初心に戻って、改めて認知症について学ぶ場となり、所長が持参されたDVDを見ることになりました。
先日の、NHKで放送された<認知症 行方不明1万人>という番組なのですが、
このブログをご覧にいただいている方の中にも、ご覧になった方がいらっしゃるのではないでしょうか?

内容としては、

なっていてそのうち、亡くなって発見された方が351人。

ご近所などへ迷惑をかけてはならないと感じている人が多く、精神的に
ボロボロになってしまっている現状。

家族に支払うよう命じられた判例があるということ。

いまだに不明のままで入所当時は、歩いて話すこともできたが、
今では自力で動くことも話すこともできなくなってしまっている現実。
→この方は、放送後にご主人と再会することができたそうです。

ようですが、北海道の釧路市で行われている、独自の捜索システムを
作り上げた市町村もある。この、SOSネットワークは、行方不明の情報が
警察から、FM局やガソリンスタンド、運送会社など350もの協力機関に
情報配信されるシステム。情報が入った、FM局ではすぐに放送内で
不明者の特徴などを市民に伝え、発見となるケースが多くあるという。
ここで、問題になるのが個人情報の取扱いだが、
釧路市では条例の例外を設けて、「命を守るためには同意がなくとも
情報提供できる。」ようにしたということ。この取り組みにより、
一般市民が保護したのが17件、警察が16件、家族が16件と、数字の上でも
成果をあげている。そのほかにも、様々な事例を通して認知症の方々を
取り巻く環境や、現状が紹介されていました。
訪問介護の管理者の方の、「われわれの仕事はスポットなので、
十分なケアとは言い難い。それでもできることをやるしかない。」という言葉が
とても印象深く、
認知症の家族を抱えているという現実を、周囲に知られたくないという感情を
持つ方も多く、それゆえにご近所にも手助けを求められないという
家族のジレンマも浮き彫りにされていてあらためて、介護の現場で
働くものとして深く考えさせられ、大変有意義な研修となりました。