大朝日岳・・・サークル同期2人&後輩と。ガスったが紅葉素晴らしく。
飯豊本山・・・サークル同期&後輩と。北股から縦走。山頂はガス。
磐梯山・・・サークル多数と。快晴。山頂で万歳三唱。
安達太良山・・・サークル同期4人と。快晴。
西吾妻山・・・サークル後輩とツーリングで。快晴。が、展望はない。
会津駒ヶ岳・・・サークル同期&後輩3人と。快晴。御来光を拝む。
<関東>
那須岳・・・サークル同期&後輩2人で。快晴。
日光白根山・・・単独。山頂でややガス。途中雨。
男体山・・・単独。快晴。
筑波山・・・東京友人2人と。ガス。山頂でヒョウ。
丹沢山・・・サークル同期と。晴れ。が、展望なし。
雲取山・・・単独。晴れ。ツーリングで目黒から日帰り。
富士山・・・サークル同期2人とその友人1人&先輩と。快晴。
<日本アルプス>
槍ヶ岳・・・サークル先輩&同期&後輩と。ガス。大キレットを通って北穂へ。
劔岳・・・単独。曇りのち晴れ。
立山・・・単独。晴れ。劔から縦走。
<九州>
霧島山・・・友人と。快晴。風強し。
開聞岳・・・単独。快晴。指宿寄ったついでに。
宮浦岳・・・サークル同期4人&後輩と。ガス。雪のため山頂前でリタイア。

山頂をきわめていない宮浦を含めて29峰。学生時代在住の東北に偏っているのはもちろん、
北海道や九州といった末端に集中しているのが特徴的である。

百名山制覇、などという目標はとうの昔に捨てているが、登りやすい山、格好の良い山を選ぶと
どうしても百名山に落ち着くのだ。その中でも特に良かったのは

羅臼岳・・・半島西側から入るルートが特に良い。
大雪山・・・ケタ違いのスケールに感動。とくにお鉢平。
飯豊連峰・・・日本海を望む稜線は絶景。
朝日連峰・・・紅葉の朝日の美しさに比肩するものなし。
丹沢・・・多彩なコース、ルート、なにより家から近いし。
劔岳・・・外観の格好の良さは槍と並んで日本一。
槍ヶ岳・・・その鋭峰は登ってよし見てよし。

百名山以外だと良かった山は群馬の妙義山。
低山ながら北アルプスクラスの高度感と岩を楽しめる。

海外だと3年前にマレーシアのキナバル、今年春に台湾の玉山に登頂。
キナバルは日本の山と違い非常に良かった。
玉山は北アルプスに似ているうえ、高山病でやばくて記憶なし。

最近百名山になった栗駒山や霊山はまあ遊山といったところであろう。

この秋は奥穂高、冬は北八ヶ岳を攻めたいところである。
基礎体力の向上は地元丹沢だ。

北アルプス縦走回顧録

2008年09月22日 | 
もう1週間たつが9月の3連休に行った北アルプスの劔岳・立山のことでも書こう。


初日、始発の新幹線と特急を乗り継いで富山へ。
そこから電鉄富山なるローカル列車に乗り、立山駅へ。
さらにケーブルカーで美女平へと登り、バスで室堂へ。

いわゆる「立山黒部アルペンルート」というやつである。

列車では雨だったが次第に止み、室堂につく頃にはやや曇天といった感じである。

室堂バスターミナルは3連休ということもあって人でごった返していた。
ここで既に物価は高く、自販機のジュースは250円だ。
水を購入し、立ち食い蕎麦を胃袋に流し込み、本日の宿となる雷鳥平に出発。

ターミナルをでると、そこには雄大な立山の山々がそびえ立っていた。
神々しささえ感じる彼らの勇姿は我らを威圧せんがばかりである。
みくりが池、地獄谷と鑑賞しながら小一時間で雷鳥沢ヒュッテへ。

ヒュッテは立山を目の前に望むすばらしいロケーションを陣取っていた。
無頼者といった感じのスタッフの笑顔に迎えられ、設備の整った施設を満喫した。
これまた山々を望みながら近くで湧いているであろう温泉に浸かり、食後に生
ビールを飲み就寝しようとしたが、ロビーにある本棚にある本を夜中に読んだりして
12時くらいに就寝。まったく翌日は登山だというのに・・・。

翌朝4時、目を覚ました。
この日は今回の旅の最大の目的である劔岳登山である。
昨晩スタッフに作ってもらった朝食のお弁当をザックにつめ、素早く装備を整え
今回劔には行かない友人に別れを告げ4時半に出発した。

4:30雷鳥沢ヒュッテー6:00劔御前小舎

ただ暗闇の中をヘッドライトを頼みに進む。標識を見つけられず、迷いに迷った。
途中まで先行する登山客の後についていってたがその人はとなりの大日岳
に向かっていることに気付き、焦って取って返す。冷や汗をかきながらいったん
落ち着こうとザックから水と行動食を取り出して腹を満たした。10分ほど休んで
落ち着いてからまた出発。しばらく歩くと地図上で雷鳥沢として表示されている地形
のところにでた。おかしい。と思ったら、違う道をあるいていたようだ。本来なら沢の
東側を歩いているべきだったのが、西側を歩いていたのだった。やれやれ、初っぱな
からやってしまった。稜線に出れば劔を拝めると先を急ぎ、劔御前小舎に到着。
ちょうど6時であり、トイレ休憩をとってまた出発。

6:10~7:00 劔御前小舎ー劔山荘

このルートは下りでガレ場をどんどん進む。左手に劔御前ピーク、右前方に色とりどり
のテントが張られた劔沢、左奥に前劔岳、さらにその奥にゲームのラスボスの城の様に
堂々と聳える劔岳が見える。明るくなり今回山行の全貌が見て取れるようになった。
劔御前や劔沢、劔山荘からスタートする登山客が多いらしく、徐々に人が増え始める
のもこの時間帯だ。劔山荘の前にある椅子に腰掛け、朝食のお弁当を頬張った。
塩分の多い食事で水分を奪われたが、山では塩分をちゃんと摂取しろという教訓のよう
でもあった。腹を十分に満たし、ここから始まる劔岳の登りに取りかかった。

7:10~8:30 劔山荘ー一服劔ー前劔ーカニのタテバイ取り付き

ここからにわかに登山客が増え始めた。劔山荘からピストンで行くのであろう、ごく軽装
の登山客が増えてきた。岩をガツガツとよじ登り、標高を稼ぐ。ここら辺はまだ浮き石も
少なく、2足歩行で登った。前劔の頂に立ちふと後ろを振り返るとこの日通った道の全貌
を俯瞰することができた。早朝山を覆っていたガスが晴れ始め、気温も上がってきた。
しかし稼いだ標高に気温の上昇が追いつくことはなく、快適さを保っていた。

8:30~9:00 カニのタテバイ

遂に来た。劔岳の名所であり、難所といわれる最大の鎖場である。
人が多いため待たされることになりひと休憩。

ほぼ垂直の岩壁を鎖をたよりに登っていく。
見た感じ登り自体はたいしたことはない。怖いのは前後を行く人が
落石を起こしそれに巻き込まれることだ。岩場になれていない人は
不安なのか岩場で前の人の真後ろをくっ付いて登りたくなるようだ。
と、玄人ぶったことを思いながらも、周りの雰囲気に流されて間隔をあけずに
岩に取り付きさっさと登ってしまった。意外とすぐに登りは終わり、
あとはゴールである山頂へのわずかな行程を残すのみとなった。

9:10 劔岳山頂 そして下山

登頂まで所要時間4時間40分。
登ってしまうと意外とあっけないものだと思いつつも、達成感は大きかった。
下山道は登りより混んでいたので記念撮影をしてから早々と退散。
それでも下りの名所「カニのヨコバイ」前で延々と待たされることに。
この時、下の方から悲鳴と怒号が聞こえてきた。
どうやら登山客の一人が滑落したらしい。
登山道から見て東側に位置する源次郎尾根付近で人が岩とともに滑り落ちている。
しかし途中で止まり、一命を取り留めた模様。
トラック一杯分くらいの石が谷底に転げ落ちていった。

帰りはもときた道をひたすら戻る。劔山荘から道を間違えて劔沢に来てしまった。
しかしそこには水場があり、幸いとなった。

12:30~14:00 劔御前小舎ー別山ー真砂岳ー富士ノ折立

昼過ぎに劔御前に帰還し、ある考えが浮かんだ。
「明日行く予定の立山を前倒しで今日いってしまおう」と。
というのも、もしかしたら昨夜泊まった小屋で別れた友人が立山にいまごろ
いるのではないかと思ったからだ。
しかしこの時間から立山を縦走して雷鳥沢に戻ると18時くらいになってしまう。
一日の歩行時間13時間30分、登山の常識ではありえない行程だ。うーん。

いってしまえ!

悪魔のささやきが聞こえ、別山へのルートに歩を進めた。
さすがに疲労が蓄積し、景色をゆっくり見ている余裕もなく歩く。
この時間帯に西側から立山縦走路に入る登山客はゼロに等しく、軽装で立山の
絶景を満喫する登山客の集団とすれ違いながら登り続けた。
先を急ぐあまり、真砂ピークをトラバース。このときに反対方向に向かって歩いて
いたという友人はピークを通っていたらしく、すれ違い。しまった。

14:00~16:00 富士ノ折立ー大汝山ー雄山ー一ノ越ー室堂ー雷鳥沢

3000m級の山といえども稜線に出てしまえばこっちのものである。
たいした登りもなく、劔岳、後立山連峰、槍、穂高といった山を見ながら。
主峰の雄山へ。500円の高いジュースをがぶ飲みし、休憩。
山頂の雄山神社でお祓いをしてもらい御神酒を頂いた。
15時くらいに下山を開始し、雷鳥沢に向かって下山しようとするも道を間違えて
室堂にいってしまい、室堂からさらに歩いて友人のまつヒュッテへ。

温泉に浸かり、生ビールを飲み干す。これがあるから登山はやめられない。

「なぜ山に登るのか?」

「そこに温泉とビールがあるからさ」


夕焼けに映える立山が美しい。





勇気ある撤退

2008年09月21日 | 
なんとなくブログを始めることにした。

待ちに待った週末。
月曜祝日の翌週土曜は出勤という理不尽なルールに耐えつつ、
仕事後は近所の居酒屋で一杯。いや二杯。いや・・・。

日曜は朝から軽~く丹沢に行くことに。
先週・先々週と続けて3週連続の山である。
東海道線・相模線・小田急線と乗り継いで伊勢原へ。

ここで雨が降り始める。そしてもときた道を戻る。
む、無念・・・。

家に帰ってビール片手に茅ヶ崎ツタヤで借りた"The world of GOLDEN EGGS"を鑑賞。

http://jp.youtube.com/watch?v=fHtsAqyzaj8

(某自動車メーカーN車のCMにでてくるやつ。)くだらないが笑えた!
さらに久々にゴッドファーザーを見始めたが眠くなりダウン。

明日は有給休暇。とりあえず免許の更新だ。