ベリヨフェンテ

１１時に銀座４丁目にある「ベリヨフェンテ｣に行く。
抗癌剤で無くなってしまう眉を、予め入れておくためだ。
痛いのなんて一瞬だと、母からは聞かされていた。
まず、説明を受ける。使用する針を見せられ・・・引く
カッターナイフの刃の先が、４つ位にわかれているって感じ。
それを使って色素を埋め込んでいくと言う。
・・・それって一瞬なわけ？？？
説明を聞き終え、施術室へ移動。
エステサロンのベットが２台並んでいる狭い部屋。
そこに横になる。
エステシャンの女性が横に座り、眉に消炎剤を塗る。
１５分ほど浸透させてから施術になるらしい。
・・・しばらくして・・・
女性は私の眉を書き始めた。大体のイメージを見るためだ。
鏡を見ると・・・何だか変！！｢岩之助」って感じの眉。
わからないかな？？眉ばっかりが濃くて目立ってて、
名前のイメージからするとそんな感じなのだ。
こんなの嫌だな～と思い、「ちょっとこれだと・・・」と
駄目出しをする
女性は｢実際はこんなに太くなりませんよ。」
と言うが、本当だろうか？？？
とにかく太いのは私には似合わないと強調して、
あとは祈るようにお任せ。・・・まな板の上の鯉状態。
「では、色を入れていきますね」の声とともに
施術が始まった。
「ちょっと痛いけど我慢してね～」　・・・ギュッギュッ・・・
ぎゃ～！！いだい～！！
思わず声を出してしまった。
消炎剤って？？？塗ったよねえ？？？
全く効いていないあっ・・・これって痛み止めじゃないんだ！
炎症止めだ一気に汗が吹き出る。
麻酔なし状態でメスを入れられている感じ！
何度も何度もギュッギュッと針を入れられる。
知らず知らずに涙がこぼれる。
針を刺されているほうの目だけ涙が出るのだ。
助けてほしい・・・。もうやめたい・・・。
我慢できなくて、エステシャンの手を払いのけようかと
思ったくらいだ。・・・でも、「抗癌剤、抗癌剤」と
つぶやきながら、我慢した。
こんなのを何度もやろうって言う母は異常だ！
針を刺している時間は１５分くらいだろうか？
終わってからも放心状態の私。
まだ痛いのだ。
抗癌剤治療をしないのなら、絶対にやらない！
できあがった眉は、確かにカッコイイ。
もう書く必要も無いのだ。
ここまで痛くないなら、またやってもいいかな・・・と思う。
乳癌にならなければ、知らなくて済む痛みだったのに。
この病気はこんな辛い思いもさせるのか・・・。
１回の施術料金は４２０００円。高いのか？安いのか？
２回目からは８４００円になるそうだ。
家に帰ってから、母に文句を言った。
「一瞬って！！あれってリンチ受けてる女子高生だよ！
二度とやりたくないよ!」
母は今も痛むのかと聞いてきた。私が痛くないと言うと
「ほら、一瞬だったじゃない」とケラケラ笑う。
「お産の痛みだって一瞬だって言うでしょう？それに比べたら
なんて短い事か。」と・・・。
ひょえ～・・・。ついていけない
剣山で刺されるくらいどってこと無いって思える人は
是非、試してみてください・・・