音助「転宅」★落語

□本日落語三席。
◆三遊亭圓丸「厩火事」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
新宿末廣亭、平成30(2018)年7月30日(2018年新宿末廣亭7月下席)。

◆桂二葉「天狗刺し」(NHKラジオ第一『NEXT名人寄席▽ネクストメイジン』)。
東京渋谷NHK放送センタースタジオ、令和4(2022)年4月30日OA。

◆雷門音助「転宅」(NHKラジオ第一『NEXT名人寄席▽ネクストメイジン』)。
東京渋谷NHK放送センタースタジオ、令和4(2022)年4月30日OA。
約十五分ほどで構成された「転宅」。でも、よく考えたら、二十分三十分というほどの落語ではないんだなと気づかされる。
カットされていたのは、冒頭の泥棒が女の家に入るところ。女と旦那のやりとりをなくし、泥棒が家のなかに入ってかってに飲み食いするところも大幅に縮約。そして、女が自分の素性を語るところも、多少カットされていた。

そのかわり、翌日、泥棒が戻ってきたところは、わりとしっかり語る。ここは、落げに至る重要なプロットだから、あまりカットはされないのだ。
しかし、この落語は、この最後のプロットが穴だと思う。隣近所の連中が前夜の一件を知っていて、みな泥棒が戻ってくるのを待って、各家々からのぞいているというのだったら、この泥棒が煙草屋を訪れるところ(実質的にはその前)で、気づかれていなければならない。ここをうまく解消した「転宅」を誰か演ってくれないものだろうか。