お酒が好き

ついさっき言葉失い今ここにひたすらに飲みカウンタに沈む

酔い深し酒場で眠り時が過ぎカウンタの友ゆっくり話そ

二日酔い昨日はどうも記憶なく言われるままに平謝りし

零時過ぎ寄り道せずに家路行く知らず知らずに自販機もとめ

肝臓を休めようと思へども弱い心は喉潤わせ

夜空見上げて

ふりかえり何をしてると問いかけて価値なし人とお酒に逃げて

何となし相手の気持ち考えず独りよがりに自己主張

同じ月あの娘見てると空想し馬鹿な自分をうふんと笑う

顔あげて美しい月感動し愛しい人もこの月見てる

満月が心を揺らし嘘をつく肩身が狭く嘘を重ねる

心病みいい人泣かす嘘をつき一点みつめ愚かと嘆く

じっと手を見て思うこと反省し心の嘘を酒でごまかす

一月十七日に

月日立ち痛みを忘れのほほんと酒飲む僕は心を知らず　　2003年

震災を忘れたようで気にかかりテレビのニュース目をそらす我　　2004年

１０年の月日の長さそれぞれに我が身の痛み小さく忘れ　　2005年

忘れてもいちいちななに思い出すお互い様のやさしい言葉　2006年

君が好き

君が好きあなたの声で目覚めたい小さな夢をプチ告白し

あなた好き百の言葉聞くよりもその一言で救われる僕

君と僕大人と子供年の差を感じさせない時を楽しむ

君が好きカモフラージュする僕がいる何気にぽそりあなた傷つけ

君が好きお酒を飲んで価値を下げ酔えずに言えぬネガティブな人

君が好き悪戯に時過去りて素直な心意地が遮り

花屋にてふと立ち止り君の名を心にうかぶ一輪の花

君が好き

君が好き言えない僕は愚か者恋という字に照れてたじぶん

恋知らず君と出会いて恋を知るうちに秘めつつ時が過ぎゆく

恋知らず君と出会いて恋を知る心をしずめ素直に告げよ

裏腹で素直に好きと言えぬ我お前はガキか大人になりな

君が好き自信ない僕酒を飲み酔いしれし時心を告げる

好きなのにひどいこと言う僕がいる裏腹な僕優しいあなた

君が好き誰にでも言うのあなた聞く黙り込む僕時が流れる

お酒が好き

仕事終え満足感じお酒飲み酒場で一人酔いを楽しむ

ろうそくの灯りをみつめグラス空けカウンター越しに氷割る君

酒場にて擬似恋愛を楽しんで一夜限りの恋人気分

寄り道に暖簾をくぐり小休止酔いをきわめて明日を忘れる

再会にカウンターの友さりげなく顔をあわせてグラスを手にし

働いて飲むためにまた働いて酒やけの顔鏡をみつめ

働いて飲むためにまた働いて今日も一人酒場へ通う

うたはじめ

2000年迎えて安堵虫鳴かず　　2000年

今年こそ意気込む気持ち置き忘れ唯、漠然と平安願う　　2001年

目を覚まし真面目に日々を過ごそうと元日の朝心に誓う　　2002年

初春に一句ひねろと三日過ぎ　　2003年

元旦に思うところあり初詣　心機一転心を正し　　2004年

新年に今年四十襟正し　何も変わらぬ少しは変われ　　2005年

右の手にギブスをはめて新年に我慢足りない君への試練　　2006年