ノマドランド

【Nomadland】

【2020年】　アメリカ

「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドが主演を務め、アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービー『ノマドランド』です。

アカデミー賞発表前に観ました。


ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド　漂流する高齢労働者たち」を原作に、「ザ・ライダー」で高く評価された新鋭クロエ・ジャオ監督がメガホンをとった
第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞するなど高い評価を獲得して賞レースを席巻。第93回アカデミー賞では計6部門でノミネートされ、作品、監督、主演女優賞の3部門を受賞。
おめでとう！！



　　　　　　　≪こんなお話≫


ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーンは、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。キャンピングカーに全てを詰め込んだ彼女は、“現代のノマド（遊牧民）”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに。毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続いていく。

フランシス・マクドーマンドの製作。
彼女とデヴィッド・ストラザーン以外は
実際に車上生活を送っている人なんだそうです。


フランシス・マクドーマンドとデヴィッド・ストラザーン


実際の人たち



ファーンの送っている生活は『ハウスレス』
経済的な理由で家を失い、キャンピングカーでの生活を始める。
年末年始のアマゾンだったり、季節労働者として働きながら、全米を移動しての生活。
そこここで一緒に働く人々は、みな、それぞれの哀しい事情等を抱えながらも懸命に生きていて、
人にも親切。
また来年も、ここで会おう。またどこかで会おう。と言って別れてゆく。
群れることはしないけれど、彼らは支えあっている。


車上生活の初心者で、頑なに心を閉ざしていたファーン。
様々な人々と接することで、
彼女の気持ちも変わってゆき、

たぶんより柔軟に、穏やかに、
たくましくなって、これからの生活を続けていくのだと思いました。