端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
アーカイブにある作品は人事を尽くした盛者必衰の入れ替え制。

権力者決定戦?

2007-12-20 09:21:12 | 自己終結
「ルカw ルカw」
「落ち着けよ、ガイ…」
「これが落ち着かずにいられるかっ!
 久々の音機関なんだぞ!?
 しかも、でかい!」
「………、首輪でも付けとくか?」
「必要ならば仕方がないわ」

連絡船に揺られて数時間。
ルカが近づくにつれ、落ち着きを失くしていくガイとは別に。
違うテンションの上がり方をしている人物が一人。

アッシュ兄貴である。

「だいじょうぶだあいつはぜったいにいるまちがいないいなけりゃおかしい」
呪文のように繰り返されるソレは何とも不気味だ。
連絡船に妙な空気が流れているのは、この御一行のせいに他ならない。
一般市民の方々は、見ないフリを決め込んでいるが。
ガイの上げる奇声はスルー出来ないでいた。
あー、うるさい。

「キタァー!! ルカだ!!ルカが見えたぞ!!」

「ルーク、繋いじゃってください」
「はいよ」

興奮して背中が疎かになっているうちに装着。
うおっ、マジで大型犬のようだ。
尻尾が…、尻尾大車輪の振られている尻尾が見えるぜ!!

「おっほー!!機械だ、きかい!!」
「………、完全に目的を忘れてるよね?」
「さぁ、引っ張ってください」
「おらよっ」
「ぐぇっ!!!」

犬のしつけの基本。
犬は飼い主の隣を歩かせましょう。
言うことを聞かないようなら、リードを引いてやり「いけない」と注意すること。
歩くスピードも飼い主が主導でなければいけません。
先行しようとするなら、思いっきり引っ張って歩幅を合わさせる。

「終わったか?」
「オチてる今がチャンスだな」
「こっちだ、行くぞ」
「道、分かりますの?」
「ああ、俺は、その、本来はメインじゃないからな。
 いろいろ…行ってるんだ」
「そうでしたの」

実際のところ、そうでないと話が進みませんので知識を与えたんですけどね。

いくつもドックを抜け、モニターを何枚も通り過ぎ。
ポートの一番奥。
そこに大きな「船」があった。
その「船」は、今まで乗っていた「船」とは明らかに違った。
山のように大きく雄大な巨体。
こんなものが海を航海していたら、他の船は驚くだろう。
船から二人、人が出てきた。
一人は青いつなぎを着て、手にはタオル。
一人は黄色いつなぎに、手にはスパナ。
銀髪と金髪の整備士だ。
こちらには気付きようがない距離を残し、アッシュは声を掛ける。
大音量、フルスロットルで。

「ギンジっ!!」
「うおっ!!」

ギンジと呼ばれた青年はタオルを落しかけ、声のほうへ向き直る。
声掛け地点から距離を随分縮めたアッシュに気付くと。
ぱぁーっと笑顔になってアッシュに近づく。

「アッシュさん!」
「すまないが、また、運転を頼みたいんだがな?」
「あぁ、これですか。
 う~ん、これはおいらのじゃないですから…。
 カシラに聞いてみないと」
「カシラ?」
「あ、来ましたね。
 カシラ! カシラ、ちょっとお話したいことが」

「げ」

「なんだぁ? 決議は全て済ませたろう?」
「へ…陛下…」

そこにいたのは”シド役”のピオニー9世。
いつも以上にかったるそうにしている。
ジェイドの顔にやや汗が。
一行の姿を確認すると、あ、なるほどと一言。
にやりと、笑顔を浮かべたのには既視感を覚えた。
ガイ、ガイ、起きろ。

「俺が持っていても持ち腐れなんで、貸すのは全く問題ない。
 けどなぁ? すんなり貸すのはもったいないだろう?
 明らかに権勢が上なんだ、利用しない手はない」

これに続く台詞を、ルークたちははっきりと予想できた。


「おねだり してもらおうか」


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ヴァンが出てこないなぁ。
そして、アッシュのコネは「ギンジ」でした。
金髪の子は「ノエル」です。
お願いだから「…誰?」とか言わないで。

シナリオからどんどん外れていってます。
うわー…、これは破綻するぞぉ…。
どこをゴールにしようかな。

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