竹林亭白房

生寿「狸の鯉」★落語

□本日落語二席。
◆笑福亭生寿「狸の鯉」(J:COMテレビ『J:COM寄席』)。
DAIHATSU心斎橋角座、令和4(2022)年1月1日(「新春揃踏角座落語づくしの会」)。
2011年以後、「狸の鯉」を聞くのは今回で四席めである。十一年間でたった四席。ちなみに、他の三席は、柳家花緑(1994年『笑点』1412回)、林家愛染(2017年1月12日/第370回「NHK上方落語の会」)、林家染吉(2021年10月7日/第419回「NHK上方落語の会」)。

やはり、「狸」というと、「狸賽」「狸の札」だろう。ちなみに、「狸の釜」というのもあるが、これは「狸の鯉」よりもっと少なくて、この十一年ではたった一度しか聞いていない(柳家圭花/読売テレビ第104回『平成紅梅亭』2018年10月31日OA)。
昔は、「狸賽」があまり演られなかったらしく、これがよく掛かるようになったのは、五代目柳家小さんがよく演じたことによるらしい(川戸貞吉『落語大百科』)。

この五代目小さんの功績以前は、「狸の札」から「狸の鯉」につなげて演ることが多かったらしく、五代目小さんは、それを「狸の札」から「狸の賽」につなげて演るようになって、それ以後、「狸の鯉」はあまり顧みられなくなったということか。

それと、「狸の鯉」は、狸が化けている鯉をまな板にのせて料理しようというところが、ちょっと「後生鰻」にも似た陰湿さを感じさせるところも敬遠される理由かもしれない。また、切られまいとして狸が抵抗するという情況のイメージも、ちょっとおかしみをとびこえてしまっているような気がする。

◆春風亭一之輔「お見立て」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
東京渋谷NHK放送センターCR505スタジオ、令和4(2022)年3月11日収録※4月2日OA。
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