イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Leonardo、日本へ

2007年03月12日 23時16分17秒 | Weblog
ここ2,3日風が冷たいんですよ~

ところで近々東京で公開される
Leonardo da vinciの"Annunciazione"(受胎告知)が今朝
こちらFirenzeのUffizi美術館より運び出されました~
とニュースでやっていました。
この絵にかけられた保険は100000ユーロ(約1600万円)
あれ?聞き間違えたかな?もう一桁多いかしら?
(訂正:100milioni di Euroなので1億×約160円=???
160億?!ははは、誰が払うのそんな金~)
全ての工程中絵を保存した箱の中にカメラが入っていて
状況を監視できるようになっているとか・・・
すごいことです!
日本の設備の方も万全で
日本にかつて"モナリザ"が来たことも取りざたされたいました。
かれこれ20年以上も前の話ですかねぇ?
私は見ていないので・・・そのときもすごいことになっていたとか・・・

それでもこの分野につま先を突っ込んでいる私として
やはり日本までの長旅はどんなものでも品質を落とす可能性と
(これはワインやチーズなども同じです)
作品はその土地のその雰囲気の中で見るのが一番いいと思っているので
やはりあまり賛成できません。
基本的には美術館で保存されている作品を見るより
最初からある場所にある作品を見るのが好きなんですよね・・・
もちろん"保存"という点で考えれば仕方がないことなのですが・・・

人間だってこの長旅で体調を崩すのに
繊細な絵画が劣悪化しないとは
いくら現在の技術が発展しているとはいえ
やはり信用できないんですよね・・・

日本に行けば行ったであの作品を見るために
3時間も4時間も並ばなければいけない
並んでもじっくり見られないという状況に
政治的、経済的なメリットしか感じられないのが
正直な気持ちです・・・

確かに「あなたはイタリアにいるからそんなことが言える。
イタリアまで見に行けない人にとっては日本で見られることが
どんなに貴重なことかわからない」と言われてしまえば
それまでですが・・・
まぁ実際の作品を見られるという利点を除けば
ここで勉強している意味ないですからねぇ・・・

まさかLeonardoだって500年後に
自分の絵がそんな遠くまで持っていかれるなんて
夢にも思わないでしょうねぇ…
何事もなく、多くの日本人を喜ばせ、こちらに戻って来たら
ゆ~くりUffiziに見に行こうと思っています。(ごめんなさい!)


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