診断結果は
バセドウ病
先生は、100人に1人くらいいる、珍しくない病気だと仰いました。
治療薬も、ずいぶん前からあるんだと。
でも、
治療には2年以上かかること。
完治は、薬で安定するかどうか・・というだけであること。再発もするということ。
原因はわからないこと。
遺伝説もあるようですが、親戚にそのような人はいません。
診療室では落ち着いて聞いていたけれど、
少しは覚悟していたけれど、
やっぱりショックでした。
今、恋人もいない私は29歳です。
結婚も出産も、あきらめたほうがいいのかなと・・
悲しくなりました。
家に帰って、泣きました。
◆血液検査数値◆
◎TSHレセプター抗体(TRAb)
35.6(基準値0~10)
甲状腺の細胞にあるTSHがくっつく所(TSHレセプター)に対する抗体です。 このTRAbは甲状腺のTSHレセプターにくっついて、甲状腺を刺激し甲状腺ホルモンをどんどん作らせてしまうので、バセドウ病の原因物質と考えられており正常の人は持っていません。
◎FT3
25(基準値2.4~4.3)
◎FT4
8(基準値0.9~1.8)
甲状腺ホルモンには、トリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)という二種類があり、TSH(甲状腺刺激ホルモン)の刺激を受けて甲状腺から分泌されます。血液中のT3とT4は、そのほとんどが甲状腺ホルモン結合蛋白と呼ばれるタンパク質と結合した状態で血液中を流れています。そして、そのごく一部が遊離型ホルモン(FT3、FT4)として全身で作用します。
うーん・・・
少し難しいなぁ・・・
とにかく、数値が少なくなるよう祈るしかない。
バセドウ病とは・・・
甲状腺学会によると、バセドウ病の診断は以下のようです。
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【バセドウ病の診断ガイドライン】
a) 臨床所見
1. 頻脈、体重減少、手指振戦、発汗増加等の甲状腺中毒症所見
2. びまん性甲状腺腫大
3. 眼球突出または特有の眼症状
b) 検査所見
1. 遊離T4、遊離T3のいずれか一方または両方高値
2. TSH低値(0.1μU/ml以下)
3. 抗TSH受容体抗体(TRAb, TBII)陽性、または刺激抗体(TSAb)陽性
4. 放射線ヨード(またはテクネシウム)甲状腺摂取率高値、シンチグラフィでびまん性
1) バセドウ病
a)の1つ以上に加えて、b)の4つを有するもの
2) 確からしいバセドウ病
a)の1つ以上に加えて、b)の1、2、3を有するもの
3) バセドウ病の疑い
a)の1つ以上に加えて、b)の1と2を有し、遊離T4、遊離T3高値が3ヶ月以上続くもの
付記
1. コレステロール低値、アルカリフォスターゼ高値を示すことが多い。
2. 遊離T4正常で遊離T3のみが高値の場合が稀にある。
3. 眼症状がありTRAbまたはTSAb陽性であるが、遊離T4およびTSHが正常の例はeuthyroid Graves' diseaseまたはeuthyroid ophthalmopathyといわれる。
4. 高齢者の場合、臨床症状が乏しく、甲状腺腫が明らかでないことが多いので注意をする。
5. 小児では学力低下、身長促進、落ち着きの無さ等を認める。
6. 遊離T3(pg/ml)/遊離T4(ng/dl) 比は無痛性甲状腺炎の除外に参考となる。
7. 甲状腺血流測定が無痛性甲状腺炎との鑑別に有用である。
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