□本日落語一席。
◆柳家㐂三郎「あくび指南」(衛星劇場『衛星落語招待席』)。
千代田区一ツ橋ホール、令和4(2022)年2月27日(「柳家さん喬一門会」)。
テレビ番組枠は三十分だったのだが、実際の高座時間は十五分ほどだった。しかも、マクラにわりと時間を費やしていたので、本ネタは七八分といったところではなかったろうか。いずれにしても、あっと言う間に終った「あくび指南」だった。
通常の型でカットされていたのは、あくびを習いに行こうとする八五郎がそのきっかけになったという、あくび指南所の内儀に惚れたというプロットだ。そもそもの出会いの回想がまずないし、熊五郎をつれて指南所に訪れたときに、指南所師匠の内儀さんだと知らなかった云々というやりとりもない。
だから、指南所へ着くと、いきなり師匠が八五郎と応対するところから始まって、指南の場面へといっきに進み出すのである。
まあ、考えてみれば、内儀さんの部分は、この噺にとって贅肉なのかもしれない。本質はあくまでもあくび指南のところだ。贅肉は客に笑いを与えるちょっとしたアクセントか。この㐂三郎の型は、当人のオリジナルなのか、誰かの継承かはわからぬが、広く使われるようになれば、定席の寄席では重宝される型かもしれない。
◆柳家㐂三郎「あくび指南」(衛星劇場『衛星落語招待席』)。
千代田区一ツ橋ホール、令和4(2022)年2月27日(「柳家さん喬一門会」)。
テレビ番組枠は三十分だったのだが、実際の高座時間は十五分ほどだった。しかも、マクラにわりと時間を費やしていたので、本ネタは七八分といったところではなかったろうか。いずれにしても、あっと言う間に終った「あくび指南」だった。
通常の型でカットされていたのは、あくびを習いに行こうとする八五郎がそのきっかけになったという、あくび指南所の内儀に惚れたというプロットだ。そもそもの出会いの回想がまずないし、熊五郎をつれて指南所に訪れたときに、指南所師匠の内儀さんだと知らなかった云々というやりとりもない。
だから、指南所へ着くと、いきなり師匠が八五郎と応対するところから始まって、指南の場面へといっきに進み出すのである。
まあ、考えてみれば、内儀さんの部分は、この噺にとって贅肉なのかもしれない。本質はあくまでもあくび指南のところだ。贅肉は客に笑いを与えるちょっとしたアクセントか。この㐂三郎の型は、当人のオリジナルなのか、誰かの継承かはわからぬが、広く使われるようになれば、定席の寄席では重宝される型かもしれない。