ダイジョウブ。 ~預かり日記~

主に岡山の動物愛護センター出身の、ワンニャンの預かり日記。
里親さま探し。

諦められなかった命。 そして、これから…

2014-05-03 | 預かり


5月1日が命の期限で、2日の朝に処分される命。

その中に、この子が居た。





職員さんを噛もうとした、柴の男の子。

危険だからと中に入るのさえ、止められた。


人が居れば、奥から出て来ない。

でもオヤツを近くに投げたら、少し出て来て食べた。

「ただの怖がりかも知れない。」そうとも思えた。





翌週、どうしても諦めきれなくて中に入った。

近寄れば逃げるけど、オヤツは食べる。

でも触る事は、止められた。


職員さんを噛もうとして、性格が全く分からない以上は無責任に拡散出来ない。

それが私の判断だった。





でも、触ってもないのに諦めるのか?

きちんと確かめもせずに、背を向けるのか?


この子を救うには、保護場所が必要。

でも、場所がない。


自問自答している間に、処分の朝になった。

やっぱり諦めれなかった。

家の電話をとってセンターに電話しようとした時、携帯が鳴った。

「預かるので今から、処分止めてもらえませんか?」

そんな嘘の様な電話だった。


噛むかも知れない子、誰もが預かれる訳ではない。

でも、その電話が本当に心強かった。

センターに電話して、処分直前だったこの子の処分を止めて頂きました。





そして お昼からセンターに、引き出しに行って来ました。

引き出しの前に、首輪を付けれるか?

職員さん達に「危険だ」「噛まれる」「危ない」と言われながらもメンバーと中に入った。

メンバーが皮手袋をした手を差し出すと、ただ固まっていました。

頭を撫でると、少し表情が和らいだ気がしました。

私が頭を撫でて首輪とリードを付けると、怖さの余り固まっていました。

でも噛むことも暴れる事も、一切ありませんでした。





検査のために口輪はしましたが、全く唸る事もなく。

少し怖がりさんだけど、本当に良い子。

職員さん達も、ビックリでした。





それでも何処かにスイッチがあるかも知れないので、とりあえず我が家へ。

うちの子とも、初めから仲良く出来ました。

私にも自分から寄って来ます。

きっと「センター」と言う環境が、この子には怖すぎたんだと思います。

この子の名前は「ふく」、「ふくちゃん」にしました。

体重10.6kgの男の子で、フィラリア陽性です。

もう少し様子を見ながら、必要な医療を受けて預かりさんのお家へお引越し予定です。

その後、里親様を募集したいと思っています。

よろしくお願いします。





ふくちゃんのレスキューで、私はセンターとの約束事を幾つか破りました。

それでも、処分を止めて下さった職員さん達に感謝しています。

有難うございました。


そして職員さんとも話した上で、レスキューの形態を変える方向で動いています。

これは私の意志であり、センターから何か言われた訳ではありません。


現在、拡散でのレスキューは他の団体さんもして下さっています。

なので私は手が足らない部分の、レスキューをしたいと思っています。

これからも見守ってくだされば嬉しいです。





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いつも有難うございます。




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