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SERENDIPITY

Yesterday is history. Tomorrow is mystery. Today is a gift.

秋ハ悲シキ。

2006年10月20日 | Books
秋といえば?
スポーツの秋 ・・・ う~ん、スポーツといえばスポーツかな?とりあえずやってます。
食欲の秋 ・・・ 実施中(年中無休)。

なのであと1つ自分に足りなかったのが「読書の秋」。

そんなわけで、このあいだ時間つぶしのために立ち寄った本屋さんで、前々から目について気にはしつつも、あーだこーだと理由をつけて読まずにきていた本を2冊購入してしまいました。

まずその1冊目がこれ。

           

普段、恋愛マンガを読むことはあっても恋愛小説はあんまり読みません。
嫌いというよりは・・・疲れるから。

疲れる?ということはそれだけ共鳴してるということ?
そうか!実は私って恋愛体質じゃないわけじゃなくて、疲れるから避けているのか!!愛にはまるのを怖れているだけなのか!!

いやまてよ。「活字を読むのが遅いから、さら~っと読めるマンガはいいけど、小説になるとじれったくなって疲れる。」なのかも。やっぱり恋愛体質じゃないのか。(早々に前言撤回)

まあ、そんなことはどっちでもいいとして。
帯にもある通り20歳の恋ということで、とっくの昔に年齢制限オーバーしているような気がして今までは遠慮してきました(笑)。
でも、ずっと前にブランチで紹介されてた時も推されてたし、その後も色々な情報誌なんかで目にしたし、書店に行ってもだいたい平積みにされてるし。
で、今回行った書店でもまだ平積み。あれからだいぶ経つけどこれだけ長い間平積みされてるからにはそれなりのものだろう、という理由で(単に気になってただけですけど)、買って読んでみました。

読みやすかったです。
でも、やっぱり疲れました。
読んでる間はさらりと読めるんですけど、一度中断すると重い気分になる感じ。悪い意味じゃなくて、今回はそれだけ作品の世界観にどっぷりはまったということなんだと思います。ふと昔にトリップして遠い目になってしまうような。
なんていうんだろう。痛いです。息苦しいというか、生き苦しいというか。
どこかの書評でも同じようなことを言ってましたが、これだけ感情が強いと、人を好きになるということが幸せなのか不幸せなのかわからなくなります。
主人公みたいなそんな経験はないはずなのに、自分もかつてそんなことがあったような感覚(錯覚!?)を覚える作品。なんてお手頃な私(笑)。

いや~あ、それにしても、小説にせよマンガにせよ、いまだかつて恋愛モノでここまでリアルなダメ男を見たことないんじゃないかしら。
ただのダメ男じゃなくて、ダメなのはわかっているのに不可抗力で惹きつけられてしまうダメ男
まあ、惹きつけられるかどうかは好みの問題だとしてもだよ?いる!絶対いる!いるよね!?こういう人!!優しくて冷たくてずるくて弱くてもろい人!!(たぶんね!!)
それともこれって単なる「女の理想のダメ男」!?
ぅきぃぃぃいいっ!!
なんにせよ、ズルすぎです、葉山先生!!
なんでそういう決断に至るわけ?絶対あんた道間違えたって!!
あああああ、発狂しそう!!ヽ(@Д@)ノ

しかし、若干21歳の若さでこういう話が書けるんですね~。今の若い人はすごいわね~。
私が21の頃はねえ・・・・・・・・・・・・(遠い目。)


marukoさん、読んだことありますか?この本はゼヒゼヒmarukoさんに読んでもらいたいです!いや、なんとなくなんだけどね。
きんきんちゃんは読んじゃダメ。絶対ダメ男にキレるから(笑)

ただ最後が気に入らない。それって一番大事な気もするけど・・・。
でも感情の濃い作品でした。
興味のある方は、だまされたと思って秋の夜長に是非一度読んでみてくださいな~。



追記。(ネタバレ読んでみる気になった人はこの先ご遠慮ください。)


やっぱりどうしてもひとこと言いたいので…。
なんで今まで散々曖昧な態度ですべてを保留にしてきたくせに、いままさに関係性に変化があらわれましたというこの過渡期に、いきなり決断を下すんだろ葉山先生ってば。
どうせ後々までうだうだするくらいなら、とことんまでつきつめてから決めればよかったのに。
もうすでに「傷の浅いうちに」とかいってる段階じゃなかったし、どうせどちらを選んだとしても、結局痛みを背負って生きていくことになるんだからさ。
しかし、最終的になんであえてそっちをとるんだかなー。
しがらみを棄てられず抱えて生きていくことしかできない人ってしんどいなあ。
一緒にいるほうもしんどいよねー。
幸せを指さないコンパスを持ってるような人だったな。。。ああ、疲れる。

それから、私的には最後のカメラマンのエピソードはいらなかったです。
カメラマンが葉山先生と会った時のその状況で、いくらカメラマンが葉山先生の親友だからって、いくら連れがトイレで席をはずして2人きりになったからって、そんな短時間に、そんな微妙な話を、成り行きでそこまで打ち明けるものだろうか。酒の肴にするような話じゃないんだし。
泉も残業中に打ち明け話をしたけれど、彼女とは状況というか、立場が違う。
さらにその話をぺロっと泉に話しちゃうカメラマンもデリカシーな~い。

なんとなく東野圭吾の「秘密」の最後みたいな終わり方だなと思いつつ、こういう終わり方は嫌いじゃないんだけど、ここまでがずっとゆっくりゆっくり丁寧だったのだから、そのままのペースで書いてほしかったなあ、と思いました。
このシーン含めてエピローグに入ってから急ぎすぎてて、追いつけなかった。
駅で終わりじゃだめだったのか?
今後まじわるはずのなかった2人の世界が、カメラマンによってまたまじわっちゃったわけだけど、この先の人生どうなるんだろ。

生殺しだなあ。
不毛だなあ。
やっぱ、不幸な気がする。

と、思っちゃった私はやっぱり恋愛体質じゃないらしい。
コメント (6)
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