この曲はオレンジカウンティブラザーズのアルバム「クルージング」の冒頭に入っていた曲。
若い頃、私は定期的に中古レコードバーゲンによく通っていたのだが、いつものように中古レコードをあさっていたら、このアルバムが安く売られていたのに気づき、何気に手にとってみた。
私はそれまでこのバンドのことは知らなかった。
ジャケットを最初見た時、これは洋楽のプログレッシブロックのアルバムかと思った。
割と安値で売られていたし、聴いたことのないミュージシャンの音楽を聴いてみると、自分の音楽活動のヒントになる場合はままあったのもあって、そのアルバムを買ってみた。
で聞いてみた。
すると、このバンドは日本のバンドで、音楽的方向性はアメリカンロックだと思った。
決してプログレッシブロックてはない。
ちょっと調べてみたのだが、このバンドの他のアルバムのジャケットを見たら、このバンドがどんな音楽性なのかはつかみやすかった。
ある意味、この曲が入っていた「クルージング」というアルバムのジャケットだけ異質だったかもしれない。
アメリカンロックにも色んな種類があるが、このオレンジカウンティブラザーズはカントリーロック系かなと思った。
全体的に、このバンドはどんな音楽がやりたいのかは、わかりやすかった。
当時のアメリカンロックは私は好きだったので、このバンドの音楽性は私には受け入れやすく、このアルバムは何度も聴いた覚えがある。
で、このアルバムの中でも、特に気に入ったのが、オープニング曲のこの「ホンキートンクサンオブアガン」だった。
1回聴いただけで、すぐに気に入った。
ドラム、リードギターの音色、エレキギターとスチールギターのからみやプレーズ、オルガンのタイミング、どれも好きだった。
歌詞の世界観がアメリカの片田舎という感じなので、共感性という意味では日本のチャートに登ってくるのは難しいかもしれないが、フィクションとしてこの世界感を理屈抜きに楽しんでしまえば、ご機嫌なロックンロールナンバーだと思う。
この曲からはけっこうインスパイアされ、これっぽい自作曲を作ったこともあった。
楽器編成、サウンド、歌詞、曲調。どれも狙いがわかりやすかった。
この人たち、こういう路線が本当に好きなんだろうなあと思うと、私は思わず顔がほころんだ覚えがある。
歌詞からアメリカの西部劇に出てきそうな田舎の安酒場が映像として浮かび上がってくるので、日本のヒットチャートを駆け上ってくるのは難しいかもしれないけど、こういう路線が好きな人にとってはたまらないのでは。
どうだろう?歌詞といい、歌声といい、アメリカの西部劇に出てきそうな安酒場に入り浸る、酒飲みオヤジの姿が映像となって浮かんでこないだろうか?
このアルバムを買った頃、前述の通り私はこのバンドのことはよく知らなかったのて、ネットが普及するようになって、このバンドのことを調べたことがある。
ちょっとでもこのバンドのことを知りたくて。
ネット情報によると、オレンジカウンティブラザーズは1976年にファーストアルバムを発表し、1979年に解散したらしい。
メンバーは
飯田雄一さん(ボーカル、リズムギター)
中尾淳乙さん(リードギター)
倉田義彦さん(ドラムス)
谷口邦夫さん(スチールギター)
鵜沢章さん(ベース)
安積始さん(フィドル)
とのこと。
スチールギターやフィドルが入っていることが、他の普通のバンドとは違っていた点かもしれない。
今でもこの曲は私のお気に入り曲である。
バンドは1979年に解散したらしいが、ボーカルの飯田さんは、このバンド名を店名にしたライブバーを経営しているらしい。
一度このゴキゲンな曲を生で聴いてみたかったかな、このメンバーによる生演奏で。
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