□本日落語一席。
◆柳家㐂三郎「夢八」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和3(2021)年11月26日(第641回「TBS落語研究会」)。
これは実にめずらしい噺を聞いた。しかも東京の落語家だ。川戸貞吉『落語大百科』や『増補 落語事典』では、東京の落語家として三遊亭百生を挙げるが、百生は上方出身の落語家である。言葉も上方だ。
したがって、今までこれを純粋に東京落語として演ったのを聞いたのは、この㐂三郎が自分としては初めてだし、また、他に誰かいるのなら聞いてみたい。そもそも㐂三郎は、誰からこの噺を継承したのかというのも気になるところだ。
㐂三郎は、マクラであまり演じられない噺というのは、「わかりにくい」「験が悪い」「おもしろくない」という三要素のどれかに該当するものだが、「夢八」はこの三つがすべて入った落語だと言った。そう言われればそうかもしれないが、「わかりにくい」というのは、どの部分を指して言ったのだろう。また、「おもしろくない」というのも主観かもしれない。
死人と八兵衛のやりとりは、ちょっとした笑わせどころもあるのではないだろうか。確実に言えるのは「験が悪い」か。
確かに、上方でもめったに聞かれる噺ではない。もしかしたら、自分がこれを聞いたのは桂雀々だけかもしれない。直近は2020年である。公演情報は、JR九州ホール、令和元(2019)年11月3日(第13回「博多天神落語まつり」※マグマ溜りの東西会)。また、これ以前にも、どこかの落語会で生で聞いたこともある。
過去には、雀々だけの体験だが、確かしっかり演じて四十分くらいあった記憶があるのだが、今回聞いた㐂三郎のは二十分程度だった。三要素の何かを少しずつ削ってコンパクトに演じたものか。
けれど、今度がっつりフルヴァージョンで演じてみたら、東京での㐂三郎の存在感が増すようにも思うが、どうだろう。
◆柳家㐂三郎「夢八」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和3(2021)年11月26日(第641回「TBS落語研究会」)。
これは実にめずらしい噺を聞いた。しかも東京の落語家だ。川戸貞吉『落語大百科』や『増補 落語事典』では、東京の落語家として三遊亭百生を挙げるが、百生は上方出身の落語家である。言葉も上方だ。
したがって、今までこれを純粋に東京落語として演ったのを聞いたのは、この㐂三郎が自分としては初めてだし、また、他に誰かいるのなら聞いてみたい。そもそも㐂三郎は、誰からこの噺を継承したのかというのも気になるところだ。
㐂三郎は、マクラであまり演じられない噺というのは、「わかりにくい」「験が悪い」「おもしろくない」という三要素のどれかに該当するものだが、「夢八」はこの三つがすべて入った落語だと言った。そう言われればそうかもしれないが、「わかりにくい」というのは、どの部分を指して言ったのだろう。また、「おもしろくない」というのも主観かもしれない。
死人と八兵衛のやりとりは、ちょっとした笑わせどころもあるのではないだろうか。確実に言えるのは「験が悪い」か。
確かに、上方でもめったに聞かれる噺ではない。もしかしたら、自分がこれを聞いたのは桂雀々だけかもしれない。直近は2020年である。公演情報は、JR九州ホール、令和元(2019)年11月3日(第13回「博多天神落語まつり」※マグマ溜りの東西会)。また、これ以前にも、どこかの落語会で生で聞いたこともある。
過去には、雀々だけの体験だが、確かしっかり演じて四十分くらいあった記憶があるのだが、今回聞いた㐂三郎のは二十分程度だった。三要素の何かを少しずつ削ってコンパクトに演じたものか。
けれど、今度がっつりフルヴァージョンで演じてみたら、東京での㐂三郎の存在感が増すようにも思うが、どうだろう。