独身お嬢の×一パパ介護日記

独居老人だった父親が認知症になりました。
通ったり、施設に預けた末に現在同居しながら介護中。

収集癖 

2010-03-31 20:46:51 | 日記
 収集癖はさりげなく、さっそく始まった。

 トイレの際、トイレットペーパーの紙を切ってはポケットに入れる。トイレットペーパーの減りが早くなり、洗濯の際にポケットを調べてわかる。父の部屋にはティッシュペーパーがあるが・・・・・・。

 次に、食べ物の収集が始まった。
 キッチンカウンターの果物皿に入れておいたりんごやみかんが朝になるとなくなっている。父の部屋を見に行くと、書棚の隙間に隠してあったり、みかんの皮がゴミ箱にあったり。やがて、冷蔵庫の生卵や牛乳も父の部屋のクローゼットに置かれるようになった。
「こんなところに置かないで!」
 と言うと、「夜中におながが空いた」などと答える。
 
 これは微笑ましく思った。
 収集癖がある、老人に多いと聞いていたから、ゆったり受け止められた。
 それに、私はシロクマが好きでよく動物園のHPを見る。動物は、よくエサを探し回っては穴を掘って貯めておく。年をとって理性が弱っても、生きる本能が出てきたと思って温かく見ていた。
 生鮮食品がダメになったり、料理の予定が狂うのは困ったが、私の使っていたメインの冷蔵庫のほかに、父の家から持ってきた小さな冷蔵庫があり、父には場所を気づかれていなかったので、メインの冷蔵庫には、野菜とか調味料とか、父が手を出さないものだけを置き、父に収集されてしまいそうな果物、菓子は隠し冷蔵庫にしまうことにした。

 ただ、収集癖はさまざまなものに及んだ。
 
 

収集癖

2010-03-31 20:36:11 | 日記
老人保健施設を退所して、いよいよ私の借りた新居に同居することになったとき、施設の相談員さんが言った。
「とても穏やかで問題ありませんでしたよ」
でも、次にデイケアとショートステイでお世話になる施設向けの所見欄には
「収集癖あり」と書かれてる。

「これはどういうことですか?」(私)
「ちり紙とか、ティッシュペーパーの切れ端をポケットに入れて集めるんです。老人には多いんですよ」
 確かに、父のポケットはちり紙でぱんぱんだ。たいしたことではないと思った。だが、聞いておいてよかった。同居してみると、その収集癖に悩まされることになる。