芭蕉布

晴れてよし 曇りてもよし 富士の山

OIST

2020-10-01 20:25:43 | 日記

 私がOISTに勤務したのは2年間。那覇インターから高速を使って通っていた。恩納村谷茶の丘に立つこの大学は、とにかく異次元の世界だったと今振り返って思う。

 世界有数の教授陣にこれまた優秀な学生たち。学内の公用語はもちろん英語だ。世界最先端の頭脳に世界最先端の機器が揃う。その機器を扱う部署には専門のスタッフが揃っているので、教授や学生は研究に専念できる環境があった。

 ユニークなのは学部・学科という概念がなく、あるのは約80名の教授が主催するユニットというグループ。そこには教授、研究者、専門員、院生等がいる。教授が作るそのチームは異業種集団で、それが強みとなっていた。

 東大、京大を超え、質の高い論文数の割合で世界ランキング9位となったのも当然の結果だろうと思う。20名の理事のうち4名がノーベル賞学者というのもOISTのレベルを象徴する。最近、その理事にアップルの創業者ステイーブ・ジョブズの片腕といわれたジェームズ比嘉さんが加わった。

 新型コロナでは、鼻の奥から粘液を採取する従来の方法とは異なり、より安全で簡易な唾液を検体に使うPCR検査の実施体制をOISTは整えたという。先日、「県と協力して臨床検体の検査センターの役割を担いたい」と副学長のメアリーコリンズ博士の記事が新聞に掲載されていた。優秀かつ芯の強い英国人女性である。

  この大学の潜在能力はまだまだこんなものではない。OISTの今後の成長と発展、沖縄への貢献に期待したい!



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