クロッカス 一級建築士事務所

crocus : 花言葉で信頼

これからのトイレ

2014-05-31 13:18:38 | 日記

今週はアイカ工業主催の「女性目線商品開発プロジェクトメンバーによる大学トイレセミナー」に参加してきました。
セミナー構成は学生対象アンケートにみる現状の不満点から、喜ばれるトイレの提案、ショールーム見学です。
興味深かったのは「特に不満はない」というアンケート項目があったのですが、男性はある程度の割合でチェックをいれているのに、女性はほぼ「ゼロ」だったのです。
と、いうことは女性でトイレに無関心な人はいないんですね~。
余談でトイレ内の盗撮も女性による犯行が増えているとのことから関心の高さがうかがえる(?)

そして「トイレを外出先のマイルームに」と掲げ
①メンテナンス性・堅牢性
②荷物
③スペース
④意匠性
この4つのコンセプトから商品提案をされています。
今回は中でも私が気に入った「荷物」について紹介します。
自宅以外のトイレではどうしても荷物を持って入ることが多く、男女問わず置き場所の少なさに苦労することが多いものです。
■不満点
・ライニングカウンター(トイレの後ろにある15~20cmくらいの棚板)に置いた荷物がすべり落ちる。
・洗面カウンターの上がびしょ濡れで荷物が置けない。
■提案
・ライニングに立上りをつけて荷物を安定させる。
・洗面カウンター下に棚を設置(しかも棚を斜めにすることで奥行きに対して倍近い大きさの荷物も置けるそうです)する。
などなど。

大学のトイレに限らずこれからのパブリックトイレはどんどん変わりつつあると感じるセミナーでした。

写真:アイカ工業株式会社 商品ニュースより


CM方式のすすめ

2014-05-21 14:23:26 | 日記

突然ですが、あなたにとって住宅購入の決定ポイントは何ですか?
多くの人は「価格」や「立地」が上位にあり建物は「間取り」さえ希望にあっていればなんとかなる考えています。
業者を決めて、打ち合わせを重ね、提出された見積書をみても内容の見方はよくわからない・・・
しかし打ち合わせで希望は伝えてあるから大丈夫だろう。
何千万円という契約書を前に「この選択は本当に正しいのだろうか?」と少し疑問を抱きながらも勢いで契約、なんてことになりがちなのです。
そんなときは「CM(コンストラクション・マネジメント方式」の導入をお薦めします。
これはアメリカで確立された「建設生産・管理方式」で、発注者の立場に立って建設の専門的な内容の判断の助言や発注代行等をおこなうサービスです。
国内では外資系ファンドのプロジェクトに多く採用されています。
導入するメリットは具体的に以下のことが挙げられます。
・建築主の意向が関係者全員に確実に伝えられる。
・工事金額等が適正か判断できる。
・チェックの目が増えることで設計図、工事現場のミスを削減できる。
住宅購入は一生のうち何度も経験することではありませんので専門家を活用することで失敗のない選択をしましょう。


既存不適格建物

2014-05-03 13:26:38 | 日記

今日は憲法記念日です。
現在の「日本国憲法」の制定は昭和23年で基本的条項は主権在民、戦争放棄、基本的人権を掲げた平和憲法です。
建物に関する法律で代表的なのは建築基準法です。
この法律は昭和25年制定で目的は「建築物(中略)に関する最低の基準を定めて国民の生命、健康及び財産の保護を図る」と謳われています。
これら多くの法律は恒久的なものではなく毎年のように何らかの改正が行われているものです。

大まかな例を挙げると
【昭和56年】宮城県沖地震の被害を踏まえ耐震基準の強化(新耐震基準)
【平成  7年】阪神・淡路大震災に被害を踏まえ接合金物の推奨、旧耐震建物の耐震診断義務化
【平成14年】建築材、家具が原因の「シックハウス症候群」問題からホルムアルデヒド対策を追加
【平成18年】耐震偽装事件により失われた建築士制度の信頼回復のための「建築士法」の改正増改築時のアスベスト除去の義務化
【平成23年】東日本大震災における天井・エスカレーター脱落事故を踏まえ脱落防止措置を改正

このことから現存する建物は、現行法規に照らし合わせると何らかの不適合な部分があるものです。
この状態を「既存不適格建物」を呼んでいます。
基準法の目的である「生命、健康及び財産の保護」からすると適合させることが望ましいのですが、それには改修費用も掛かるので簡単にはいきません。
そこでまずは自宅がどのレベルなのか知ることからはじめてみてはいかがでしょうか?


クロッカス一級建築士事務所 ホームページはこちらから↓
http://www.crocus.jp.net