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物象化or「もの」化 (倉田良成)
2007-11-28 00:56:41
この話、もの凄くよくわかります。大兄の心がふるえたということも、また。
1969年くらいからのムーブメントを体験し、70年をくぐり、80年代にほとんど死ぬばかりの危機的な地峡を綱渡りして、ようやく延命して現在に至っている身(たぶん、おおげさではありません)には、現在最も先鋭な思想がマルクスのそれに深く関わっているという明白な事実、そのことが時代の趨勢に反して顕在していることに、大きな感慨を覚えざることを得ません。
きょう、お葉書を落掌いたしましたが、そこで書かれている「アンビヴァレント」もこのことに関わっている気がしています。次号のtabでは、言語の面からその懸案に触れてゆこうかと考えています。
 
 
 
Unknown (冬月)
2007-11-28 04:41:34
■そうなんですね。多様な二元論や同一性の考え方に縛られること無く、もう一度、マルクスを読み直すことが、今、とても必要な気がします。

「アンビヴァレント」は、物を考えるときに手放したくない感受性の一つです。次号、tab楽しみにしております。
 
 
 
同感です。 (哲野イサク)
2008-05-26 10:26:08
 ミルトン・フリードマン流の新自由主義が今、世界を覆っています。19世紀末の進んだ資本主義を分析したマルクスとエンゲルスの仕事は、フリードマンが構想する資本主義とは随分異なっているかのようのような外観を呈しています。

 新自由主義経済を分析し、理解し、これに痛撃を加えるためには、もう一度マルクスの古典的な分析に立ち返ってみることの必要性を、私はほとんど直感的に感じています。

 マルクスの古典的な分析は(エンゲルスとともに)私の頭を整理してくれそうな気がするのです。

 この世界を支配する支配者階級と搾取され支配される被支配者階級という単純な分析ではなしに、もっと複雑でダイナミックな人間と人間の関係が、今世界を覆いつつあり、その人間と人間の関係は、ますます「物化」している、その「物化」も純度が上げられ、
ほとんどあらゆる「貨幣化」している、感じられます。

 人間と人間の関係は、「貨幣」という「表現手段」でしか補足しがたくなっている、と感じられます。

 この現象が事実とするなら、それには説明が与えられなくてはならない、その説明の出発点はマルクスの分析にある、と感じられます。

 事務所の本棚に「資本論」と「レーニン全集」を備えて、少しづつ読んでいこうとしているのですが、現実は、良くご存じの通り、例の「現実」です。

 しかし、やはり資本主義は、今、とことん、ギリギリの限界にきているのではないでしょうか?この問題は、もう政治体制や、経済体制の問題の枠をこえて、「文明史」「地球史」的問題にまで来ているのではないでしょうか?

 イスラム包囲網に対して、イスラエルが核兵器を使用したとき、誰か責任をとれる人がいるでしょうか?

 
 
 
辺境とサイバー (冬月)
2008-05-26 18:16:55
■おっしゃるとおり、グローバリゼーションの負の側面が急速に地上を覆っていますね。自分の生活を省みても、日々地球上で起きていることを見ても、なんとかできないものなのか、と思いますね。

注目したいのは、ネットの社会運動と、文化的・社会的・地域的・階級的な辺境にいる人々(ま、自分も含めて)の動きですね。今、ネット上の社会運動を分析した「サイバープロテスト」という本を訳しているのですが、早く世に問いたいところです。

マルクスは、新訳もいろいろ出てきましたので、じっくり再読したいと思っています。
 
 
 
ネットの社会運動 (哲野イサク)
2008-05-28 22:04:10
 「ネットの社会運動」とはどんな概念なんですか?「サイバープロテスト」という原題から想像するに、Webが真に民主主義的な意思疎通・表現の自由を担保したメディアだという視点から書かれた本という気がするんですが・・・。

 もちろんWorld Wide Webは本来無政府主義的なのですが、それだけに言葉の正しい意味での民主主義的コミュニケーション手段という契機も併せ持っています。私は大いに希望を持っているのですが。

 ネット上で「社会運動」が起こっているというのは、地球市民運動が起こっていると言う意味なのか、それとも「社会問題を取り上げた運動が起こっている」という意味なのか、どういう意味なのでしょうか?

 WWWは、すでに表現や意思疎通の手段という以上に、現実に影響を与え、現実を変化させる力を持ち始めたという意味なのでしょうか?

WWWに希望を託している私としては、興味をそそられる話ではあります。
 
 
 
サイバープロテスト (冬月)
2008-05-28 23:44:37
■ぼくもwwwには、ある意味で、希望を託しています。

この本は、さまざまなネット上の社会運動のケーススタディで、さまざまな人がさまざまな視点から検討しています。その意味で、散漫でもあり、アカデミックでもあるんですが、サイバープロテストに関して、肯定的な意見と否定的な意見が共存しており、興味深くもあります。

たとえば、オランダの女性解放運動やポルトガルの障害社会運動、ポルトガルの東チモール支援運動、フランスを中心にしたATTAC、反グローバリゼーション運動、反多国籍企業運動などです。

インターネットに肯定的な意見は、それが地域と世界を瞬時に結びつけ、現実を変える道具になり得る、というもので、否定的な意見は、運動の反対勢力も、同じ道具を使えるのだから、効果はさほどではない、といったものが、代表的な意見です。

ポルトガルの東チモール支援運動は、ポルトガルの元植民地だった東チモールの人々がインドネシア軍に虐殺されていく映像が世界に流れたときに、現地住民がポルトガル語で「助けてくれ! 」と叫んだのを見た(聴いた)ポルトガルの市民から自然に発生し、世界に拡大しました。植民地主義のパラドックスといった様相を呈しています。

かりにパレスチナの人々が日本語で「助けて欲しい!」と叫んでいたらどうだろうと想像してしまいました。
 
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