イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Peroni(ペロー二)お前もか…イタリアビール日本販売

2019年01月18日 14時17分23秒 | イタリア・食

最近このCMを見るたびに気になっていたんです。
アサヒスーパードライCM 「THE JAPAN BRAND 宣言」篇 30秒 福山雅治
あれ?Peroni(ペロー二)の工場がなぜアサヒビールの宣伝の中に?
そして気がついたんです、昨年の秋イタリアに戻った時、あるお店に「イタリア産のビール下さい」と言ったら、定番のペロー二とMoretti(モレッティ)が出て来たのですが、その時「もうペローニはイタリアじゃないけどね」と
なに?
「え?」と聞き返すと「日本だったかなぁ、買収されたんだよ」と。
思わず信じられませんでした。
日本にはこんなにビール会社があるのに、なんでわざわざイタリアのビール会社を買収しなきゃならないの?って。
だから中国じゃないの?とまで思っていたんです。
しかしこの話、このCMを見るまですっかり忘れていたんです。
ということで調べたわけですよ。

ペローニは既に2005年時点でロンドンに本拠地を置く大手ビールメーカーに買収されていました。
そして2016年世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)からアサヒグループが買収したブランドの一つでした。
アサヒグループは2016、17年に計約1兆2千億円を投じ、ABIから西欧と中東欧のビール事業を買収しています。
そして今春から「高級ビールペローニ」を日本でも販売予定で、同じく傘下に収めたチェコの高級ビール「ピルスナーウルケル」も日本での発売を急いでいるところだそうです。
この2ブランドとスーパードライの3本立てで国際展開をしていくそうです。

いくら政治とか経済に弱い私でも、ここで初めてアサヒがヨーロッパのビール会社を買収した理由が分かりました。
最近ヨーロッパでスーパードライを見かける機会が非常に増えたなぁ、と思っていましたが、そういうことだったんですね。
日本のビールをヨーロッパで売るため、ということだったんですね。

それにしてもペローニって「高級」かな?

イタリアではペローニってモレッティと並んで一番ポピュラーなビールです。
どちらも一缶(350ml)でスーパーなら1€しないかな?小売りでも1€~2€くらい。

モレッティと言えばこのおじさんのマークで有名です。
私はどちらかというとモレッティ派。ペローニはモレッティに比べてちょっと軽い感じがするんですよね。
まさかモレッティまで買収されてるなんてことはないよなぁ…
が~ん、こちらも親会社はハイネケンだ。
まぁ親会社がどこであれ、現地で作っていることには変わりないから、イタリアのビールと言ってもいいですよね?
確かに若者のビール離れは日本だけでなくイタリアでもあるんです。(最近はワイン離れも問題になっていますが)
こうなるとやはり流行りの地ビール、クラフトビールが流行るもの分かる気がします。

日本でのイタリアビールの販売は、イタリアンレストランとかピザ店などの需要を見込んでいるのでしょうか?
日本で飲むなら日本のビール、ドイツならドイツビールというひとなので、日本でペローニを飲むことはないと思います。
更に日本の美味しいビールより高いんだったらなおのこと。
だって、なんでもそうですが、その土地のものが一番ですよ。

参照:https://www.sankei.com/life/news/180109/lif1801090001-n1.html
詳しい買収の経緯はこちらに出ていました。



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2 コメント

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酒の冒涜 (山科)
2019-01-19 07:05:15
これは、グローバリズムの害毒なんじゃないでしょうか。例えば、往年の銘酒スミノフ・ウオッカやギルビー・ジンが、少なくとも日本では見る影もない下等な酒になってしまったのは、両者を買収した英ディアジオ社が東アジア地域のこのブランドは自分たちの工場で作らず、レシピを渡して、日本・フィリッピン、現在は韓国の工場でOEM生産させているからです。空気や水も違う異国でつくらせて変質しないはずはない。ディアジオ社自身はブランドで売ってもうかればそれでいいんでしょうが、買わされる側はたまったものではない。結局ブランド的な酒は見捨てられて皆地酒に走ります。清酒でも、売れ行き激減した大手メーカーがようやく眼が醒めてプレミアム製品を工場から作り直して巻き返しを図ってますね。
人類と同じくらい古い酒には、あまりこういうグローバル企業にはあわないのでは。
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残念です。 (fontana)
2019-01-20 11:01:54
山科様
知らなければ良かったと思うことが多いです。企業にとっては当たり前のことなのでしょうが、残念でなりません。
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