中国生活の基礎知識~中国史の入門講座~

中国で生活するための基礎知識として、中国の歴史・文化を、楽しみながら学んでいきましょう。

中国の少数民族

2012年06月10日 | 中国史
うっわ~、3カ月だよ3カ月。
完全にワンシーズン放り出していたこのブログ。
久しぶりに開いたらテンプレートも変わってるし…。

しこたまヘコんで気を取り直したので、
早速久しぶりの更新へ。
今回はちょっと中国の少数民族について書こう。

中国って言うと、よく聞くのが「中華思想」という言葉。
つまりは、中華の民が世界の中心であり
それ以外は野蛮人って考え方。
中国ではこれを「中華思想」とは呼ばず
華夷思想」と呼んでいる。

もともと、「中華」というのは
中原に住んでいる、優れた文化を持つもの
といったような意味合いで、別に「華夏」などとも呼ばれる。
(漢民族の祖先というか、原始的漢民族のこと)

で、その周りにいるのが異民族、つまりは少数民族。
農耕民族である中華の民と違って、狩猟系、肉食系の方々。
(ってことは、漢民族は草食系か?)

大きく分けると、「東夷」、「南蛮」、「西戎」、「北狄」の4つ。
つまりは中華を取り囲む四方の異民族ってことだ。

西周王朝は、完全に「犬戎」という騎馬民族に滅ぼされるなど
中国にとっては、北方と西方の騎馬民族が厄介な存在だった。
ただ、戦国時代の趙の国はその「犬戎」のまねをして
騎馬軍団を作りあげたなんて例もあるのだが…。

特に秦から漢の時代になってくると
北方の騎馬民族「匈奴」の力が巨大化し、
漢王朝なんてのは、当初はかなり下手に出なければならないほど
気を使う相手だった。
ちなみに劉邦も匈奴には手酷い目に遭わされているし、
あの呂后ですら、丁重な手紙をしたためている。

それが変わり始めるのが、漢の武帝のころ。
彼の積極政策のもと、
衛青や霍去病なんてヒーローが活躍し、
匈奴をさらに北へと追いやった。

中華の人々としてはほっと一息だったはず。

でもまぁそれもつかの間、
三国時代から晋に入ると、もっと深刻になってくるんだけどね。

ちなみに、南の勢力が問題になってくるのは
後漢末期から三国時代。
「南蛮(四川省・雲南省)」や「山越(浙江省南部)」なんてのが現れてくるが
これは別のお話。

え?「東夷」。出てくる出てくる。
当時、中華の東、海をずっと渡ったある島に
「倭」とかいう、かなり遅れた野蛮人の国があったらしい。
最近は、そんな昔のことを忘れてエラそうにしているようだけどね

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