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CHAOS; HEAD らぶChu☆Ch

2013-01-04 09:12:57 | 日記
早いもので、5pb.のXbox 360用ソフト『CHAOS; HEAD らぶChu☆Chu! 』も、来月発売ですよ. 1月から始まったこの 特集企画 も、今回で4回目です. 今回、皆さんにお届けするのは 『電撃G'sマガジン』 3月号に掲載されたオリジナルノベル"リア充こんぷれっくす"! 『電撃G'sマガジン』編集部にお願いして、特別に! 第1話を皆さんにお届けできることになりました! (Gs編集部GJ(グッジョブ)) ちょうど、明日発売の『電撃G'sマガジン』4月号に、オリジリナルノベルの第2話が掲載されるので、ここで第1話を読んでから、本屋さんにダッシュするのがいいんじゃないでしょうか? ちなみに、残念ながら 第2話以降を電撃オンラインで掲載する予定はありません ので、続きが気になる方は『電撃G'sマガジン』4月号でぜひ! それでは、本作のシナリオライター・林直孝さんによるオリジナルノベル"リア充こんぷれっくす"第1話『女子同士によるスキンシップはご褒美です』のはじまりはじまり~. 『電撃G'sマガジン』3月号掲載 『CHAOS; HEAD らぶChu☆Chu! 』オリジナルノベル リア充こんぷれっくす第1話 『女子同士によるスキンシップはご褒美です』 文: 林直孝 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 脱オタっていう言葉を知ってる? "オタクを脱する"――つまり、やめること. そのために必要なのは、三次元女子との触れ合いなんだ! それが、この僕――西條拓巳の導き出した結論だよ. ふひひ. 今日は、中学生レベルの知能しかないクラスメイト女子二人が、僕に勉強を教えてほしいって言ってきた. これは絶好のチャンスだ. 三次元女子との恋愛フラグを立てろ! そうすればリア充――リアルの生活が充実している人――になれるぞ! ... なんて、ひとりでドキドキしていたら、そんな僕の妄想をはるかに上回る事態が、まさに今、目の前で進行していた. パジャマ... だと? 泊まり込みで勉強会... だと? 年ごろの女子が男の部屋を訪ねてきて、自らパジャマに着替え、しかも泊まる気満々なんて不純異性交遊すぎる! だがそれがいい. 「ねえねえタク」 ピンク色のファンシーなパジャマに身を包んだ梨深が、困った顔を僕に向けてきた. シャーペンの先で、テーブルの上に広げた数学の教科書を指し示す. 「ここ、わかんないかも. 教えて? 」 「ああ、ええと、ここは――」 今教えているのは、中学で習うような内容だった. つまり、梨深はすごくおバカです. 「ほ、ほら、こうやって解くんだよ」 ノートに解き方を書く. でも隣に座る梨深は、顔をしかめてノートを凝視したまま. 「ん~? ごめん、もう一回お願い」 「いや、だから、こうしてこう... 」 さっきと同じ数式を書いていくと、梨深はどんどん身を乗り出してきた. 理解しようと必死なんだろうけど、ち、近いって! 集中力の法則(? )が乱れる! 「あ」 と、梨深と僕、互いの手の甲が触れた. 見つめ合う. すぐ目の前に、梨深の瞳. そして柔らかそうな唇. 大事なだ~いじな、チュッチュチャンス! ここで不意打ち気味にキスをすれば、月9ドラマみたいでリア充っぽいぞ! 「こら~、そこのふたり~! なに見つめ合っちゃってるのら~! 」 そのチャンスは失われた. 折原梢――通称こずぴぃが、僕らを見据えてブスッと頬をふくらませていた. 幼児体型の上にタンクトップ、短パン装備という、ロリ好きにはたまらない格好に、胸が熱くなるな. 「こずぴぃを仲間外れにし~な~い~で~」 そのさまは、どう見ても子供が駄々をこねているようにしか見えない. そして相変わらずの、イラッとさせるしゃべりかた. こずぴぃは今の今まで、勉強なんて飽きたと言ってソファに寝っ転がり、マンガを読んでたじゃないか. 「梨深しゃんばっかりずるいのら. こずぴぃも拓巳しゃんとイチャイチャする~♪」 いきなり、僕の腕にすがりついてきた! 身体が密着する. さっきシャワーを浴びたからなのか、シャンプーのいい匂いがする. クンカクンカしてもいいですか? 「折原さんも、サボってないで勉強に戻ろうよ. 今度のテスト、ピンチなんでしょ? 」 「うぷ~. 梨深しゃんはマジメれすね~」 唇を尖らせたこずぴぃが僕から離れる. そして代わりに、いたずらげな笑みを浮かべながら梨深に抱きついていった. 「えっ、ちょっと折原さん!?」 「梨深しゃんはおっぱい意外と大きいのら. セナしゃんとは月とすっぽんだね~♪」 すっぽん扱いのセナしゃんカワイソス. 「やわらかくてきもちい~のら♪」 「きゃあっ、も、もみもみしないでー. なんで脱がそうとしてるの!?」 これはけしからん! ごずぴぃGJ! 思わずムハーッと鼻息を荒くしてしまった. いいぞこずぴぃ、そのままロザリオを渡して"こずぴぃのスールになるのら"と言え! スカートの裾はひるがえさないようにだ! いや、今は二人ともスカートはいてないけど. 梨深は必死に抵抗してこずぴぃを引き剥がそうとするが、もみ合えばもみ合うほど梨深の着ているパジャマがズレていく. 「キャッ、ちょっと、ダメッ、下着見えちゃうからっ! タク、あっち向いててー! 」 だが断る! ガン見するに決まってるだろ、常識的に考えて. 「折原さんを止めてよぅ」 「と、止めるわけないじゃないか. 二人とも思うぞんぶん、百合チュッチュをするように. ぼ、僕はそれを、優雅にコーラを飲みながら見ていることにするよ. これぞ紳士のたしなみじゃね? できれば白いガウン、ワインにシャム猫もほしいところだけど、自重するよ. ふひひ」 梨深は身をよじらせ、かろうじてこずぴぃの手から逃れた. 急いで服装の乱れを直している. 「逃げちゃだ~め~なの~」 「行け、こずぴぃ! 梨深をはずかしめるんだ! 」 「ちょっと、タク~! 」 梨深の抗議の声は華麗にスルー. 「ほいじゃ、本気で行っくぽ~ん♪」 こずぴぃが手をワキワキさせながら、突進していった. だけど梨深は、捕まる寸前でひらりと身をかわす. 「うぴっ! ? 」 勢い余ったこずぴぃは、床に転がっていたいくつかのCDケースを踏んづけ、バランスをくずして、身体ごと美少女フィギュアが並べられている棚へ激突した! 「ぎゃああ! 僕の嫁たちがーっ! 」 「折原さん、大丈夫!?」 「うぴぃ、痛いのら... 」 「なんてことを... なんてことをーっ! 」 星来を含む僕の嫁たちが、棚から落ちて床に散乱している. 胴体がまっぷたつになっていたり、関節を有り得ない方向に折り曲げてしまっていたり. まるで大量殺りくの現場だ... . 「タク、どうしたの!? 泡吹いてるよ、しっかりしてタクー!?」 脱オタとは、なんて辛く険しい道なんだ. そんなことを思ったところで、僕の意識はブツンと途切れた――. 第2話は、明日発売の『電撃G'sマガジン』4月号でチェック.