〚 鉄道員 〛といえばピエトロジェルミ監督のイタリア映画、そしてザ=ショッキングブルーの曲、というのが私の定番でしたが...
その日、玄関に現れたのは雲をつくような大男の集団、光を遮り辺りが暗くなるほどでした。
プロレスの巡業!? にしか見えないんですけど。
心で思ったのですが口からも出ていました。
とにかくお上がりいただきましてチェックインを済ませ、お部屋へご案内です。
レスラー説は否定されましたが、なかなか正体を教えて下さらず、この平日に一体何をなさる皆様かと思っておりました。
実はJR貨物の運転士さん、鉄道員です。
あっれえ~ちょっとイメージ違うじゃん、と言っても勝手な私のイメージです。
最大26両、全長600mのあの貨物列車を何人で運転するのですか?と伺うと〝たった一人”というお答えにびっくりです。
あ~んな長い列車を一人でなんて、すごすぎる!!
重量も計り知れないあの物体を、アクセル(マスコン)やブレーキのタイミングのほんの少しの事で走り出さない、止まれないにつながるので線路のどこかに「今だ!」って書いてあるのでしょうか?
と伺うと(慣性の法則という言葉が脳裏をよぎります)自分の体でそのタイミングは覚えているのだそうです。
登ったり下ったりカーブもあれば直線も、それをあの重量と長さの車両を操るなんてすごい、すごすぎる!!!
オーバーランしちゃったり、手前で止まっちゃったりしそう。
福岡から東京まで、1人の運転士が5時間、6人でつなぐそうです。
以前新幹線の教官がお泊りで、リニア新幹線は中央コントロールなので無人であると聞きびっくりしましたが、貨物列車は日中は他の旅客列車も同じ線路内を走っているので無人ってわけにはいかないでしょうね。
子供の頃、駅のホームで貨物列車の通過を目で追っていて、ふらふらになったことが有りました。
働き方改革が長距離トラックの運行にかなり問題を投げかけているため、今後貨物列車に再びスポットが当たるという記事が有りました。
あの明るい皆様が運転されるところを想像すると何だか気分も晴れやかになります、どうぞお仕事頑張ってください。
この日はチョウザメコースのお客さまばかりで、相変わらずチョウザメは淡水魚で、鮫とは全く違う魚ですと口を酸っぱくして説明しても「でも鮫でしょ」と聞いてもらえません。
ところが一組のお客様は、日本で一番有名なチョウザメ研究家の東北大学教授のお友達という方々でした。
その教授から、NHKでチョウザメが取り上げられるから観るようにと言われ、その番組を観てチョウザメを食べてみたくなって予約を入れた、と仰います。
それはそれはありがたい事です。
もっとチョウザメのお話ができるかと思っていましたら、お連れの方は、もののけ研究家で、心霊現象や怪奇現象のお話ばかりされていました。
更にそれを突き詰めるには民俗学方面へ研究を進めなくてはならないと大変忙しい方たちでした。
そして15年ぶりに我が家で兄弟会の皆様は、15年前と随分内装も間取りも違ってるけどいつ変えた?とか言われますが、内装も間取りもそのままです。
つまりいつ来ても新鮮な感覚を味わえるってことでしょうか?
(なーに言ってんの?)