パリの公園の特徴は、たくさんの彫刻が置いてあるということです、さながら庭園美術館です。
リュクサンブール公園の彫刻の点数を確認したところ106作品あるそうです、時間があるときに散歩しながら彫刻を見て回る、これも楽しみの一つです。
日本にも公園がたくさんありますが、あまり彫刻などの作品は置いてありません、このあたりにフランスと日本の文化への関心の違いを感じます、彫刻を置くことにより、その場所の芸術性が高まるというだけではなく、若い彫刻家などにとっては作品を発表する場所であったり、お金を得る場にもなるのです日本でもどんどん芸術品が公園や街中に置かれるようになるといいですね。
ここでリュクサンブール公園に置かれている作品のいくつかをご紹介しましょう。
オーギュスト・バルトルディ(1834-1904)《自由の女神》(1889)
1889年アメリカの独立100周年を記念してフランスからアメリカに寄贈されました、それが今もマンハッタンにそびえたつ《自由の女神》なんです。
オシップ・ザッキン(1890-1904)《詩人ポール・エリュアールへのオマージュ》
楽器を奏でる詩人の寓話から主題がとられたそうです。
ザッキンらしいフォルムです、そして詩を詠む詩人の口からは声が聞こえてきそうな気がします。
アンリ・デジレ・ゴーキエ(1856-1927)《ワトーの記念碑》
アントワーヌ・ワトー(1684-1721)フランスの画家、《ピエロ》が代表作。
ワトーを見やる婦人の表情そして身を包んでいるドレスのドレ―パリーの表現の優雅さなど見事です。
ジュール・ダール(1838-1902)《シーレーノスの勝利》
ギリシャ神話の中に出てくるシーレ―のス大酒飲みの神様です。
オーギュースト・カイン(1822-1894)《スビアのライオンとその獲物》
動物の鋳造を多く作りました、彼の作品はチュールリー公園にもたくさんあります。
何んとも堂々とした風情のライオンが、獲物のダチョウを足で踏みつけ、正面を睨みつけています。
ライオンの体の筋肉や、鬣の細部まで具象的に描かれています。ちょっと見とれます。
どうですか、庭園美術館の実力、あなたも是非一つ一つの作品に興味を持ってじっくり鑑賞したり、調べながら散歩を続けてください。