ワタシイノッテマス

今日って夏の日の思い出が蘇るような
そんな空気が漂っていたわ。

月日が流れるのはほんとに早いものなのね。
今この瞬間でさえすぐに過去になってしまうのに。
物思いにふけっていてばかりいたら、
ますます現実から離れてしまうじゃない。
でもね、
そういう時間だって自分だけのものなんですもの。
私が私である限り切り離す事はできないわ。

感傷的になるにはまだ早いわよ。
そうよ、春が来たばかりなんじゃない。

時々お顔を見せてくれるお方、
今晩、船に乗って行ってしまうそう。
しばらく帰ってこないのかしら？
ところで船ってなんなのよっ
一体何者なのよ？

海は荒れてないかしら？
氷山にやられてしまわないかしら？
海賊まがいの変な団体の攻撃とか、
どこかの国の潜水艦とか、

やぁね、いけない想像ばかりが膨らむわ。
膨らませ過ぎよママ！

海って広くて大きくて
月も太陽も昇って沈んで
そんな真っただ中にぽつんといたら
人生観変わっちゃうわね、きっと。

とにかく無事でいてくれる事を祈っているわ。
そしてまたいつの日にか
元気な姿を見せてちょうだい。

旅立ちに一人静かに乾杯よ。


イッテラッシャイ