gallery fu exhibition information

横浜・石川町のアートギャラリー「gallery fu」の展覧会情報です! 詳細はホームページへアクセス!

7/13-7/24▷海老塚耕一|支えきれない瞬間―漂流する物たち

2022-07-08 | exhibition
2022年7月13日(水)~7月24日(日)
12:00~19:00、日曜17:00まで 月・火休廊


漂流する。



詳細は下記gallery fuホーム・ページでご確認ください。

galleryfu.com
7/13-7/24▷海老塚耕一|支えきれない瞬間―漂流する物たち

構想計画所|月の台座ー島の定義から外れた岩礁の形象ー

2022-06-29 | exhibition
2022年6月29日(水)~7月10日(日)
12:00~19:00 日曜は17:00 月・火休廊


月の台座が示すもの。



gallery fuでは、6月29日(水)~7月10日(日)まで構想計画所による展覧会「月の台座ー島の定義から外れた岩礁の形象ー」を開催します。
本展では、下記「エピローグ」にある「月の満ち欠け(潮の満ち引き)にともなって姿を変える岩礁を見て習慣を形成する人々の物語」を下敷きに、月齢と潮位の変化からその形を導いた立体作品を展示、その物語に想い浮かび上がる月の台座の姿を描きだします。月と岩礁と人間との関わりのなかに「さて、私たちはなにものであるのか」としばし沈思する時間をご共有いただけましたら幸いです。
gallery fu代表 鈴木智惠

エピローグ(展覧会によせて)
《》内は冒険家を自称するある人物から、ある岩礁についての伝聞を、私の理解できる範囲で文字に起こしたものである。
《その島は海底から隆起してきた花崗岩で形成された自然の産物であったという。島の形象は、月と太陽がこの惑星に働きかける力(引力)により周期的に変動する海面を利用して、月の満ち欠けと類似で連合していたということだ。
 正確には大潮の満潮時にその姿を海面下へと消すため(新月との類似)、島の定義=領土を主張できる場から漏れ出る岩礁であり、そこは人間が棲まえない、無人の領域であったという。
 彼岸に棲まう人間たちは、その島=岩礁を見て習慣を形成すると同時に、ここではない何処かを思い描いたという。
 長い月日が経ち、太陽の運動をのみ習慣形成の原理とする人間たちが島の彼岸に棲まいはじめた頃、島は風化し始めた。元々そこへ棲まっていた人間たちは「このままでは自分たちが築き上げてきた体験に基づく習慣が変容してしまう」と怖れ、島の、その形状を維持するため人為的な介入を始動させた。なかには島の形が変わってしまうと、月もその姿を変え、最終的には消えてなくなると信じるものまでではじめたという。そしてその作業は今も続いているとのことだ。
 想像力=構想力の台座と形容したくなるその島=岩礁は現在、花崗岩を僅かに残し、人為に覆われている。僅かに残ったそれらも別のどこかから移植されたものであるかもしれないとのことであった。
 永続的な人為により管理された島は、延命治療の現場のように映ると同時に、墓標にも見えたと彼女は語った。》

構想計画所紹介
構想計画所は前野智彦が所長を務める「複数で形成された単数の緩やかな纏まり」=活動体で、構成員はプロジェクトごとに複数の表現者で組織される。また、各プロジェクトとゆるやかに関連するレクチャーやシンポジウム等を並行して多数企画している。「人間は自らが棲まっているこの世界を無意識のうちに、人間にとっての意味や目的、あるいは自我や主体といった整合性や一貫性を軸に理解しようとするが、世界は常に人間に無関心で無関係であるかのような出来事の続起に満ちている」このことを前提に出発する構想計画所は、整合性や一貫性に回収できない/されない世界、あるいは人間にとっての意味や目的、自我や主体すら崩壊させてしまうような出来事を、無人島という人間のいない世界、あるいは島という自然の力動が生み出す不安定な大地の生成過程へと、人文学(人文科学)的視点とともに独特の仕方で結びつけることで、人間がこの世界に棲まうことをさしあたり可能にしている「なにものか」を発見し、人間的な営みである芸術のフィールドから発信している。

主な個展
2021年「別名保存」gallery fu/神奈川
2021年「想像力の転回」Plaza Gallery/東京
2018年「想像力の転回」GALLERY HASHIMOTO/東京
2016 年「離人/島 ―人間よりも前から来る、あるいはその後へと向かうもの―」gallery COEXIST – TOKYO /東京
2014 年「Holt―雑木林を巡る哲学と美術と出来事―」小平中央公園脇の雑木林/東京《小部屋のある32m の破線》
主なグループ展
2017年 「引込線2017」旧所沢市立第2学校給食センター/埼玉
2017年 「Green Cube Project」
2015年 「第18回岡本太郎現代芸術賞展」川崎市岡本太郎美術館 /神奈川「Ω」
2013 年「Impact 8 ― International Printmaking Conference」Duncan of Jordanstone College of Art & Design /イギリス

MOTHER 機械じかけのコウノトリ

2022-05-27 | exhibition
PART1▷2022年5月24日(火)~6月5日(日)
12:00~19:00 日曜17:00まで 月曜休廊
阿部智子|現代美術家
コムロヨウスケ|現代美術家
Yukako Tanaka|現代美術家

PART2▷2022年6月14日(火)~6月26日(日)
12:00~19:00 日曜17:00まで 月曜休廊
坂間真実|現代美術家・映像作家
白谷琢磨|彫刻家
藤田卓実|現代美術家

アドバイザー
岩崎秀雄|早稲田大学理工学術院教授、生命美学プラットフォームmetaPhorest主宰 
協力
小野寺雅史|国立研究開発法人国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センター長
田野倉康一|詩人
渡辺正峰|東京大学大学院工学系研究科准教授

未来の人間の誕生を考察する。



gallery fuでは5月24日(火)から6月5日(日)までと6月14日(火)から6月26日(日)までの期間に特別展「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」を開催します。

人間は人間を創造するのか?
将来、人間はどのような形で生まれてくることになるのだろうか?
遺伝子操作により、肌や髪、目の色などの身体的特徴、さらには才能や能力などを自由に改変することが可能な世界がくるかもしれない。
ゲノム編集という先端技術は、そんなことを予感させる。

2020年から多分野の方々を講師としてお招きし、さまざまな角度から人間の生と死を考えてきた「MOTHER」シリーズの第二弾です。今回は彫刻家の白谷琢磨とイギリスを活動拠点とるす現代美術家のYukako Tanakaを新たに作家陣に加え、6人の美術作家が二組に別れてパート1、パート2での開催となります。

私たちは、考察を深めるにつれ“今ここにいる”という連綿と続く命の流れを実感するとともに、人間のあくなき欲望と向き合うこととなります。未来の人間の誕生について考えを巡らせる「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」にご期待ください。
gallery fu 鈴木智惠

阿部智子/ABE Tomoko
本作品では、ゲノム編集、とくにデザイナーベビーが問題となる。ゲノム編集技術は、情報のみの仮想の世界と現実の世界との間で、情報がうまく交換できず、情報のみを重視する現象の可能性をはらむ。

鳥取県生まれ、東京都在住
2020年 東京造形大学大学院造形研究科造形専攻博士後期課程修了 博士取得
ここにある世界と、別の世界との境界(中空)に絵画はあり、この絵画をとおしてふたつの世界は交換を繰り返すと考える。
2021年「KOGANECHO BAZAAR 2021」ステップ・スリー/神奈川
2021年「MOTHERー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川
2019年 個展「What’s floating?」ギャラリーなつか/東京

コムロヨウスケ/KOMURO Yosuke
私たちの世界は外界からの作用によってパズルを組み替えるように変化してきた。しかし、これから先の未来は、ゲノム編集という人為的な行為によってパズルが組み替えられることになるかもしれない。

1978年、東京都生まれ、福岡県在住
2004年 The Art Institute of Philadelphiaグラフィックデザイン学科卒業。
本質を追求していくと、真実は単純な構造に行きあたるという仮説をベースに、この世界の多重的な万象を単純かつ明快に表現していく。
2021年「MOTHERー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川
2020年「3331アートフェア」東京
2020年「0101 ART FAIR」台湾・台北

Yukako Tanaka
今回は、ゲノム編集にまつわる問題の根底にある“エラー“という概念が人間の主観的欲求に端を発していることに着目し、エラーについてプログラミングを媒介として作品に落としこんでいる。

静岡県生まれ、イギリス・ロンドン在住
2021年 Royal College of Art/MA/School of Arts and Humanities, Contemporary Art Practice, Public Sphere卒業
“在るということ”について、哲学・物理学・生物学などの分野を領域横断的にリサー チし、人間や宇宙の真理に照らし合わせながら制作を行なっている。
2022年「Shortlisted Aesthetica Art Prize」6~9月York Art gallery/UK
2022年 個展「Fluctuating Fluctuations: now=then here=elsewhere」Daiwa Anglo-Japanese Foundation/London

坂間真実/SAKAMA Mami
デザイナーベビーは「王」になれるのか? 我が子を「王」にしたいと考える母親たちの架空の会話を映像として構成。シェイクスピア「マクベス」の世界と交差しながら、人間の欲望と心情を描き出す。

静岡県生まれ、神奈川県在住
2007年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了
「日常的な空間から想起される生死の感覚」を写真から切り取られた小さな紙片を元にしたコラージュ作品やインスタレーションとして再構築する。
2021年 個展「ビデオ・レター」gallery fu/横浜
2021年「MOTHERー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川
2020年「STILL LIFE/印象、寝室」スパイラルホール/東京
2013年 第87回装苑賞入選
2012年 第15回岡本太郎現代芸術賞特別賞

白谷琢磨/SHIRATANI Takuma
親や社会が人間をコントロールしていくことは、結果においては現在でも行われていること。太古から受け継がれてきた生命の根源に、もしさらに別の手段による親を含む他人の意思が働いたらどうなるのか? 本来あるべき姿の自分とは存在するのか?

1994年 佐賀県生まれ、千葉県在住
2021年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
身近なテーマをさまざまな視点から観察し、素材と形の差異を感じたときに生まれる思考、またその背景にある事柄を用いての作品化を試みる。
2021年「gift from….to….」gallery fu/横浜
2021年「真夏の夜の夢」galleryTK2/日本橋
2021年「3-Dimensional arts」松坂屋上野店/上野

藤田卓実/FUJITA Takumi
「たまごっち」に代表される電子生命にスポットを当て、その無邪気な戯れのなかの生命のサイクルを見せる。生命らしさとは何か? 人間はどの時点で生命らしさを意識し、愛着を感じることができるのかを探る。

北海道生まれ、北海道在住
2020年 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
日本社会に住んでいる私たちがそれぞれに共有しているであろう、日常の風景に介入し違和感を抽出することを試みている。
2021年「MOTHERー私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川
2019年 個展「正しすぎた振る舞い」gallery & bar 陳陳/東京

VIKI個展|Face of Face

2022-04-29 | exhibition
剥いても剥いても本性を現わさない“顔”→“顔”。

2022年4月29日(金)~5月15日(日)
12:00~19:00 日曜は17:00 月・火休廊



現代のアイデンティティとは?

gallery fuでは、4月29日(金)から5月15日(日)まで、「VIKI個展|Face of Face」を開催いたします。

 テクノロジーの発達、新型コロナウィルス感染症拡大は、SNSなどオンラインコミュニケーションの広がりを爆発的に加速させた。今、私たちは、現実とバーチャルの間を軽々と行き来できるようになっている。自分で自分をデザインしたアバターを持ち、人と交流し、仕事をし、遊んだりできるメタバースと呼ばれる世界も出現した。そのアバターは、何パターンも作ることができ、多様な振る舞いをすることが可能だ。

 VIKIは、オンライン上に出現するメタバースのように属性不明なアーティストである。自分自身を玉ねぎにたとえる。「剥いても剥いても本質に行きつかない、そんな感覚を持っている」と言う。本来の自分だと思い込んでいる自分(これをアイデンティティと呼ぶのだろう、自分がなりたい自分、そして、他人がこう見ているであろう自分、など主観的に捉えても多様な自分がそこにいる。そして他者が介入するとさらに事態は複雑化する。そうなると唯一のものであったはずの「一貫した自己同一性=アイデンティティ」が揺らいでくる。

 本展覧会では、属性不明なVIKIが自分自身を解体し、「現代のアイデンティティとは何か? アイデンティティとは本当に存在するのか?」を考察する。果たしてVIKIの自由な振る舞いをお楽しみください。

gallery fu代表 鈴木智惠

VIKI/ヴィキ
2022年 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業
日常的で記憶に残らないような時間や消費行動を「時間のささくれ」とし、情報社会に生きる自身と他者との関わりを考察しながら制作をしている。


詳細は
gallery fu websiteで → gallery fu
毎日の様子はgallery fuの Twitter で! 
フォローお願いいたします。

2/22-2/27▷金港入道|石漆「愚者の石」

2022-02-21 | exhibition
路傍の石に祈りを込めて

2022年2月22日(火)~2月27日(日)
初日 17;00~19:00 水~土 12:00~19:00 最終日17:00まで
協力:玉川企画



漆芸・造形作家であり僧侶であり肉調理人である金港入道(伊藤修)の個展「石漆|愚者の石」。路傍の石を拾い集め石漆を塗り、そして積み上げた作品は、祈りでもあり道しるべでもある。

gallery fuでは2月22日(火)から2月27日(日)まで、金港入道展|石漆「愚者の石」を開催いたします。
金港入道(雅号/本名:伊藤修)は1951年横浜で生まれ、東京造形大学芸術学部彫刻科を除籍後、鎌倉の漆工房で漆芸・乾漆を学び、1979年8月にアメリカからメキシコ、ブラジルを旅したことをきっかけに、1983年5月にブラジルへ移住。ブラジルのパラ州ベレン市にて作家活動を行ないながら、1992年8月に日本へ帰国するまでの13年間、ブラジルで生活する。
ブラジルからの帰国は、周囲の人々から“国境を超え、再び帰ってきた者”という冷たい視線を向けられ、日本での住み心地の悪さを実感したと言う。
2013年から縁あって、日本から海外に移民し無縁仏となってしまった方々を供養する日本唯一の慰霊施設、伊豆大島富士見観音堂の堂守となる。伊藤はその方々のために、イヌクシュク(人の手によって積み上げられた石組ケアンを意味する)のように道標として、そして鎮魂の意を込めてただひたすら石を積む。路傍の石を拾い、そこに漆をかけていく。それは伊藤自身への祈りにもつながっているのだろう。石漆作品40数点を展示。
※いし‐うるし【石漆】|漆の枝から取ったままの液。ねばりが強く、石や器具などのこわれたものを継ぐのに用いる。せしめうるし(石漆・瀬〆漆)。

展覧会によせて
私の創作活動は、彫塑から始まり、漆芸・乾漆を1972年から学び、アマゾン移住を機に動物や魚の木彫作品へと変遷していきました。
私は、アマゾンで制作した作品を以て、1991年の日本での個展以来、創作活動から遠ざかっておりました。
ブラジルからの帰国は、私も家族もまさしく、「日系ブラジル人の出稼ぎ」という社会現象の渦中、言葉のできない妻と4人の子供たちと、故郷日本で、「外人」という生きにくさと、国境を越えた者の疎外感を感じながらの生活でありました。
さて私は、アマゾンというキー・ワードからの御縁があって、2013年より、日本唯一の日本人海外移住先亡者の菩提をお祈りする伊豆大島富士見観音堂の堂守をさせていただいております。しかし、明治元年から始まる日本人移民の歴史を知る事なく、多くの海外移住者と生活を共にする今日の日本社会の中で、私と同じ境遇の方々が他界し、収まる墓もなく迷う事を知るにつけ祈りは、形を有し、思いは刷毛を動かす事となりました。
「石を積みあげ標とする」という行為は、古来から「亡者」への祈りでもあり、イヌクシュクのように「生」の道標でもあります。語りつくせぬ思いを作品に込め、異なる事に寛容な世界、より良い社会である事を祈念いたします。
南無大悲観世音菩薩 合掌
金港入道 修真


金港入道/KINKOH Nyudoh|漆芸・造形作家
本名:伊藤修/法名:修真 
1951年 横浜市生まれ
露天焼肉商 焼肉師
曹洞宗 僧侶                      
日本人移民霊場 伊豆大島富士見観音堂 堂監

※雅号金港は、横浜港の明治時代の別称でした。横浜生まれの私がブラジル移民となり明治元年から始まる日本人移民の歴史を知る時、故郷を胸に刻む名といたしました。

詳細は
gallery fu websiteで → gallery fu
毎日の様子はgallery fuの Twitter で! 
フォローお願いいたします。