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カンボジア情報.com番外編(獄中日記)

2017-06-09 00:57:54 | ブログ
3日目の朝が来た。
昨日の夜は彼女が机に寝て私は会議用の椅子を二つ繋げて足を机の上に乗せて寝た。
今後どうなるのか色々なことを考えていたが前日一睡もしていないせいか
いつの間にか寝ていた。

さすが、クメール人は硬い机の上でも平気で寝れる。

子供の頃から床に薄いシーツ1枚敷いて寝てる所為か慣れている。

私は身体中が痛くて仕方なかった。

起きて直ぐにポリスが出かけると言う
私達は身支度をして待っていると
ポリスが来て私達の腕に手錠をかけた
何が大丈夫、問題ないだよ
これじゃ犯罪者扱いじゃないかよ
本当に呆れた。

呆れ果ててもうどうでも良くなって来た。やけっぱちとはこのことを言うのだろう。
言葉が通じないから何を言っても意味がない。

車に乗せられ裁判所へ
私は日本大使館に連絡がしたいと言うと1人のポリスが今日来ると言う
良かった大使館に助けてもらえると思った。

裁判所では彼女の姉ちゃんと弁護士が待っていてくれた。

姉ちゃんは私達の朝飯を買っておいてくれた。

本当に感謝である。

弁護士は彼女が通う日本語学校の先生の叔父で、昨日の内に姉ちゃんがお願いしてあったのだ。

挨拶はしたが彼も英語が話せないらしい。アイムロイヤーと一言

朝飯を食べてかなりの時間待たされた。

裁判所の建物の外に少し広くなったスペースがありそこに長椅子が置かれてありそこに座ってずっと待たされていた。辺りを見渡すと私達と同じように手錠をはめた人間とその家族に担当のポリス数人、
それが何組もいる。

その他にポリスと話す何やら怪しげな奴がが数人いる。

私は直ぐにパパラッチだと気付き
姉ちゃんがくれたマスクをして下をうつむいていた。

ふと、何で犯罪者でもないのに顔を隠すんだと思った。

すると彼女が急に発作を起こした。

呼吸困難になって全身が痙攣を起こして惹きつけを起こしてるようだ
側にいた姉ちゃんがすかさず彼女の頬を叩きクメール語でしっかりしろと言ってるようだ。

私とDも手錠をされたまま彼女の身体を摩り彼女にno problem don'tworryと声をかけ続けた。

少しして段々発作も治まり彼女は意識を取り戻した。

周りを見ると姉ちゃんもDも涙を流していた。

それを見た私の頬にも涙が伝わり
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

無理もない不安と恐怖で心が折れてしまったんだろう

警察に拘束され手錠をかけられ裁判所へ来るなんて経験したことないだろうから、私も初めての経験だ。

そうこうしてるうちに裁判所の建物の中に入ることに階段で3階まで上がりまたそこでまた待たされた。

彼女は気持ちをしっかり取り戻した様子で落ち着いていた。

1人づつ呼ばれ小部屋に通された。

どうやら今度は検事だか検察官の事情聴取みたいだ。

今度は日本語の通訳は居なく英語のできるクメール人のスタッフがiPhoneの翻訳ソフトを使って話しかけてくる。

事情聴取と言うより昨日警察で取られた書類を読み返しているようだ。

弁護士がポケットから100$を出して担当官に投げるように渡した。

担当官も慣れた手つきでその金を何くわぬ顔で胸のポケットにしまった。

どうやら私に不利な部分を書き変えているようだ。

秘書みたいな太った妙に陽気な奴が必死に書き移していた。

まだカンボジアは手書きなんだと思った。
日本だったらパソコンに打ち込むんでるだろう。

ほとんど昨日警察で話したことと同じ内容ではあったがひと通り読み上げて確認されてサインして終了!

部屋の外に出ると彼女と姉ちゃんと
Dとその妻が待っていた。

みんな不安な顔で私を見つめた。

その顔を見て私はどうにでもなれ!
と、思っていた気持ちがなんとかせねばならないと言う気持ちに変わった。

彼女を通じて弁護士に今後どうなるかを聞いた。

弁護士の口から今回の事件はビッグニュースになっているから少し時間がかかるから待っててくれと言われた。

私の気持ちは女達がビッグニュースに仕立てたんだろと思った。

その後警察に戻るために裁判所を出た
そこには数台のカメラとビデオを持った報道陣がいた。

フラッシュがたかれまぶしかった。
すかさず顔を隠した。

直ぐに車に乗り込み元の警察に戻った
また、同じ部屋に留置状態にされた。
ドッと疲れが出た。

彼女のことを気遣いながらも私も尋常じゃないくらいの脱力感と疲労感に苛まれ会話する気力がない。

2人も同じ様子で机に項垂れていた。
ポリスは明日の朝また裁判所へ行くと言っている。

私達は会話も少なくその夜は疲れてみんな寝た。

身体の痛さよりも精神的に疲れた身体は睡眠を必要とした。


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