一般的に介護施設といえば、有料老人ホームや特別養護老人ホームをイメージする人が多いはずだ。またこれから介護施設で働こうとしている人であっても、あまり介護業界に詳しくなければ、やはり老人ホームのイメージが強いのではないだろうか。しかし介護施設といっても様々なタイプがあり、そこには実際に数多くの介護職が活躍している。例えば老人保健施設もその1つ。
これは通称で老健とも呼ばれるタイプの施設であり、その目的は要介護者ができるだけ速やかに、在宅での日常生活へ復帰することにある。したがって老健で提供されるサービスは、医療ケアやリハビリテーションが中心であり、入居期間も原則的に3ヶ月から6ヶ月までと短い。また配置されているスタッフについても医師や看護師などの医療職の他、リハビリ職といった専門職が目立ち、この点でも他の介護施設とは大きな違いがある。
とはいえ、老健であっても要介護者が入居している以上、身体介護や生活援助などのサポートが不可欠になる。そのため老人ホームと同様に、そこでは介護職が様々な介助サービスを提供して活躍しているのが実状だ。例えば身体介護の場合、着替えや食事そして入浴の介助の他、オムツの交換や排泄誘導といった介助サービスを提供する。また生活援助ではベッドのシーツ交換や居室の清掃、あるいは着衣の洗濯といった身の回りのサポートを行う。
ただし先述したように、老健は医療職やリハビリ専門職も目立つ職場だ。普段からこれらの職域と綿密に連携することが介護職には求められる上、医療やリハビリに関する基本的な知識についても、地道に習得していくことが必要になるだろう。
老健での仕事に関して、こちらの情報も参考になるのでお勧めだ。