旅館はキャンセルの嵐で大変な事になっている。当初、外国人観光客相手の宿でのキャンセルが続くニュースを人ごとのように聞いていたが
今や我が家のような山奥にも大きな影響が出ている。
旅館で使うトイレットペーパーを手に入れようと通りの店舗をしらみつぶしに探しても、棚に商品はない。
小学1年生の孫娘を預かるために名古屋へ出向いた。
孫娘は出勤の支度をするママにすがりつき別れたくないと泣いている。
私の車の助手席で涙ながらに手を振るが、その後どういう展開になるかを私は知っている。
一筋目の交差点を曲がったところで孫娘は言った。
「 ばあちゃんのスマホ貸して YOU TUBE 観るから。 」 はいはい分かってますよ。
「次の信号の向こうのコンビニによって。 」 了解。
余裕の道中である。
夕食が済むとホームシックタイムへ移行し、めそめそお家へ帰りたいとかママに会いたいとぶつぶつ言っている。
それも収まり、今は小さい従兄弟たちと一緒にお風呂に入るとはしゃいでいる。
お風呂上りには、ママの子供の頃のアルバムに見入って止まない。
こんな毎日が続きそうだ。
この道中、信号待ちで面白い光景を見た。
隣の車の運転席でドラムの練習をしているドライバーを発見。
複雑な交差点なので待ち時間が長く、スティックでハンドルをカンカン叩いてリズムをとっている。
運転席でひたすらハンドルを打ち続けるドライバーは肌、生え際、シワの具合から私と同年代のように思われる。
私の記憶は45年前のこれとよく似た光景へ飛んだ。
学生時代、軽音楽部の同級生ででドラムのS君は、いつも肌身離さずスティックを持ち歩き、通学のJR東海道線の中ですらシートを叩いていた。
当時のシートは別珍のような緑色の布製で、S君が叩き続けているとホコリが湧き出してきて白くなっていった。
それを何度も手で払いながらスティックを打ち続けるS君を何度見たことか。
頭の中ではどんな曲が流れているのだろうか。
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