□本日落語一席。
◆三代目桂小文治「居残り佐平次」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
新橋内幸町ホール、令和元(2019)年5月23日(桂小文治独演会「小文治十八番創りの会」)。
「十八番創りの会」というのは、どういう主旨なんだろう。ネタおろしをして、それを今後十八番にしていこうというようなことか。いずれにしても、大ネタである。さて、小文治はこれをどれだけ自分のものにしていたか。
若干先天的に不利かとも思われたのが、佐平次を演じるには、いささか小文治がハイトーンの声だなというところ。店の若い衆が佐平次から勘定を取ろうとするところを、佐平次がけむに巻こうとするプロットや、佐平次が旦那を騙そうとしてあることないことを語る場面などは、押しの強い口調が良いのだがなと思った。
こういったところは、どうして克服するべきものか。聞き手がわとしては、なんともわからずもどかしい。一瞬、もし自分が落語家だったならなどと考えてみても、素人に答えなど出てくるものでもなく。
落げは独自のものを使っていた。自分で作ったのか、誰かからの継承かはわからぬ。そもそも、今やこの落語でわかりにくい本来の落げを使う演者はいないが、まだこの落語の落げは定番と言えるほどのものはない気がする。小文治の使っていたものも、良いような悪いようなといったところか。
◆三代目桂小文治「居残り佐平次」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
新橋内幸町ホール、令和元(2019)年5月23日(桂小文治独演会「小文治十八番創りの会」)。
「十八番創りの会」というのは、どういう主旨なんだろう。ネタおろしをして、それを今後十八番にしていこうというようなことか。いずれにしても、大ネタである。さて、小文治はこれをどれだけ自分のものにしていたか。
若干先天的に不利かとも思われたのが、佐平次を演じるには、いささか小文治がハイトーンの声だなというところ。店の若い衆が佐平次から勘定を取ろうとするところを、佐平次がけむに巻こうとするプロットや、佐平次が旦那を騙そうとしてあることないことを語る場面などは、押しの強い口調が良いのだがなと思った。
こういったところは、どうして克服するべきものか。聞き手がわとしては、なんともわからずもどかしい。一瞬、もし自分が落語家だったならなどと考えてみても、素人に答えなど出てくるものでもなく。
落げは独自のものを使っていた。自分で作ったのか、誰かからの継承かはわからぬ。そもそも、今やこの落語でわかりにくい本来の落げを使う演者はいないが、まだこの落語の落げは定番と言えるほどのものはない気がする。小文治の使っていたものも、良いような悪いようなといったところか。