端と底を行き来するRPG

そのとき、きっと誰かの中心blog。
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テキストのかけら その42

2013-09-29 21:06:08 | Words shower
【Fate/zero】帰ってきた腐った聖杯戦争

あらすじ
この世界に現界したセイバーは『薄い本』を好む。
マスター:切嗣の相棒である舞弥も同じ嗜好を持ち合わせ。
彼女の影響で、切嗣の妻:アイリスフィールもその嗜好に目覚める。
本日は『夏の祭典』
今まさに、命がけの戦(※怖いことに冗談ではない)が始まろうとしている。

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(時臣師のR18本!!!!)
「本気を出せ、綺礼!
 我は衛宮の本を確保してやる!!」
「かしこまったああああああ!!!」

綺麗な競歩フォームで移動する綺礼。
その姿にきっとモーセのように人波が分かれるに違いない。
でも、ちゃんと並ぶんだよ!!

「当然のことを言うな!ルールの護れないやつはここにはいない!
 すみません!!新刊セットを!!!」

ちゃんと小銭できっちり払うところまで見えるようだ。
両手に新刊セットの紙袋を大量にかけて。
会場内を縦横無尽に移動するとか格好良すぎる。
こんなところまで真面目なんだから…。

数週間ごとに酷く気迫の篭った競歩が繰り広げられる場所があるという。
しかしそこでは記録は取られず、メダルも順位もない。
あるひとは、こう言った。
『楽園』と『天国(物理)』が背中合わせの場所だ、と…。


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「むっ、英雄王」
「あ!!せ、セイバー!」
「お買い上げは『マボワ』ですか?」
「う、うむ…、そっちは?」
「ライダー陣営うまいですよね」
「あのエリアを…生き残った…だと…?」

始発か、ホテル組か。
とてもつやつやしたセイバーが見えるようで微笑ましい。
きっと腐ってたって微笑ましい。

「ギルガメッシュ!首尾は!?」
「衛宮関連は制覇してきたぞ。『右』だよな?」
「ええ、右です。『左』は私相手だったらかまいません。
 右はモブでも触手でもなんでもいいです」
「鼻血鼻血」

衛宮が攻めるのは私だけだ!!というある意味一途な思い。
でも受けるならなんでもいいです。
ひどい目に遭え、マジ愉悦!

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「……舞弥」
「はい」
「君はいいのか?」
「同志が全て確保してくれますので」
「……意外だな、自分で見なくていいのかい?」
「彼女が一番買い慣れていますし、体力もあるので勝率が高いのです。
 同志・セイバーが確保してきたものをマダムと私と彼女で山分けします。
 微妙に趣味が違うので、たいてい大丈夫ですが希望が重なったら要相談です」
「待て、聞き捨てならないメンバーがいた」

切嗣はまだアイリスフィールのことを信じている。
けど、もう彼女は戻ってこない。
戻ってこないんだよ…。
前日におんなのこ3人がきゃっきゃしながらお買い物メモ作っている状況を。
彼はひとり顔を伏せて咽び泣きながら見ていたに違いない。

「ケイネス、頼んだものと違うのだけど」
「し、知るか!私は、ランサーのケツなんか…」
「ケイネス?」
「おや、ソラウ氏?」
「せ、セイバー!?」
(ふむ…)「お求めのモノはこれですね?」
「そ、それは…!!!」
「よくありますよ、買い物メモは正確に」
「は、はいっ!!」
「超展開過ぎる…。なんだ、この女という生き物は…」

セイバーさんの爽やかさと強さが半端ない。
あとランサー攻めだか受けだか本をくださいってやってる先生は。
きっと、すごい羞恥か屈辱で真っ赤になっているだろう。

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「セイバーを味方に引き込めば、さらなる時臣が手に入りそうだな」
「ええ、衛宮の確保にもつながるでしょう」

「同志・セイバーは歴戦の猛者。わたしなど、まだまだです」

「ああ、セイバー様っ!!」

「「「今度のコミケではぜひ我が勢力に!!!」」」

「だが、断る」

まさにセイバー様。

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容姿のコピー能力を持っているランスロットさん。
きっとコスプレ会場で人気に違いない。

「来た…っ!!ライダーコス!!!」
「…舞弥?」
「これが条件なので、あとで!!!」
「君たちのつながりは、ある意味、血よりも濃いな」
「ええ、ときどき白濁としてます」
「やめろ」

舞弥はカメコ。

「……」
「いつまで化けてるんだ、バーサーカー」
「……暑いです」
「んなわけあるか!お前、着てるんじゃなくて化けてるんだから!
 知ってるんだぞ!」
「……友達いないわけですね」
「うっさいな!」

うまくツッコめてない雁夜おじさん。
ランスロットさんは容姿のコピーをしているので。
レイヤーさんのお悩み、化粧崩れなどとは無縁です。

「あの、わたしは、コスプレではなくて、あの…」
「あ、ランサー」
「セイバー!助けてくれ!!わたしは、主の迎えに来ただけで…」

『おい、生ける伝説セイバー様がいるぞ!!』
『うおおおお、本物だー!!』

「えと、君、すごいな」
「どうも」

セイバー様の御姿を拝見したものは。
たとえ『な○は』だろうと完売前に手に入れられると聞く。
まさに必勝の女神。
魅惑のホクロもびっくり。

「さてと、帰りますか」
「その大荷物、ひとりで持てるのか?」
「もうタクシーの運ちゃんと友達なので問題ないです」
「……君のように逞しいひとと戦えて嬉しかったよ」
「次に会うのは、10月ですね」
「うん、違うよね?」

ランサーの言っている『戦い』は真面目な本編の話。
セイバーが言ってるのは『夏の合戦場』の話。
これは戦いだったのかと小一時間問い詰められても仕方ない。
荷物を運ぶならやっぱりタクシーですよね。
ヤマ○さんに頼むと、今日明日に戦利品を拝めないからね。

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「歯痒いわ、わたしは、通販ででしか戦えないなんて」
「か、買えたのですか!?」
「ええ、一瞬の戦いだったわ」
「マダム、あなたってひとは…」
「アイリ…、僕のノートパソコンになんて履歴を残してくれたんだい」

男女の温度差。
アイリのせいで、切嗣の閲覧履歴は『薄い本』のことだらけ。
購入履歴も残っていることでしょう。
切嗣名義で。

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「ら、ライダー!?」
「……のコスプレだそうです」
「お前には聞いてな―…「ランサー!!お疲れ様!!」
「ソラウ様、セイバーはすごいですね」
「ええ、わたし、あのひとについて行くわ!!」
「あれ…疎外感半端ない…」

新興宗教セイバー様教信者が続々と。
ケイネス頑張れ超頑張れ。
ここでもランサーとソラウの尊敬の意味がズレている。

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その日の夕方のニュース。

「き、気温46度の湿度98ぃ?冗談だろ?」
「ほう、これはすごいな」
「死にに行くようなもんじゃないか」
「本望だろう、この中で死ぬのなら。
 まあ、主催者側も周りも困るでな、気をつけねばならんぞ?」
「僕は行かないっての!」
「む?この御仁、セイバーではないか?」
「……勝者だ、勝者がいる」

ライダーは戦場への理解示しすぎ。
そしてセイバーさんの存在感マジパねぇ。
まさに最強のクラス・セイバー。(※意味が違います)

「ねー、旦那ぁ、ひとりくらい消えてもバレないと思わない?」
「汗臭いアートは嫌です」
「あー、そっかあ、じゃあいいやー」

龍ちゃんが会場に来ていないのならR-18Gルート回避。
そして、テレビ報道視聴組=リア充組の方程式。

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戦利品を持って帰還した者たち

「戻りました」
「おかえり、綺礼」
「時臣、これを仕舞っておけ!」
「はい、我が王」
「アサシン!!貴様も10月は参戦だぞ、買い方と歩き方を覚えろ!!」
「総力戦ですか、なるほど」
「本番は12月だ!気合を入れろ!!」

中を見るなよ絶対に見るなよ。
アサシン80人投入すれば絶対に買える…なんという羨ましさ…!!!
コスプレゾーン以外でのコスプレはお控えくださーい、なイベントでないことが絶対条件。

「同志・アイリ…、まさか、買えたのですか…!」
「凄まじい戦いだったわ」
「すごい…この限定セットを買えるだなんて…」
「同志・セイバー。ライダーのコスプレイヤーを全員押さえました」
「さすがですね、同志・舞弥。私も体を張った甲斐があります」

「……ご飯いるかい?」
「「「お願いします」」」

とうとう切嗣くんが匙を投げた!!

伝説の新刊ハンターセイバー。
通販の鬼アイリスフィール。
コススナイパー舞弥。
最強の三人すぎる…。

「我が王、R18ってなんですか?」
「目印だ」
「何のです?」
「……綺礼、そっちのワインを寄越せ」

だめー!表紙もみちゃだめー!

「ああ!映画の座席のことだね!?そうだろう?」
(時臣師がフェアリー過ぎてツライ)

「時臣師、これは私が運びますから!
 フェアリー!フェアリーでいてください!!」
「う、うん?」

守りたい、この妖精。
奥様や娘さんの誰ひとり腐ってない遠坂家。(※同居人は除く)
この世界の天然記念物級のフェアリー家族。
嫁、相棒、英霊の全てが腐っている切嗣くん残念。

「イリヤ、イリヤだけは…!!」
「イリヤはランサーが好きよ?」
「この世に正義の味方なんていない!!」

結論: 腐った聖杯戦争編のセイバーの存在感は半端ない。

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