１０１回目記念--１０１匹ワンさん--

この話は先日、育児に奮闘するオバケさんにしてあげた話です。
ちょうど１０１回目という事もありオバケさんよりプログに載せてはどうかという事で描いてみました。
では、珈琲でも飲みながらどうぞ。

*******１０１匹ワンさん******






皆、寝静まった夜・・・。
「今日はなんだか寝付けないわぁ、変な胸騒ぎがする」とオバケさん。
家の外では何なら犬の鳴き声が「ワォーン、ワンワン、ワォーン、ワンワン」












ムクッ、ワンコは何かに呼び寄せられるように布団から飛び起き玄関へ。
眠い目をこすりながら外へ行こうとするワンコを見かねてオバケさんも追いかける。
「ねぇ～ちょっと～こんな夜遅くどこ行くの？まだ暗いよ」
「んーなんか仲間が呼んでるような気がする」と寝ぼけながら玄関の扉を開ける。











そこには数匹、数十匹というワンコ集団が
「な、なんなんだこのワンコ達は」
「我々は１００匹ワンちゃんだ、１０１匹目にと、お前を迎えに来た」
「な、何を言ってるんだ・・・１０１って」
「１００匹より１０１匹の方が語呂も良いからさ、よし連れていけ」











「ちょっとワンコをどこへ連れてくのぉ～！ワンコ～」
「オバケさん～おい！はなせぇ～僕は行きたくない」
ワンコだらけでどれがワンコか分からない・・・そんな中、一筋の光が道を照らす。











そこには、ものすごい小刻みに振動しながら立っている老犬？
歳なのか？ただ単に寒いのか？
老犬はあごヒゲを誇張するかのように口を開いた。
「無理やり連れて行くのはやめなさい、そのワンコには家族があるんだろう」
「そうだ、僕はオバケさんと暮らしていくんだ、何処へも行かない！」
「そうか、そんなに言うなら戻してやりなさい」











老犬の一言で１００匹ワンちゃん達はワンコを置いてどこかへ去って行ってしまいました。
見上げると老犬も・・・何やら雲のようなものに乗って空のかなたに。
「良かった～ねぇ」「良かったね！」駆け寄るワンコとオバケ。











「ピンポーン」玄関のチャイムが鳴る。
はっと布団から飛び起きるオバケさん。「あらっ、夢・・・変な夢みたわぁ～」











玄関に行くと仕事から帰ってきたワンコ。「ただいまぁ～あれっ、どうしたのニヤニヤして？」
「ううん、お帰り。何でもない～ちょっとうたた寝して変な夢見てただけ」
「そう、コーヒーでも飲もうか」
「うん」


お・し・ま・い・