竹林亭白房

りょうば「遊山船」★落語

□本日落語四席。
◆笑福亭浮羽光「ペラペラ王国」(NHK総合『春風亭一之輔の演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和3(2021)年1月31日OA。

◆七代目笑福亭松喬「子盗人」(ABCラジオ『上方落語をきく会』)。
大阪日本橋国立文楽劇場、令和3(2021)年1月30日※生放送(第119回「上方落語をきく会」※昼の部「しごきの会」)。

◆桂りょうば「遊山船」(ABCラジオ『上方落語をきく会』)。
大阪日本橋国立文楽劇場、令和3(2021)年1月30日※生放送(第119回「上方落語をきく会」※昼の部「しごきの会」)。
「りょうばしごきの会」である。昨日聞いた「牛ほめ」は、まだ前に前座しか出ていなかった、いわばサンドイッチ前の状態だった。しかし、今日聞いたこの席は、今や上方の大看板と言ってよい、七代目松喬のあとである。当然、最高の高座を客が堪能したあとに出ていくことになる。

したがって、と言うべきか、昨日の「牛ほめ」の高座より、数段高いテンションでこの「遊山船」はつっ走ったなと印象である。やはり負けてはならじの精神だったろうか。あまりにもテンションが高過ぎたので、まるで元気いっぱいの前座の高座のようでもあった。
りょうばは入門してから今年で六年め。上方は階級制度がないが、もしや、本当にまだ前座と言ってもよいキャリアなのかもしれないとも思う。ふつう、「しごきの会」はどれくらいの経歴でこの舞台に立たされるのだろう。別に、正確なきめごとはないのだろうと思うが。

ちなみに、りょうばの実父桂枝雀が、小米時代に第一回の「しごきの会」に指名されたのは入門十一年後のことだった。また、2018年「しごきの会」の笑福亭銀瓶は入門三十年後、2018年「しごきの会」の桂南天は入門二十七年後である。
こうしてみると、今回のりょうば「しごきの会」は破格の抜擢のように見えるが、これはやはり枝雀の実子だからという話題性が関係しているのだろうか。それでも、コネクションもある種の武器だと考えるなら、さして非難されることはない。ただ、客や同輩前後からの、当人に注がれる今後の見かたがきびしくなるというのはあるだろう。もしかすると、ものすごい重圧として。

進行役の三代澤は、ところどころ声のトーンが父の枝雀に似ているところがあったと言っていたが、自分にはちょっと気づかなかった。また、今度注意して聞いてみよう。

◆桂南光「抜け雀」(ABCラジオ『上方落語をきく会』)。
大阪日本橋国立文楽劇場、令和3(2021)年1月30日※生放送(第119回「上方落語をきく会」※昼の部「しごきの会」)。
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