一年って、本当に過ぎるのがあっという間だ。昨年、二松学舎大学で行なわれた三国志関係のイベントに参加してからもう一年だ。早いもんだ。
今日は、第5回三国志学会が二松学舎大学で行なわれたので、それの聴講に行ってきた。
大体15分前くらいに到着するのを計算して家を出た。神保町で都営新宿線に乗り換える。神保町へはもう
飽きるくらい(ものの喩えです)通っているが、その先の九段下には年に一回行くか行かないかだ。そう思いながら新宿線に飛び乗り、『史記』&MP3プレイヤーをカバンから取り出す。2行目くらいを聴いている時、気のせいか、電車が止まらずに駅を通り越したような気がした。車内アナウンスなんて聞いてなかった。だって『史記』を聴くのに夢中だったから…。
おやおや???
…と思っていたら、市ヶ谷駅に着いた。どうやら乗っていた電車が急行だったらしく、それは九段下駅を素通りするらしい。まあ、距離的に大して変わりはないのだが、市ヶ谷駅から二松学舎大学へ行くとなると、オイラにはちょっと苦い思い出がある。
以下回想
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あれはそう、高校三年生でその大学を受験に行った時。試験本番の日に、やっぱり九段下駅へ行こうとして、うっかり市ヶ谷駅で降りてしまい、駅を出るなり道に迷ってしまった(事前に下見した時は、九段下から行ったから)。そんなに時間的に余裕があるわけでもない。
おやおや???
ココ、ドコ?
…と思っていたら、大勢の女子学生の集団が靖国神社方面に向かってゾロゾロ歩いている。「そうだ!きっとこの列に混じっていけば二松に着ける!きっと文学部だから女子が多いんだ」。
そう思って後を着いて行ったら、どこかの女子大の門が…。その時初めて女子大受験者の列だったことに気付き、やっと慌てるのであった。ああヤバイ、時間が!
下見した時のことを必死で思い出しながらビルとビルの合間を歩く。ひたすら歩く。そうして何とか時間ギリギリに会場に辿り着いたのであった。もうそんな状態だから試験どころじゃなかったね
。きっともっと早く到着していれば試験に集中できたかもしれないね
。落ちたのは時間ギリギリで着いたせいなのだ…。
…回想終わり
15年ものの言い訳でした
そんな悲しい過去を思い出しながら市ヶ谷駅から地上に出る…。
…えっと…
靖国神社ってどっちでしょうか…?
右?
左?
とりあえず右(方向音痴なので方角がわかりません)に向かって歩いたが2分程ですぐに逆だったと分かった。そうして再びもと来た道を戻り、靖国神社方面に向かって歩いた。3分ほどで神社が見えてきた。どこかの交差点で神社とは逆方向に行けば大学があるはずなんだけど…もう忘れた。去年行ったばかりなのにもう忘れた。テキトーに交差点を曲がってみたが、何か違いそうだけど、見覚えがある!!!
いつかここに来たことがあるぞ!
あれはそう、高校三年生でその大学を受験に行った時…(以下省略)…。
おいおいおい!!!オイラ全然成長してないじゃないか!
15年前と同じ轍を踏んでるぞ!間違いなく!
自己嫌悪に陥りそうになる自分を必死に励まし、とりあえず会場を目指して歩く。そこからどう行けばよいのか、それはさすがに分かる。
そして…
あったーッ!ありました!やっと見つけました!二松学舎大学。でもこれは裏から見たところだ。いや~、でも校舎が大きくなって、すっかり見つけやすくなったね。15年前は苦労したよ…。
いかん、感慨に耽っている暇はない。開始まであと5分しかない。
ちょっと早歩きで会場に向かう。そうしてようやく正門に辿り着いたら、そこには何と!!!
あ、あれ?ああ、そうか、そういえばオイラは受験しに来たんだっけな?オイラ33歳になっていたと思ってたけど、そうか、18歳なんだっけ。15歳得した気分だよ!
…独りでつまらんボケをかましている場合じゃなく、これは一体どういうことだ?と思いながらも校舎の周辺を見てみるが、「本日入学試験の為関係者以外の立ち入りを禁止します」の貼り紙が…。いかんなぁ、オイラひょとして日付を間違えたかな?
そう思ってカバンから案内のハガキを取り出す。でも間違いない、今日だ。だが、よ~くハガキを見ると、会場は「3号館」と書いてあるではないか!ここには1号館と2号館しかない。つまり場所を間違えたということだ。ぬおおおーーッ!すっかり勘違いしていたよ。いや~、やっぱハガキ持ってて良かったよ。オイラの確認不足だったようだ。
…あれ?
…てゆうか、3号館ってどこ?
あら~~、これはひょっとして、行けない?一応知人が会場にいるはずだからメールかケータイで場所を確認してもいいけど、もう時間的に開始直前だ。きっと対応している暇はないはずだ。とりあえず靖国神社前に戻って対策を練ろう。靖国神社に戻った後は…坂を下ってそのまま神保町に突入しよう!
そう思って神社に向かって歩いている時に、偶然3号館らしき建物を発見!
ここか?ここでいいのか!?
どうやら間違いないようだ。こうして時間を5分ほど過ぎたところで無事到着を果たしたのであった。
う~ん、相変わらずオイラは目的地に一発で辿り着けないなぁ…。ただ二松学舎大学に行くだけで、ひとつのイベントになってしまうのう…。ちょっとブルーになった。
で、肝心の三国志学会は、去年とは違って(去年ここで行なわれたのは、学会ではなく、軽い内容の講演会だった)、当たり前だけど学術的な発表ばかりだったので、オイラには少し難しかった。それでも、軽い感動を覚えるくらい、「ああスゴイなぁ」と思ってしまう発表もあった。いずれも、色々と有益なる時間を過ごすことができた。白熱して、最終的には30分くらい時間がオーバーしてしまったが、久しぶりにこういうのを見ることができて、ある意味新鮮だったかもしれない。
ああ、しかし、どうもオイラは年々こういう専門家、もしくは専門家を目指す方々が集まる場というのにいるのが辛くなてきたかもしれない。理由はよく分からないけど、やっぱり去年みたいに一般の素人の方ばかり集まる会の方が気楽かもしれない。そういえば、午後、オイラの近くに座っていた若い女性のグループが、休憩時間とかに、中国の詩や文学についてとても熱く語っていたのが印象的だった。実際、講義の間も熱心にメモを取ったり、ケータイで何かを調べてはメモを取っていた。この積極的な姿勢、素晴らしいと思った。
オイラはいつもこういう場を学習の場と思って出席させて頂いているので、一つ一つの論についてどうこう思える程の意見はもてないけれど、物の見方、原文の解釈の仕方など、とても勉強になった。
そうして久々に朝から夕方まで椅子に座って話を聴いていたけど、なかなか良かったかも。ただ、今年もオイラは不義理を犯し、会の終了後にそそくさとその場を後にするのであった。何でか知らないけど、やはり学術的な場は苦手かもしれない。本当だったら、色々と貴重なお話が聴ける絶好のチャンスのはずなのにね…。
とかいいつつ、やはり積読派のオイラとしては、行かねばならぬ場所がある!
オイラを待っている奴等がいる。そいつらのためにも、オイラは行かねばなぬ!
そんなわけで、まっつんは九段の坂を下り、夕闇に消えてゆくのであった。
そういえば、来年は京都で行なわれるらしい。会場は未定だそうだけど…。