ロンドンのデザインミュージアムにて、3Dプリンターをはじめとした新たな産業技術とデザインの未来に着目した企画展が開催されている。10月29日まで。同ミュージアムは、1989年に世界初のコンテンポラリーデザインの博物館として創業されて以来、現代社会におけるファッション、グラフィック、プロダクトといった産業デザインのあり方を先導してきた。
本展は、新たなテクノロジーによる経済発展の促進を目指すイギリスの団体「Technology Strategy Board」の協力の元企画されたもの。会場に入ると、天井に展示のタイトルロゴ「THE FUTURE IS HERE」のネオンが輝き、中央の「IS」の箇所が「WAS」と交互に点灯を続ける。いずれ本展で見られるイノベーションは「当たり前」になり、そして過去になっていくということを暗示させる。
中央には、3Dプリンターで製作されたドレスやランプ、花瓶、サングラス、玩具が、製作過程のビデオとプリンター実機と共に並ぶ。中には椅子などの家具や産業の部品もあり、3Dプリンターの可能性の幅広さを示している。
3Dプリンターを活用し、オンラインで消費者がシューズの色や形を選んで製品をカスタマイズできる「mi adidas」(アディダス)や、同様の手法でオリジナルの人形を製作?購入できる「MKiEs.me」(MKiEs)の展示は、新技術によるパーソナライズビジネスの広がりを示唆。
3Dプリンターなどを使った制作工程を体験できる、本ミュージアム史上初の"工場"「The Future is Here Factory」も設置。スタッフのサポートとともに来訪者がパソコンでデザインやモデリングを楽しむ様子が見られ、新技術がデザイナー、生産者、消費者の境界を曖昧リモワ ウルトラライト キャビンマルチホイール イアタ 34L【SALSA AIR】に、そして生産速度をめざましく向上させている様子を目の当たりにできる。
更に奥へ進むと、イギリスのリサーチ会社「Ipsos MORI」との共催で行われた未来技術に関する国内アンケートの結果が壁に印字されており、「私たちが望みさえすれば、未来は止めることができると思いますか?」「3Dプリンターが普及したら、各家庭で銃をつくるようになると思いますか」といった質問への回答がグラフで示されている。産業発展としての利点や可能性だけでなく、私たちがこれから対面するであろう論点を来訪者に投げかける。
他にも、土壌中で生物分解される素材を使ったシューズ「In Cycle」(プーマ)や、一生使えるメンテナンスのしやすさ、飽きのこないシンプルなデザインを目指したトースター「Optimist Toaster」(Agerncy of Design)といった、サステナブルな視点を持った製品実例の展示され、テクノロジーとデザイン、そして私たちの未来のあり方を会場全体で問いかける内容となっている。
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