5月1日が命の期限で、2日の朝に処分される命。
その中に、この子が居た。
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職員さんを噛もうとした、柴の男の子。
危険だからと中に入るのさえ、止められた。
人が居れば、奥から出て来ない。
でもオヤツを近くに投げたら、少し出て来て食べた。
「ただの怖がりかも知れない。」そうとも思えた。
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翌週、どうしても諦めきれなくて中に入った。
近寄れば逃げるけど、オヤツは食べる。
でも触る事は、止められた。
職員さんを噛もうとして、性格が全く分からない以上は無責任に拡散出来ない。
それが私の判断だった。
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でも、触ってもないのに諦めるのか?
きちんと確かめもせずに、背を向けるのか?
この子を救うには、保護場所が必要。
でも、場所がない。
自問自答している間に、処分の朝になった。
やっぱり諦めれなかった。
家の電話をとってセンターに電話しようとした時、携帯が鳴った。
「預かるので今から、処分止めてもらえませんか?」
そんな嘘の様な電話だった。
噛むかも知れない子、誰もが預かれる訳ではない。
でも、その電話が本当に心強かった。
センターに電話して、処分直前だったこの子の処分を止めて頂きました。
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そして お昼からセンターに、引き出しに行って来ました。
引き出しの前に、首輪を付けれるか?
職員さん達に「危険だ」「噛まれる」「危ない」と言われながらもメンバーと中に入った。
メンバーが皮手袋をした手を差し出すと、ただ固まっていました。
頭を撫でると、少し表情が和らいだ気がしました。
私が頭を撫でて首輪とリードを付けると、怖さの余り固まっていました。
でも噛むことも暴れる事も、一切ありませんでした。
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検査のために口輪はしましたが、全く唸る事もなく。
少し怖がりさんだけど、本当に良い子。
職員さん達も、ビックリでした。
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それでも何処かにスイッチがあるかも知れないので、とりあえず我が家へ。
うちの子とも、初めから仲良く出来ました。
私にも自分から寄って来ます。
きっと「センター」と言う環境が、この子には怖すぎたんだと思います。
この子の名前は「ふく」、「ふくちゃん」にしました。
体重10.6kgの男の子で、フィラリア陽性です。
もう少し様子を見ながら、必要な医療を受けて預かりさんのお家へお引越し予定です。
その後、里親様を募集したいと思っています。
よろしくお願いします。
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ふくちゃんのレスキューで、私はセンターとの約束事を幾つか破りました。
それでも、処分を止めて下さった職員さん達に感謝しています。
有難うございました。
そして職員さんとも話した上で、レスキューの形態を変える方向で動いています。
これは私の意志であり、センターから何か言われた訳ではありません。
現在、拡散でのレスキューは他の団体さんもして下さっています。
なので私は手が足らない部分の、レスキューをしたいと思っています。
これからも見守ってくだされば嬉しいです。
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いつも有難うございます。