悪の紳士ファイル ２ 元中堅居酒屋チェーンしゃちょ

昭和６０年台は、空前の居酒屋ブームだった。

その後も何回もブーム？らしきものはあるが、この時を超えたものはない。

今、上場している会社の居酒屋は、この時代に上手く乗り越えた会社だが。

ご存知のとおり、業界自体が、人が？ブラック企業体質を抜け出せない。ワタミがいい例だ。

私が御仁と始めて会ったのは、今から１０年前。首が回らなくなって、当時順調（表面的に）だった、当社に信金への債務保証を求められたからだ。

債務保証とは、借金で回らないから、代わりに家がなんとかしますよ、っという証書だ。

肩代わりする方も怪しい会社なんだから、受ける信金側も唸っちゃう話だ。


元々は、直営でしか展開していなかったが、少し利益が薄くなると、FC展開を始めた、売り物がないから、看板を売る。

やがて看板も売れなくなると、直営の従業員に、独立を餌にして店を持たせる。

売れないから、従業員に借金をさせる、、、、とやっていって、最終的に社員寮（正式には）という名で、公私をガチガチに型にはめて、

何でもイエスマンを１０人ぐらい抱えていた。


ある日、齢、７０才を超える社長が、愛人３号宅から、帰宅した後、救急車で運ばれた。

イエスマン１０人は、１時間と待たず、病院に全員集合した。

そして、社長が人口呼吸器で、痰を絡ませて、激しく咳込んだ際に、

ベットを囲んでいた社員が、口を揃えて、心の中で叫んだ。

頼むから、死んでくれー。と

悪の紳士ファイル １ 元ベーカリーチェーン社長

その男は、テレ東のTVチャンピオンで優勝した男だった。

腕は確かなのだろう、手作りベーカリーの店を郊外に３店舗、新百合ヶ丘の駅ビル内にも１店舗持っていた。

合計８店舗だが。

業務提携と言えばカッコいいが、弊社に身売りの話を持ってきた。

そこの売りは、天然酵母だった。

パンの作り方として、イースト菌をさせて膨らませる、人工的では無い、天然酵母を使っている事は、売りになったハズだった。

しかし、個人的感想だが、不味かったし、値段も高い。職人のプライドも、人件費も比例して高かかった。

よくある話だが、職人がいいモノ＝売れるものではないからだ。

結局、最終的には、いろんな事を言い残して、社員と諸々を残して、ベーカリー社の社長は姿を消した。

最後に残された、ボストンバックに入ったわずかな金をテーブルにのせる。残った金だ、30万ぐらいだった、

これで、残された社員達に、最後の給料、及び退職金を支払った上に、全員リストラせよ！が業務命令だった。

社員アルバイト含め、40人近くいた。

1人アタマ、１万も行かない。


代表社員は、今にも私を殺す勢いだ。

実際、殺されてもいい、病院に逃げ込める。そう思っていた。

ブラック企業の業務命令は、ブラック。

精神状態は両者異常を超えていた。

アイツ（社長）はどこっすか？

全員、殺気だっている。先週まで何事もなく皆とパンを練っていたのに。。。